七月最後の土曜日。 梅雨明けの抜けるような青空の下、りととロゼを乗せた特急列車は、海沿いの線路をひた走っていた。 行き先は、日本有数の温泉地である熱海だ。「わぁ……海だーっ!」 車窓からキラキラと光る水面が見えると、りとは窓に張り付くようにして歓声を上げた。 今日のりとは、休日のリゾート気分に合わせたミントグリーンのオフショルダーワンピース。麦わら帽子から覗くショートヘアが揺れて、いかにも夏らしい爽やかな可愛らしさだ。 隣に座るロゼは、黒のキャミソールにシアーシャツを羽織り、ダメージデニムを合わせた少し辛口なカジュアルスタイル。大人の色気が漂う彼女の雰囲気に、とてもよく似合っている。「ちょっと、はしゃぎすぎだってば」 ロゼが呆れたように笑い、りとの麦わら帽子を軽く叩いた。「ねぇ、せっかくの旅行だしさ。もうお仕事じゃないんだから、源氏名で呼び合うのやめない?」「あっ、確かにそうですね! じゃあ、私のことは〝りと〟って呼んでください!」「おっけー、りと。アタシの本名は〝綾〟だから。よろしくね」「はいっ、綾さん!」 本名で呼び合うことになり、二人の距離がまた少しだけ縮まった気がした。 熱海駅に到着すると、二人はホテルへ向かう前に〝熱海サンビーチ〟へと足を伸ばした。 白い砂浜と青い海、それに立ち並ぶヤシの木が南国リゾートのような雰囲気を醸し出している。 二人はサンダルを脱いで波打ち際を走り回り、「冷たーい!」「綾さん、水かけないでくださいよぉ!」と、女の子同士らしい無邪気な戯れを満喫した。 ひとしきり遊んだ後、送迎バスに揺られて到着したのは、高台に建つ豪華なリゾートホテルだった。 吹き抜けになったエントランスには巨大なシャンデリアが輝き、全面ガラス張りのロビーからは、相模湾の絶景がパノラマで広がっている。 案内された客室も広々とした和洋室で、窓の外には果てしなく続く海が見えた。「すごーい! こんなお部屋、一生に一度泊まれるかどうかですよぉ!」 りとはふかふかのベッドにダイブして大興奮だ。綾も「レンレン、本当太っ腹だね……」と感心したように室内を見回している。 夕食の前に、まずは汗を流そうと大浴場へ向かった。 広々とした脱衣所で、りとはなんの躊躇いもなく服を脱ぎ捨てていく。一方、隣の綾は、なぜか壁の方を向き、タオルで隠すように
Read more