All Chapters of 愛人を孕ませた婚約者に捨てられましたが、初恋の寡夫公爵に溺愛され始めたら元婚約者が狂いました: Chapter 51 - Chapter 60

110 Chapters

第50話 ~ドミニクSide~ 家族との交流 

 無事に王宮に着き、ティナを母上の寝室へと案内しながら王宮内の廊下を歩いていた。 私の顔を見知っている人々がまだ半数くらいは残っているので、私がここにいた時のまま”殿下”と呼ぶ者が後を絶たない。 私はもう殿下ではないと何度言ってもそう呼んでくる者もいる。 ばあやが坊ちゃんと呼ぶのと同じ意識なのだろうけど、さすがに殿下と呼ばれるのは気が引けてしまう。 結果として私が王宮を去ったのが良かったのか悪かったのか、今でも分からないが、そのおかげでティナと結ばれたのだとしたら去って良かったのだろうなと最近は思えるようになっていた。 私は争い事が苦手で、そうなりそうな時は一歩引いてしまうクセが身についてしまっていて、人間関係のゴタゴタは特に苦手だ。 そして王族だからか、この容姿なのか、女性関係のトラブルが起きる事が多い。 幼い頃は貴族女性に襲われそうになった事もあるし、婚約者候補の女の子同士の喧嘩だったり……テレージアとの結婚を承諾してからはパッタリとなくなったが。 彼女は家柄も容姿も貴族女性から見れば完璧らしく、敵わないと思ったのだろう。 お互いに良い虫除けのような存在になっていたので、二人で大笑いした事もあったな。 そしてそんな私がさらに王宮から遠ざかるべきだと思った要因の1つは、今日母上の寝室に来ている兄上の娘であり、私の姪でもあるシェリアンの存在だった。 ティナを値踏みするような視線をなげかけ、挨拶もせずに私の腕に絡みついてくる。 この姪の事を兄上の娘として可愛がっていた時期が私にもあったけれど、いつからか王宮に行く度に女としての顔を覗かせるようになっていった。 気付かないようにしていたのにシェリアンが14歳の時――――我が国では14歳になれば結婚出来るので、その誕生日祝いの祝宴の為に王宮に訪れて泊まった夜、私の寝所に薄い衣服で忍び込んできたのだった。 あの時は本当に驚いた。  「ドミニク叔父様、ようやく14歳になりました。シェリア
Read more

第51話 ~ドミニクSide~ 家族だから

 私は叫びながら彼女のもとへと走った。 しかし衛兵が彼女に手をかける寸前、ベッドから懐かしい声が聞こえてくる。 「うるさいね…………私の寝室で騒いでいるのは……誰だ?」 母上が目覚めた。 そして皆がベッドへ押し寄せる。 お見舞いに訪れたのはいつだっただろうか……そして言葉を交わしたのもいつだったか。 昔よりは嗄れた声になってはいるが、とても威厳のある喋り方は健在のようだ。 母上は父上よりも国のトップらしい威厳のあるお方だった。 父上の方が自由な気質の方で、正反対の2人だがとても仲が良かったのを覚えている。 懐かしい気持ちが去来するが、ここはもう私の居場所ではない。 そう思い、座り込むティナを助けながらその場を去ろうとした瞬間、向こうから声をかけてきたのだった。  そして私とティナ、ラディとのやり取りを見て、目を丸くする。 「ドミニク、そなたのそのように笑った顔を見たのはいつぶりか」 私としても声を出して笑うのはティナの前くらいなので驚かれるのは分かるが、何やら幽霊を見ているかのように見られているようだな。  「母上、意識が戻ったようで何よりです。 彼女は私の婚約者のクリスティーナ嬢です。 私たちの結婚をあなたにも見てもらいたいので、早くお元気になってもらわないと困ります」 「ふっ、言うようになったではないか。 よかろう、そなたの幸せになる姿を見ずして死ぬ事は出来ぬな」 「はい」 テレージアが亡くなり王宮を去った時から、いや、もっと前から母上と会話する事はほとんどなくなっていたので、こうして笑い合えるのは不思議な感覚だ。 厳しい母上の期待に応えようと頑張った時期もあった気がするが……それも遠い日の思い出として昇華出来ていると感じるのもティナのおかげ
Read more

第52話 ※私がご奉仕します

 王太后陛下の治療が上手くいき、ドミニク様に愛されながら眠りに落ちた私は、安心したからか深い眠りの中にいた。 周りは真っ暗闇で、そこに一人でポツンと立っていると、どうしようもなく寂しさに襲われて愛する人の姿を探してしまう。  (これは夢の中よね……自分では分かっているのに無性に心細い) すぐにドミニク様の姿を確認して駆け寄ると、最愛の人はこちらにニッコリと笑いかけてくれて私を腕の中におさめてくれた。 (嬉しい。ドミニク様の腕の中にいると何もかも忘れて幸せな気持ちになるわ) 胸に頬を擦り寄せて幸せを嚙み締める。 ふと自分の足元に目をやる。 何か……人が倒れているわ…………国王陛下?! 王妃殿下、王太后陛下や王太子殿下まで―――――― (ど、どうして……ドミニク様!) 愛する人へと振り返ると、涙を流している姿が目に入ってきて、咄嗟に叫んでしまうのだった。 (ドミニク様!!) 「ダメ!!」 「ティナ!」  一気に視界がひらけ、真っ暗だった周りには月明りに照らされた室内の景色が戻り、最愛の人が酷く心配した面持ちで私を見ていた。 現実――――今のは夢、よね。 あまりに焦っていたからか息遣いが荒くなっていて、落ち着くのに時間がかかったけれど、深呼吸すると徐々に落ち着いていった。 「ドミニク様……ごめんなさい、叫んでしまって」 「突然うなされ始めたからびっくりしたよ。私はいいんだけど、大丈夫かい?」 「はい」 なんとか平静を装って返事をしてみたものの、先ほどの夢が頭から離れない。
Read more

第53話 ※今度は一緒に

 普段まじまじと見る事がないので、目の前で見ると驚きとドキドキで心臓がうるさい。  彼の雄の匂いを感じながら、ひとまず先端を舐めてみる。 「あっ、ティナ、だめ……っ」 ダメと言うけれど、彼の熱棒は気持ちいいと言わんばかりにビクビクと反応していた。 触っているだけでもドクドクしているのが分かるのに、私の舌が触れるともっと熱くなっている感じがする。  先端からは透明な液が溢れ、これが馬車で私が舐めた彼の精なのかなと思い、ちゅうっと口に含んでみる。 そして飴を舐めるように舌を動かしてみた。 「ティナ、汚い……からっ」 「ひょんなほとはりまひぇん(そんな事ありません)」 「ひっ、喋っては、だめ……あぁ」 私の舌が動くたびに体が跳ね、とても気持ち良さそうな声が彼から漏れ出てくる。 きっとこれでいいのよね、そう思った私は大きくてすっかり硬くなった彼の昂りをさらに口におさめ、舌を動かしていく。 すると彼が自ら腰を上下に動かし始めた。 私はどうすればいいのか分からずに固まってしまう。  「んん?んーっ」 「ん、く、うっ……はあ……ティナ、ごめんっ」  ドミニク様は私にひと言謝った後、彼の手によって顔を固定されてしまう。 そして私の口内奥に、容赦なく彼の熱杭が入り込んできて、まるで口の中を犯されているような感覚に陥ってしまうのだった。 苦しい、でもドミニク様が欲望のままに動いている姿にときめいている自分もいる。 私にだけに見せる姿……もっとぶつけてほしい。 私にも彼を気持ち良くさせる事が出来るという事が、堪らなく嬉しくて、私自身を満たしていった。 「は、あ、あぁっ&hell
Read more

第54話 王太后陛下との歓談

 ドミニク様の腕に抱かれながら眠ったおかげでぐっすりと眠る事ができ、朝の陽の光りと共にスッキリと目覚めた。 瞼を開けるとすでに起きていた彼が、こちらを見つめながら微笑んでいる。 朝陽が窓から射し、後光のようになっていてとても綺麗……。 「おはようございます」 「おはよう。体が痛いところはない?」 「全然大丈夫です。とてもよく眠る事が出来ましたわ」 「ふふっ、それは昨夜がとても良かったという事?」 「え、あ、そうではなくて……いえ、そうなんですけど……」 墓穴を掘っている気がする……もの凄く恥ずかしいわ。 もじもじしている私の額に彼のキスが降りてきて、ぎゅうぎゅうに抱きすくめられてしまう。 「このままこうしていたいのに、ここが王宮だなんて」 そうだった、すっかり忘れていたけれど、ここは王宮なのだ。 そう思うとますます早く着替えなければという気持ちに駆られてきたので、彼にも着替えを促した。 「ドミニク様、寛いでいる場合ではありませんわ。早く着替えてしまいましょう」 「……はあ…………」 ドミニク様は1つ溜息を吐いた後、諦めたように私を起き上がらせると、2人で正座をしながら向かい合う形になった。  「絶対に無理しちゃダメだからね。あと、母上が何か言ってきても考え過ぎないように」 「はい、承知しましたわ。ドミニク様、ありがとうございます」 ドミニク様が私の手を握って熱弁してくるので、心配する気持ちが痛いほど伝わってきた私は、その気持ちが嬉しくて笑顔で応えた。 私自身はやる気に満ち溢れていたけれど、彼は終始心配そうで「……はぁ…&h
Read more

第55話 陛下の書斎には愛する人が…

 王太后陛下のベッドの上には小さなテーブルが置かれ、そこに侍女が料理を並べていく。 柔らかい最高級の白いパンと少しの果物、豆と野菜の入ったスープ、そして薬湯だった。 発作が起きる前もあまり食事を摂っていなかった王太后陛下は、突然沢山食べる事は出来ないので、本当に少しずつ食べていくしかない。 そして侍女や衛兵には退出してもらい、並べられた料理や薬湯に目を移す。 今日はまだラディが帰ってきていないから私1人でやらなくてはならない、そう思うと緊張して変な汗が出てくるわ。 すると緊張した面持ちの私を見兼ねて、王太后陛下がお声をかけてくださる。  「そなたの力を疑っているわけではないが、白の魔女であると国王、いやレインハルトから聞いている。そして私の病の事も……本当に私の体の中には毒が?」 「はい。まことに申し上げにくい事ではありますが、毒によって病にさせられていたと思っていただけると……」 「そうか…………」 私が真実を話すと、溜息混じりにひと言呟き、黙ってしまわれた。 先王陛下も原因不明の病で亡くなられたので、その事も考えていらっしゃるのかしら。 もし王太后陛下と同じ手口だとしたら、毒殺されたという事になる。 ドミニク様がそんな目に遭ったら、私は――――そう考えると怖くて仕方なくなり、手が震えてくる。 もうこれ以上誰も死なせたくはないわ。 「王太后陛下、私にお食事を視させていただいてもよろしいでしょうか?魔女の眼を通して安全であるかを確認させていただきたく」 「そうだな、悲しんでばかりいる場合ではないな。クリスティーナ、頼む」 「はい!」 許可も下りたので、さっそく自分の眼に力を集中させてテーブルの上に並ぶ食事たちを視た。 あの時のように周りの音が消えていく―――― ――――パンや果物、
Read more

第56話 招かれざる人物の登場

 ドミニク様の頭部を抱きしめながら、私も彼の髪に顔を埋めてみる。 うなじや頭部はその人の匂いがしてくると聞いた事があるので、失礼かなと思いつつドミニク様の匂いをこっそり堪能していると、彼が少しだけビクッとしたような気がした。 「ティナ、匂いを嗅いでるね?」 「あ、その……とってもいい匂いだなと思いまして……ごめんなさい」 「いや、いいんだ。私もティナの匂いが大好きだし。でもあんまり嗅がれるとくすぐったくて」 「……失礼しました」 自分では無意識だったのに、そんなに嗅いでいたとは穴があったら入りたい……。 そんなやり取りをしていたところにふいに扉が開かれたので、陛下が戻ってきたのかと焦って扉の方を向くと、そこに立っていたのは今最も会いたくない人達だった。 「おや、オーレンブルク公爵閣下とクリスティーナ嬢ではありませんか。こんなところでお会いするとは、驚きましたぞ」 「クリス……閣下も」 フェンデルバーグ公爵とヤヌシュ。  私は2人に会う事を想定していなかったので、驚きのあまり固まってしまう。  フェンデルバーグ公爵は宰相だから王宮に来ていてもおかしくないのに、すっかり頭から抜け落ちていたわ。 でも公爵が陛下の書斎に来るのは分かるけれど、ヤヌシュまで、どうして?  頭の中は疑問でいっぱいだったのに、あまり会話をしたくはなかったので沈黙が流れる。 そして私を抱き上げていたドミニク様は、ゆっくりと私をおろし、閣下とヤヌシュから隠すように私の前に立ってくれたのだった。 「閣下にヤヌシュ君まで、陛下の書斎にノックもなしに入ってくるとは感心しませんね」 「私は宰相だ、貴殿に王宮での行動について制限をされるいわれはない。そちらこそ自ら王宮を離れられた身で、このような重要な場に来
Read more

第57話 国王陛下の存在感

 「兄上」 「陛下」 「私の書斎でそのように言い争う事は許さぬ。ドミニク、遅くなってすまない。大臣達との話が長引いてしまってな」 陛下は何事もなかったかのように書斎に入ってきて、ドミニク様へとお声をかけられた。  「閣下も書斎に来られたという事は、私に何か用があって来たのであろう?」 「はい、こちらの資料に目を通していただきたく……」 そうして今までのピリピリしていた書斎の雰囲気は、ガラッとお仕事の話に切り替わり、陛下と閣下は書類について話し始めたのだった。 国王陛下が来た瞬間にその場の雰囲気が一変し、誰もが陛下の前ではそのお声を無視する事は出来ない。 「では、そのように進めてくれ」 「はっ」 「今日は会議までドミニクと書斎にいる。何かあればこちらに来てくれ」 陛下にそう言われた閣下は、もう何も言い返す事はなく、書斎を後にしていった。 後に続いて出ていくヤヌシュが一瞬こちらを振り返ったけれど、私はあえて目線を逸らし、彼の存在を見なかった事にしたのだった。 ヤヌシュ……フェンデルバーグ公爵の跡を継ぐと意気揚々と言っていたわね。 なんだかもう公爵になったかのようなヤヌシュの振る舞いに、違和感しかない。 でももう心配するのは私の役目ではないし、ナタリア嬢という愛し愛されるパートナーがいるのだから、幸せになってほしいだけなのに。 私がヤヌシュが去った扉を見つめていると、陛下が私に声をかけてくださった。 「クリスティーナ、君はどうしてここに?母上の食事に同席して、何か分かった事でも?」 「はい、そうなのです。その事でこちらに来させていただきました」 私は持ってきた薬湯を陛下に渡し、この薬湯は飲ませない方がいいという事を伝える。 でも体調を崩していた原因は他の毒物であるという事、王太后陛下へ運び込まれた水を飲
Read more

第58話 ※おねだり 1

 「ん…………ド……ム?」 「ティナ……ごめんね、起こしてしまって。眠っていてもいいんだよ」 瞼を開けてみたものの、眠気でなかなか瞼が上がっていかないのでドミニク様の姿がぼやけて見える。 寝ていてもいいって言ってくれたけれど、まだ眠りたくない。 陛下に勝手にお願いした後、ドミニク様が戻ってきたら私の考えや気持ちを話そうと思っていたのに、眠気に負けて眠ってしまったからきちんとお話したい。 それに眠るならあなたの温もりを感じて眠りたいわ……そんな事を考えつつもやっぱり眠気が襲ってくる。 「んん……眠りたくない、です……やっと会えた、の、に……」 なんとか重い体を動かして、愛する人の腕に絡みついて、頬を擦り寄せる。 ドミニク様の匂いがする……。 「ドム……いい匂い……大好き…………」 ほとんど寝ぼけて言っていたような気がするけど、自分の気持ちが勝手に口から出ていた。  「ティナ、だめだよ。そんな事言ったら……」  ぼんやりと彼の姿を目で追った。 すると少し考え込んだ後に一旦ベッドから下り、すぐに戻ってきて私の上に覆いかぶさってくる。 「……ドム?」 「ティナは寝てもいいからね、私が勝手に動くから」 首筋にキスの雨を降らせ、顎や耳に彼の厚みのある舌が這っていく。 「え?あ、んんっ……ん、ぁっ」  半分寝ぼ
Read more

第59話 ※おねだり 2

  「今日は優しくしてやれないかも」 いつもは温和で穏やかなドミニク様が、飢えた獣のような瞳、そして低い声でそう言ってくる。 早く挿入れたいと言わんばかりにすっかり勃ち上がったそれを擦り、私の入口へとあてがわれた。 私はいつからこんなに淫らになってしまったのだろう。 彼の先端が入口にある。それだけなのに体から喜びが溢れ、誘われるまま彼の先端にちゅっちゅっとキスをするかのように腰が動いてしまう。 「はやく……きて……」 「お望みのままに」  彼が私の耳元でそう呟いた。 刹那、熱塊がズンッと奥までねじ込まれ、バチバチと目の前が白く弾ける。 「あ、は…………あぁ……っ!」 「書斎での事といい、今日は君に振り回されっぱなしだ」 ドミニク様は私の腰を掴み、グイッと引き寄せ、幾度も激しく打ち付けながら最奥を無遠慮に突き上げてきた。 気持ちいいところをゴリゴリと擦られ、肌と肌がぶつかり合う音と甘い嬌声が室内に響き渡る。 ここは王宮なのに、こんなに乱れて……でも理性を保つ事が出来ない私は、心のままに彼によって鳴かされ続けた。 「あぅっあ゙、あぁぁっ、や、はげしっ……ああっ!」 「どうやったら、君を、閉じ込めておけるんだろうね……っ」 私に想いをぶつけるかのように、律動は激しさを増していく。 「本当なら、誰にも会わせたくない。このまま一つになって、溶けあえたら……ッ!」 ドミニク様が話している間もひたすら嬌声を上げる事しか出来ず、彼の首に腕を回しながらおねだりしていたのだった。 「あ゙、も
Read more
PREV
1
...
45678
...
11
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status