意識がブラックアウトした。少したった。周囲が明るくなり、気が付いた。 「あれ?私、生きてるわ」 気づいて、生存を認識した。つまり意識が私の体に戻っていた。 「こんなことって、あるのかしら?ちょっと信じられないわ」 芙楽に刺されたからこそ、意識が肉体から飛び出したのではなかったか? そこに芙楽も、天馬も、槍もなかった。すべてが消えていた。あの走馬灯の主役たちは、何だったのだろう。 私は屋敷の廊下に倒れていた。まだ起き上がれないが、体はわずかに動く。呼吸もできる。手で顔や体を触ってみた。顔。体。健康そのもので傷一つない。 結果的に、私は命拾いをした。代わりに、私を殺そうとした郭貴妃が倒れていた。うつ伏せの状態で倒れていた。彼女の背中には大きな傷があった。その傷から、大量の血が流れていた。一方の竜光皇子は口から血を吐き、ゆっくりと膝をついた。目を見開いていた。郭貴妃に折り重なるようにして、竜光皇子も倒れた。 私は殺されると思っていたけれど、私の代わりに二人の悪い親子が絶命した。 もしや──。幻である透明な芙楽は私を刺さずに貫通し、向きを変えて郭貴妃と竜光皇子を槍で突き刺し、あの世へ送ったのか。そうかもしれない。そうとしか言いようがない。私は凶器を持ってない。私が二人を殺したわけでないのは明白だ。二人は「私の守護神」に殺されたのだ。そんな風に自分を納得させた。 「芙楽様。ヒナを守ってくれて、本当
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