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All Chapters of ひみつのお姫さま: Chapter 61 - Chapter 69

69 Chapters

episode60

新とダニエルの談議が白熱していた時、"ピンポーン"とチャイムが鳴った。若葉がインターフォンを確認するとそこには浩史が立っていた。「あ、浩兄!もう来てくれたの?」「「!」」「心配だったし、早く若葉に会いたかったからね」「母さんがケーキを焼いたんだ」とインターフォン越しに箱を見せてきた。若葉は「すぐ開けるね!」と言って玄関へとかけて行った。「まさか、もう来るとは......」「警戒がバレないようにシマショ」新とダニエルは頷き合うと、2人がリビングへ入ってくるのを待った。しかし、いくら待っても2人が入って来る気配がない。2人は「まさか......!」と思い玄関へと向かうと、玄関のドアが開かれたまま、落とされた弾みか、潰れたケーキが置かれていた。「やられた......!!直道さんに連絡を!!」「アラタ、ワカバはスマホを持ったままデスカ?」「?たしかズボンに入れたままだったかと......」「GPSで追跡しまショウ!」新はあまりにも動揺していたため、その発想が出なかった。GPSアプリを入れたのは、ストーカー対策のためであった。「早目に入れておいてよかった......」と2人は思いながらアプリを起動する。若葉のスマホはまだ移動している事を示していた。新とダニエルは急いで靴を履くとGPSを辿りながら追いかける。その間にダニエルは直道に連絡を入れる。すると、「早退して今すぐ向かうからくれぐれも早まるなよ!」と言葉を投げてきた。しかし、GPSの動きが止まった事でこれは急がねばならない、と新とダニエルは直道に「待っていることはできません!」と通話を切るとダッシュした。なにせGPSの動きは車移動だったようで、スピードも早く、距離もどんどんと離れていってしまったのだ。「ここ......廃墟地じゃないか?」「?」「地元じゃ有名なヤバい場所だよ。直道さんも知ってるはずだからマップ送る」新がそう言うと一度立ち止まり直道にLINEする。するとすぐにダニエルのスマホが鳴った。相手は直道だ。「もしもし?!いいかお前ら、今、オレも向かってるから絶対2人で乗り込むなよ!」「でも......待ってる間にワカバに何かあったら......」「大丈夫だ。おれの今いる場所から廃墟地までそう距離はないから。慌てるな。一息ついて落ち着け。いいな?」スピーカーで聞いていた2人がそ
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episode61

意識を失ってどれくらい経つだろう。浩史を出迎えた所までは覚えている。...それから何が起こったのだろうか。気がつくと見慣れない場所に寝転がされていた。「あぁ......若葉。目が覚めたかい?」「ひ......ひろにい?ここどこ?何があったの?」「若葉。コレはなんだい?誰に付けられた?若葉は僕のものなのに......!!」浩史はそう言うと持っていたナイフで若葉の服を切り裂いた。「浩兄!ヤダ!!やめて?こんな事はよして......!!」「若葉......僕達はこれから一つの作品になるんだよ?ね、"喜多川先生"?」「えっ......?」浩史がそう言うと若葉は驚きの声を上げた。その瞬間、"パシャリ"とカメラのフラッシュが光ったのであった。「やぁ、久しぶりだね佐倉君。会えて嬉しいよ」「な、なんで浩兄と喜多川先生が......?!」「僕も喜多川先生の教え子なんだよ」意外な接点があったのに若葉は驚きを隠せないでいた。「喜多川先生が逮捕されたのにはビックリしてね。僕も微力ながら先生の釈放に一役買ったんだ」「ど、どうして......?」「若葉の美しさを理解し、語れる相手だからだよ!」「そう言う事だよ、佐倉君。君が眠っている間にたくさん写真を撮らせて貰ったよ。いやぁ、実に美しい......」喜多川はそう言うと恍惚とした表情を浮かべた。そしてカメラを地面に置くと若葉と浩史の元へと歩み寄ってきた。「さぁ、写真もたくさん撮れたよ。どれもこれも美しい物ばかり。さぁ。一息ついた事だし......ね?」「そうですね、喜多川先生」「な......何......?ヤダ!来ないで!」「誰か助けて!!」と若葉が大声を出した次の瞬間だった。廃墟の入り口が"ガシャン!!"と大きな音を立てて開かれた。微かにパトカーのサイレンの音も聞こえる。「そこまでだ!喜多川!清水!!誘拐と監禁の容疑で逮捕する!!」「クソッ!どうしてここが......?!」「若葉!同意だと言え!言うんだ!!」「往生際が悪いぞ浩史!」「と、父さん?!」浩史は直道の姿を見ると、「終わった......」と絶望の表情を浮かべその場に立ち尽くした。そして浩史と喜多川の2人は手錠がかけられると、パトカーへと乗せられて行った。「若葉!!無事か?!」「ワカバ!大丈夫デスカ?!」「新......ダニ
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episode62

浩史と喜多川が警察に連行された後、被害者である若葉を筆頭に関係者である新にダニエル、それに直道も調書を受ける事になった。新とダニエルはストーカーにあっていた事くらいしか分かることが無かったので直ぐに解放されたが、被害者である若葉は勿論、加害者の父親である直道も長時間拘束される事になった。「若葉......大丈夫かな。酷く取り乱していたし......。それに直道さんも」「アラタ...。今の私達はただ待つことしかできまセン。だから落ち着きマショ?」「そ、そうだよね。......ごめん、ダニエル」「アラタが謝ることはありません!そうだ。楽しい事でも考えマショ!明後日はクリスマスイブデス!ワカバにプレゼントは用意シマシタカ?」「ダニエル......こんな時に......」「こんな時だからこそデスヨ!」ダニエルはそう言うとウインクをして見せた。...まったく。ダニエルには調子を崩される。「用意はしてあるよ。それもだいぶ前からね」「では、イブは2人きりで過ごして下サイ!」「え?ダニエルはどうするのさ。」「アラタ、日本ではイブは恋人同士で過ごすと聞きマシタ!私もヤボな事はしません!どうぞ2人で過ごして下サイ!」「......ありがとう。ダニエル」新はダニエルの明るさに救われた気がした。そうしていると若葉と直道かほぼ同時に取調室から出てきた。直道は若葉にどう声をかけたらいいか分からず、若葉に目をやれないでいた。しかし、若葉の方から直道に抱きついてきた。「......若葉?」「おじさん。おじさんは何も悪くない。だから自分を追い詰めないで、ね?オレはもう大丈夫だから!たしかに怖かったけど......でもおじさん達が警察呼んで助けてくれたんでしょう?」「だから、ありがとう皆」若葉はそう言うと笑顔を3人に向けた。その笑顔は傍から見ればカンペキな笑顔だが、若葉をよく知る3人だからこそ分かる。若葉は無理をしている。一見何ともない笑顔だが、どこかぎこちなく感じる。しかし、若葉は3人を心配させまいとの行動なので、それを無駄にしたくはない。だから3人は普段通りに振る舞う事にした。「ワカバ!遅くなりましたが夕飯は何が食べたいデスカ?」「ガキ共、喜べ!おじさんがピザとってやる!」「そんな、悪いよおじさん!」「若葉、こういう時はお言葉に甘えよう?」「そうだぞ?好
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episode63

「......あぁ。そう言う訳だ。本当に申し訳ない。......いや、でも......そう言ってもらえると助かる。あぁ。若葉の事は任せてくれ。それじゃあ」「おじさん?」「!若葉」「母さんと電話してたの?」「......やっぱり分かったか。お前の事任せられたよ」「......て事は」若葉は顔をパァッと輝かせ直道に抱きついた。「これからもそばにいてくれるんだね!オレ凄い嬉しい!」若葉の心からの言葉に直道は涙を流しながら若葉を抱きしめ返した。そして、「ありがとう、ありがとう」と感謝の言葉を口にした。その様子を少し離れた所から見ていた新とダニエルは顔を見合せながら笑い合った。その2人に気がついた若葉はチョイチョイと手招きするとバッと手を広げた。そしてその腕の中に新とダニエルの2人も飛び込んで行った。「?!お前ら!」「直道さんばかりズルいですよ。オレ達も若葉とハグしたいです。」「ソーデスヨ!それにワカバが呼んでくれたんデス!来ないわけにはイキマセン!」「まったく......困った子供達だよ、お前らは」そうしている時だった。玄関のチャイムが"ピンポーン"と鳴った。こんな遅くに誰だ?と不審に思っていると、再度チャイムが鳴らされた。直道が代表してインターフォンを確認すると、そこに立っていたのは直道の妻、花緒であった。直道が急いでドアを開けると、花緒が直道に抱きついてきた。「か、花緒?!どうしてここに......」「あなた...私どうしていいのか分からなくて......」「おばさん?」「?!若葉君!本当に、本当にごめんなさい!怖い思いをさせてしまって......!!」「おばさんは何も悪くないよ。それにおじさんも。だから自分を責めないでよ。」「けれど...本当はここに来る資格も、若葉君に会う資格も無いのは分かっているの......。でも、でも......!!」若葉はそっと花緒の事を抱きしめた。花緒はハラハラと涙を流し続け、その場にしゃがみこんだ。「若葉君......優しすぎるわ......。おばさんの事なんて責めて良いのに...。こんなに優しく抱きしめてくれるなんて......」「......オレにとっては、おじさんもおばさんも大切な存在だよ?浩兄の事は正直許せない。でも2人は関係ないよ。それにオレの油断が招いた事件でもあるんだよ。だから、
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episode64

遂にやって来ましたこの日が。クリスマスイブが。新は11月から準備を進めてきたので事件のせいでイブのデートは諦めるしかないか、と思っていたが、ダニエルの後押しもあって若葉をデートに誘う事にした。それで若葉の気も紛れてくれるといいのだが。「若葉。今日デートしよう!」「え?デート?」「今日はイブだよ?オレ恋人とイブにデートするのが夢だったんだ。......ダメ、かな?」若葉は新のおねだりに弱い。ソファーに座っている新は立っている若葉を見上げる形になっていて、意図せず上目遣いになっていた。若葉はそんな新の様子に「ぐっ......!」となっていると、ダニエルが声をかけてきた。「ワカバ!恋人のお願いを聞いてあげるのは大事なことデスヨ?留守番なら任せて下サイ!」「ダニエル......分かった、分かった行くから!」「ありがとう、若葉!じゃあ10時に駅前で待ち合わせね!」「え?なんで待ち合わせ?一緒に行けば良いでしょう?」「分かってないなぁ......。待ち合わせをして、恋人をドキドキしながら待つのが良いんだよ」「それじや、オレは一度家に帰るよ!また後で!」そう言うと、新は佐倉家を後にした。「デートなんて考えて無かったからプレゼント用意してないよ?どうしよう?!」「ワカバ、アラタは一緒に過ごすだけでプレゼントデスヨ?だからオシャレしてアラタをビックリさせまショ!」「......まさか、また女装?」「ノンノン!ありのままのワカバで行くのデス!」ダニエルはそう言うと若葉の手を引いて若葉の部屋へと向かった。そしてクローゼットを漁り、クリスマスらしいコーディネートを組んでいった。白のハイネックのセーターにグレーのパンツ。その上には黒のコートと一見シンプルだが、若葉自身に華があるためこのくらいシンプルなモノトーンコーデが丁度いい。「ダ、ダニエル、変じゃない?大丈夫??」「大丈夫!とってもcuteデス!」「さ、もう時間がありませんヨ!」とダニエルに背中を押されて若葉は家を後にして駅前へと向かった。......流石クリスマスイブ。街にはどこを取って見ても、カップル、カップル、カップル......。若葉ば自分が浮いているように感じて少しいたたまれなくなった。そして待ち合わせの駅前に着くとスマホを取り出した。LINEをチェックすると、新から連絡が入っていて、どうも
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episode65

ヤバい。マジでヤバい。出かけ間際になって唯に自分も連れて行けとグズられてそれをかわすのに時間がかかった。スマホで時間を確認すると時刻は10時20分。いくらなんでもこんなに遅刻してしまうとは...。急いで時計台の近くのベンチへと向かうと、なんと、若葉が田辺と巻に絡まれているではないか。巻の手が若葉の髪に触れようとしたのを見て頭に血が上り、巻の腕を掴んだ。「......おい、何してんだよ」「新じゃねぇか。てことはやっぱり桜ちゃんかぁー。髪バッサリいったね。服装もだいぶボーイッシュ......と言うかメンズ物?」「......あ、あの、コレは......」「コイツの名前は"佐倉 若葉"。男でオレの恋人に間違いないよ」若葉は新が自分の事を隠しもせずに友人に紹介したのに驚いた。すると巻が合点がいったようで、「やっぱりか」と言った。「やっぱりって?」「いや、桜ちゃん、カンペキに女の子だったんだけど、なんとなく違和感みたいなのがあってさ。納得納得」「えぇ!桜ちゃんおとこの娘だったって事?!クオリティ高ぇよ!てか男の子の格好でも可愛いなんて......」「......引かないんですか?」「「え?」」若葉は俯きながら小声で2人にそう問うた。2人は目を丸くしてパチクリさせると、「あははっ!」と笑い声を上げた。「引く訳ないじゃん!可愛いは正義よ?それに今は同性カップルなんて珍しくもないでしょ!」「そうだよ。えっと、若葉君。オレ達は新の選んだ人に間違いないと思っているから」「だから安心して?」と言う田辺と巻の言葉に若葉は目をうるうると潤ませた。その様子に2人はギョッとして慌て始めた。「わ、若葉君?!どうしたの!泣かないでぇ!」「だ、だって......こんな風に言って貰えるなんて思ってなかったから......。嬉しい。......ありがとう」目を潤ませ笑みを浮かべながら礼を言う若葉に、2人は胸を"ズキューン"と撃ち抜かれたようで、顔を真っ赤にした。「ヤベェ......。可愛すぎるだろ......。若葉君どう?今から新をやめてオレと付き合って痛ェ!!」「せっかく良いヤツらだと思って黙って話を聞いてたのに、今ので台無しだよ。それにオレと若葉は別れる予定は未来永劫来ない!それより!オレ達はこれからデートなの!邪魔すんな!お前らはどうせ合コンだろ?」新がそう
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episode66

新のエスコートは完璧だった。まずはオシャレなカフェでお茶をしながら2人きりの会話を楽しみ、時間を見てそのままお昼のメニューを注文する。そして食事を終えると、今話題の恋愛映画を観に映画館へ。ポップコーンとジュースを買い席に着く。映画の内容はありきたりな物ではあるが、若葉の涙を誘うのには十分だった。映画が終わると、新は若葉にハンカチを差し出してくれた。「本当涙脆いよね。まぁ、そんな所も可愛いんだけどね」 「!......バカ」何ともまぁバカップルのようなやり取りである。その後はショッピングモールでウインドショッピングを楽しんだ。そこで、若葉はプレゼントを用意していない事思い出した。若葉は思い切って新にプレゼントの要望を聞くことにした。「あ、あの新......」 「?なに?若葉」 「じ、実はね、オレ、色々あったからプレゼント用意できてないんだ。だから......」 「プレゼントなんて。別にいいんだよ?こうしてデートしてくれてるだけで幸せだからさ」 「それじゃあ、オレの気がすまないよ!......何か欲しい物でもない?サプライズにならないのは......ゴメンだけど......」 「んー......そうだなぁ......あ」 「?」新は周囲をキョロキョロと見渡すとカッコイイ腕時計が目に入った。値段もお手頃でおねだりしやすい。「若葉、あの腕時計とかどうかな?」 「わ!カッコイイ!新に似合いそう!オレ、これプレゼントしたい。いい、かな?」 「もちろん。若葉から贈られる事に意味があるんだよ」 「意味?」 「それは後で教えてあげる」 「?じゃあ買ってくるね!」そう言うと若葉はショップへと駆けて行った。若葉は一体どう言う反応を示すだろうか。恋人が腕時計を贈る意味。それは「同じ時を刻もう」「末永く一緒に」。新は若葉が戻ってくるのを今か今かと待ちわびた。「新!お待たせ」 「おかえり。プレゼント交換はディナー食べてからにしよう?イタリアンのお店予約してあるんだ。お手頃だけど美味しいって噂なんだ」 「わっ!楽しみ!」 「それじゃあ、時間も丁度いいし行こうか」そうして2人は手を繋ぎながらディナーへと向かって行った。
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episode67

「美味しかったね。こんなお店があるなんて知らなかった」 「なんでも隠れ家的なお店らしいからね」「気に入ってくれて良かった」新がそう言うと、イルミネーションで彩られた並木道を2人で歩いた。これからこのまま家に帰るのだろうか。少し名残惜しい。若葉がそんな事を考えていると、新は若葉の手を引き、「こっち来て?」と裏通りに入っていった。そこはとても静かで、先程までいた街並みとは打って変わった場所であった。少し歩くと階段が現れ、それを登ると、そこには見事な夜景が広がっていた。「うわぁ......キレイ......」 「オレのとっておきの場所。いつか若葉を連れて来たかったんだ。......若葉」 「ん?......これ......」新は若葉の名を呼ぶとプレゼントである指輪を取り出した。「中学の時、自分勝手に突き放しちゃってごめん。これからは隣でオレと一緒に生きて欲しい。......もし、了承してくれるなら、これを受け取ってはくれませんか?」新のこれはプロポーズと言っていいだろう。それに若葉は涙をハラハラと流しながら何度も何度も頷いた。「......オレで良ければ、新と一緒にいさせて下さい......!!」 「若葉じゃなくちゃダメなんだ」新は若葉の返事に安堵すると指輪をケースから取り出し若葉の左手を取ると薬指にはめた。しかし、最後の最後で決まらなかった。指輪のサイズが少しブカブカだったのだ。「......嘘だろう?」 「ふっ......あははっ!」 「カッコつかないなぁ......恥ずかしい......」 「そんな事ないよ?嬉しい」 「......今度チェーンネックレスでも買いに行こうか」 「ふふっ......そうだね」「それじゃあ、オレも」そう言うと先程購入した腕時計を新に渡した。「そう言えば、意味がどうのこうのって言ってたよね?一体なんなの?」 「それはね......"同じ時を刻もう"、"末永く一緒に"だよ」 「ま、まるでプロポーズみたいな......!」 「それを言うとオレは指輪だよ?......ちょっと重いかなって心配だったんだけどね......」新はそう言うと若葉の左手薬指で遊ぶ指輪にそっと触れた。「重いなんて......そんな事ないよ。とっても嬉しい。チェーンネックレス買ったら毎日つけなきゃ!」「お守りだね!」そう言う
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epilogue

「なぁ、ヤバくねぇか?"桜先輩"!」「めっちゃ美少女だったよな!生徒会にはあんな美少女がいるのか......。お近付きになりたい」「お前じゃ無理だろ!......っと、サーセン!」「ううん。こっちこそごめんね?」「......て、ウェエ?!も、もしかして"桜先輩"ッスか?!」「?そうだよ?......あぁ、新入生歓迎会では"女装"してたもんね?ごめんね、オレ"男"だから」春になり、新学期。若葉は2年生となり、生徒会の一員となっていた。新入生歓迎会では、同じく生徒会入りをしたクラス委員長により"桜ちゃん"として参加した。お陰で新入生の間では「超絶美少女」として話題を掻っ攫っていた。「あ、あの、桜先輩!」「あぁ、違う違う(笑)確かに"さくら"だけど、オレの名前は"佐倉"。"佐倉 若葉"」若葉はそう言うとノートの表紙に書かれた名前を見せた。「さ、佐倉先輩!オレ達生徒会目指してて......」「入学したばかりなのに熱心だね(笑)」「ふふっ」と若葉が笑うと新入生の2人は顔を真っ赤に染め上げたそして心の中で、「可愛いすぎるだろ!女装してなくてもこの破壊力か?!」「佐倉先輩...ファンクラブでもあるのか?無きゃ作るぞ?!」と叫んでいた。「あ、ごめんね。オレもう行かなきゃ」「足止めしてスンマセン!」「あぁ、そうだそうだ。」「「?」」若葉はくるりと新入生に振り向くと人差し指を口に当て、「"桜ちゃん"の事は秘密にね?」そう言う「シー」と言って新入生を置いて去ろうとした。しかしその時、スマホの着信音がなり、スマホを見ると、新からのLINEが入っていた。そこには「校門で待ってる」とメッセージがあった。若葉はニヤつきが抑えきれず、スマホで口元を隠した。「あら?佐倉君。まだいたの?"彼氏"が待っているわよ?」「「か、彼氏ぃ?!」」「ちょ、委員長......」「もう委員長じゃありませーん!」「ごめんごめん、樋口さん」「ウム。よろしい。して、そこの新入生は大丈夫かな?」クラス委員長...もとい、樋口が声をかけると、新入生2人は銅像のように固まってしまった。「女装の事も彼氏の事も秘密にしてね?」若葉はウィンクをしてその場を去って行った。いち早く新の元へと行くためにーー。
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