部屋から出ると、寝室に来ようとしていたリジーと鉢合わせたので、ドミニク様の行方を聞いてみる。 「旦那様でしたら1階の応接間の方にいらっしゃいます」 「応接間ね。ありがとう、リジー」 「私もご一緒いたします。ちょうど旦那様にもお茶をお淹れしようと思っておりましたので」 「分かったわ」 リジーと2人で階段を下り、一階にあるエントランスホールに一番近い応接間へと歩いていった。 そして扉の前に到着した時、突然中からカルロ様の大きな声が聞こえてきたのだった。 「私が自分の口から父上に話すと申しているだろう!」 何事かとリジーと顔を見合わせると、その後ドミニク様の落ち着いた声が聞こえてくる。 「今回明らかになった事実が我が国から伝えられるのは、貴殿にとっては都合が悪いようだな。アロッサ村で起こった事が我が国に知られ、しかも白の魔女を連れて帰るというのが失敗したとなれば、貴殿は連れ戻され、二度と我が国の地を踏む事が出来なくなってしまうのでは?」 「だまれ!!」 ドミニク様の話を聞き、ただ事ではないと思いノックもせずに扉を開けてしまう。 「カルロ様、落ち着いてくださいませ」 「クリスティーナ……!」 「ティナ!目覚めたんだね、よかった……」 私はカルロ様からドミニク様へ視線を動かし、安心させるように微笑む。 室内ではソファやテーブルがあるものの2人はそこには座っておらず、窓際で話しをしていたらしい。 もうすでに日は暮れていたので窓の外は真っ暗になっていた。 扉から窓際まで少し距離があるにも関わらず、カルロ様の大きな声は扉の外へもはっきりと聞こえてくるほどだった。 それほどにドミニク様の言葉は的を得ていたという事なのかしら。 リジーが心配していたけれど、ひとまず私は2人の元へ向かい、争いにな
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