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All Chapters of ひみつのお姫さま: Chapter 41 - Chapter 50

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episode40

「佐倉君、ちょっとここなんだけど......」「あぁ、そこはねー」「佐倉、コレって合ってる?」「うん。正解だよ。この公式はよく出るみたいだから覚えておいた方がいいよ」これはある日の放課後である。期末テストが間近になり、成績のいい若葉とクラス委員長の元には助けを求めるクラスメイト達が群がっていた。実を言うと、若葉の学力は学年1位である。この順位は入学してからずっと他の人に譲ったことはない。そのため、若葉と若葉に次いで成績の良いクラス委員長に勉強の教えを乞うクラスメイトが後を絶たないのだ。今回のテストは二学期の期末テスト。これが終われば皆楽しみの球技大会が。そしてその後は冬休みが待っている。なので「目指せ!赤点回避!」という、なんともまぁレベルの低い目標が掲げられている。進学校のはずなのだが、その目標でいいのか...と若葉は思うが、テスト内容もなかなか難しいので皆最低ラインの目標にしたのである。「悪いな佐倉......。オレ中間ボロボロでさ......」「大丈夫。オレも教える事で復習になるし」「佐倉ァ......嫁に来てくれぇ!!」「フハッ。貰い手があるのでごめんなさい(笑)」「ノロケかぁー?そう言えば放課後の勉強会、彼氏知ってんの?」「うん。知ってるから大丈夫。遅くなるようなら迎え来てくれるって言ってたし」「相変わらずラブラブなのねぇ」「あはは......さ、続き続き!」「照れちゃってまぁ(笑)」勉強の合間にもクラスメイトから入る茶々を軽くかわし18時まで勉強会を続けた。18時になると、下校を促すチャイムが鳴ったので、皆帰り仕度を始める。若葉はスマホをチェックすると、新から「校門で待ってる。」とLINEが入っていた。急いで仕度を済ませると皆に別れを告げ玄関横にある自販機でホットココアを買い、靴を履き替えると校門の新の元へと走って行った。「あ、新......っ!」「若葉。お疲れ様」「ありがとう。あの、コレ......」「ココアじゃん!いいの?」「寒い中待たせちゃったし。新はテスト勉強どう?捗ってる?」「んー......赤点回避出来るくらい、かな?」「良ければ教えるのに」「じゃあ土日、オレん家で勉強会しよ?」「賛成!」若葉は新のそばにいると、安心しきってふにゃふにゃした顔をするようになった。新はそれが可愛くてつい抱きしめた
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episode41

若葉とクラス委員長の尽力もあり、クラス全員赤点は回避し、また、若葉は今まで通り学年1位をとった。新にLINEすると、「オレも全教科赤点回避!」と写真付きで返ってきた。土日に勉強を教えたお陰か写真には70点以上の点数が並んだテスト用紙が写っていた。それを見て「おめでとう。」と返信したのだった。「まぁた佐倉ちゃんに1位とられちゃった!」「委員長!」「あなたの頭の中どうなってるの!見せてみなさい!」「痛たっ!ちょ、やめて委員長!」「ムゥ。この鬱憤は球技大会で晴らしてやるんだから!さ、教室に戻って!次の時間は球技大会の話し合いよ!」「......オレはテストより球技大会の方が憂鬱だよ......」若葉とクラス委員長は2人揃って教室へと戻ると、丁度よくチャイムが鳴った。そしてクラス委員長はそのまま教壇に上がると「皆席に着いてー!」と声を上げた。「さて、皆が待ちに待った球技大会が始まります!テスト勉強で溜まったストレスを発散させるわよ!」「そして目指せ優勝!」と声高々に言った。「佐倉、お前何出る?」「オレ運動......特に球技が苦手だから、応援に徹するよ」その言葉をクラス委員長は聞き逃さなかった。「では佐倉君!アナタにはチア衣装で応援してもらいます!」「冬場のチアは寒いよ?!」「フッフッフ......。そこは大丈夫!ちゃんと長袖の物を用意してあります!」「え?!用意済み?!」「ウィッグはポニテールにしましょうねぇ」とクラス委員長は黒い笑みで言った。周りの男子達からは「ドンマイ」「桜ちゃんの再来、か......」と口々言われていた。「球技をしないならこれくらいはしてもらわないと♪」「ハァ......。わかったよ。着るよ。着ればいいんでしょう?」若葉も投げやりになってしまった。もう女装に抵抗はない。そんなやり取りを窓際で聞いていた担任から「ちょっとごめんね!」と声が上がった。「皆話し合いの途中でゴメンね!先生から一つ話しがあります」そう言うと担任は教壇に上がった。「えー、普通なら2年生からなんですけど、諸事情により3学期からウチのクラスに留学生が来ます!」そう言うと教室がザワザワと騒がしくなった。「先生ー!諸事情ってなんですか?」「なんでもホームステイ先の予定で......。それに日本に慣れるなら3学期からの方が良いとの校長先
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episode42

「え?若葉の家に留学生がホームステイ?」放課後、若葉を迎えに来た新と共に帰路についている時、担任に教えられた留学生のことを新に話した。「うん。なんでもオレの親が海外赴任するらしくって。それに合わせてウチの学校に来るらしい」「え?!若葉の親御さん海外行くの?!」「そうらしい......。オレも今日担任から聞いて驚いた。留学生のこともその時に」「今日帰ったら問い詰めなきゃ」と若葉は遠い目をした。「じゃあ、オレ今日は家帰った方がいい?」「いや、一緒に来て?」若葉の上目遣いプラス首傾げに新のハートはグッと掴まれ、「喜んで行かせていただきます!」と返事をした。そしてしばらく話しをしながら歩いていると、若葉の家の前にタクシーが停まっているのが見えた。2人が不審に思っていると、中から金髪碧眼の外国人が出てきて、タクシーのトランクから荷物を出すとタクシーを見送っていた。若葉は思わず、「あの......」と声をかけると、その外国人は若葉を見た。すると外国人はスマホを取り出し、スマホの画面と若葉を交互に見やると「wakaba?」と問いかけてきたので「イ、yes」と返した。するとその外国人は顔をパァッと明るくし笑顔を浮かべると、「ワカバ!会いたかったデース!」と抱きついてきた。若葉は頭にハテナを浮かべると目をグルグルと回した。「ワカバ、写真よりcuteになりましたれ久しぶりデース!」そう言うと頬に口づけをしてきた。それを見た瞬間に堪忍袋の緒が切れた新は若葉と外国人の間に入り2人の距離をとらせると、外国人に睨みをきかせた。「oh......アナタ、シットデスカ?」「アァ?」「......もしかして、ダニエル......?」若葉の口から外国人......ダニエルの名前が出ると彼は「ソウデスヨ!私すっかり成長シマシタ!」と嬉しそうに言ってきた。若葉の知るダニエルは中2の頃のチビで髪をだらしなく伸ばした容姿で、今のダニエルからは想像もつかない、同一人物とは分からない様であった。「ダニエル背、すごい伸びたね!190cmくらい?髪もサッパリ切って......。モデルさんみたい!......もしかしてウチにホームステイする留学生って......」若葉が途中まで言うと、ダニエルは「イエース!」と言い、「ワカバに会うために私勉強頑張りマシタ!」と応えた。そんなやり取
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episode43

若葉の母は「立ち話もなんだし3人とも上がりなさいな」と言うと家の中に招き入れた。「母さん、父さんの海外赴任のこととか、ダニエルのこととか、オレ何も聞いてなかったんだけど......」「いえね?サプライズしようと思って!」「担任に聞いて初めて知ったよ......」「あらま。ごめんなさいね?でも嬉しいでしょう?短期間だったとは言え昔ダニエルと仲良かったじゃない」新と疎遠になっていた頃だったのもあり、その頃のダニエルは若葉にとって心の拠り所だったのはたしかだ。「それで?ワカバ。ソチラの男は誰デスカ?」ダニエルの問いに若葉は応えにくそうにしていると、新が代わりに淡々と応えた。「オレは新。若葉の彼氏」ダニエルはその言葉に目をまん丸くして驚いていた。そして次の瞬間、ダニエルは新の胸ぐらを掴むと低い声で話し始めた。「アラタ......聞き覚えありマス。ワカバを悲しませた男デスネ?私は認めませんヨ......?」「別にお前に認められる必要はない」「ちょ、ちょっと2人ともやめよ?ね?」新とダニエルの視線はバチバチで若葉はおろおろとしていると、席を外していた若葉の母が戻ってきた。「あら?......あんまり仲良くない感じ、かしら......?」「......最悪だよ......」若葉は母にそう言うとため息をついた。母は呑気に「ウチの子は男の子にモテるのねぇ」と何故か感心していた。そして、その2人をそっちのけで、「あ、そうそう!」とこえを上げた。「若葉。あなた宛に手紙が来てたわよ?」「......手紙?」「送り主が書かれてなかったから、ちょっと不審なんだけれど......」そう言いながら母が若葉に手紙を渡してきた。少し不気味に思いながらその手紙を受け取り封を開けて中身を取り出した。その手紙が気になってか、先程までバチバチだった2人も覗き込んできた。そこには若葉への愛を綴った手紙と...数枚の隠し撮り写真があった。その写真にはカピカピになった白濁がついていた。「ヒッ......!」「なんなんだよ......コレ......」「どう見ても送り主は男、デスネ......」3人の頭には"ストーカー"の文字が浮かんでいた。若葉は顔を真っ青にしてガクガクと震えていた。無理もない。喜多川の件からそう経ってはいないのだから。「これはおばさん達にも相談を
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episode44

「コッチコッチ!パスパース!」なんやかんやで始まった球技大会。あれから不審な手紙は届いていない。若葉はチア衣装に身を包みながら体育館でボーッとしていた。「ちょっと佐倉君!ボーッとしてないで、応援応援!」「あ......ごめん......」「佐倉、なんかおかしくね?大丈夫か?」「う、うん。大丈夫!心配かけてごめんね!」若葉はそう言うと無理矢理笑顔を作り立ち上がった。そしてポンポンを持つと応援をし始めた。すると、突然体育館の入り口の方がざわめき始めた。若葉はそれに気がつくことなく応援を続けていた。次の瞬間だった。急に誰かに抱きつかれたのだ。「?!な、なに?!」「ワカバー!朝ぶりデース!」「ダ、ダニエル?!え、なんで学校に?3学期からじゃ......」「今日は見学デス!それにしてもワカバ、そのcuteな格好は......」「こ、これは......」若葉とダニエルが話している時だった。試合を見学していたクラスメイト達が試合そっちのけで2人の元へと押し寄せてきた。「佐倉君!このイケメン外国人は何?!」「抱きつかれちゃってるけど、どんな仲?彼氏君は?」「ちょ、ちょっと皆落ち着いて......彼はダニエル。ダニエル・クロスロード。3学期から来る留学生。中学の時からの知り合いだったんだ」「へぇー」と皆が関心していると、ダニエルが周囲を警戒し始めた。「ダ、ダニエル?どうした?」「ワカバ、油断は大敵デス。いつストーカーが見てるか......」「ちょ、ダニエル!」「「ストーカー?!」」ダニエルの言葉に周囲のざわめきは強くなった。そして心配をする声が続々と寄せられた。「佐倉君、大丈夫なの?ストーカーって何されたの?」「いや......まだ、手紙が来ただけで......」「その手紙が問題ナンデス!盗撮らしきものだったデス!」ダニエルがそう言うと、クラス委員長がバサッとジャージを肩にかけてきた。「?委員長?どうしたの?」「ごめんね佐倉君。こんな格好してたらなおのこと狙われるよね。でも、なんで教えてくれなかったの?」「......それは......」「ワカバは人に迷惑とか心配かけることを嫌いマス!だからワカバを責めないでくだサイ!」ダニエルは委員長に頭を下げると、クラス委員長はダニエルに「頭を上げて」と言った。「ダニエル君。私達は責
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episode45

球技大会、若葉のクラスは大健闘の末、総合3位で幕を閉じた。そのまま終業式となり、明日からは待ちに待った冬休み。終業式では、校長が「あまり浮かれすぎず、地に足をつけた行動をー」と発言し、次いで「3年生は受験に向けて気を引きしめるように」と言っていた。その言葉に3年生の方からピリッとした空気が流れた。そして校長の話しが終わると終業式も終了となり、それぞれクラスへと戻っていった。そしてそのまま帰りとなるのだが、若葉は担任から呼ばれ、担任と共に校長室へと行った。「いやぁ、すまないね佐倉君。帰る前に呼び止めてしまって」「いえ、大丈夫です。......それで、何か?」「あぁ。入ってきてくれ」「ワカバー!」「ダ、ダニエル?!うわっ、ちょっと!」「やはり聞いていた通り知り合いだったんだね」「ワカバと私はソウルメイトデース!」「ハッハッハ。それは何より。佐倉君、君に聞きたいことがあってね」「?何でしょう?」「時間はあるかい?」と聞かれ大丈夫だと応えると校長は急に真剣な顔つきになり「実はダニエル君から聞いてね......」と話し始めた。「なんでもストーカーにあっているとか......。以前の喜多川先生の件もあって、学校の代表として、大人として心配でね......」「警察には行ったかい?」と聞かれ「いえ......」と応えると校長は険しい顔つきになり、「一刻も早く警察に行った方がいい」と言われた。「で、でもまだ手紙が一通来ただけで......取り合ってもらえるかどうか......」「実はね、喜多川先生が保釈金を払って釈放されたらしくてね......。彼は君に執着していたようだから心配で......それにご両親海外に行くんだろう?だったら......」「親には知られたくないんです!もう心配かけたくなくて......」「しかし......」「校長先生!私がワカバを守りマース!」「でもね、2人とも。子供が2人きりでいるのは危険なんだよ?君達が言いにくいなら先生が親御さんに話すよ?」若葉は、校長の言う通りだ、それに喜多川がまたやって来たら...と思うと不安でいっぱいになった。「......分かりました。でも両親にはオレから話します。喜多川先生が釈放された事も。それから警察に行こうと思います」「ワカバ......」「そうだね、それがいい。私達教師陣にも
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episode46

「アラタ......でしたっけ?なんでココにいるんデスカ?」「恋人の迎えに来て何が悪いのかな?」新とダニエルの間はバチバチと火花が散っていた。若葉は「犬猿の仲だな......」と思うと2人の手をとり「ホラ、帰るよ!」と言い歩き始めた。「新、オレ親と警察に言うよ。校長先生にも言われたし......」「それに......」と若葉は少し言いずらそうに言葉を紡いだ。「新、喜多川が釈放されたらしい......」「ハァ?!あんだけの事しといてか?!」「保釈金が支払われたらしい」「......あれだけの豪邸の持ち主だから金だけはある、か...。でも、おじさん達海外行くんだろ?いくらコイツがいても心配なんじゃ......」「それもあって早めに警察に、ね」「なるほどね......」すると突然ダニエルが「大丈夫デース!」と声を上げた。「何?ダニエル」「私こう見えてジュードー黒帯デース!」「ハァ?!お前それ早く言えよ!」「ダニエル......たしかに昔に比べて筋肉ついたと思ったけど......」「頑張りまシタ!」「......心強いよ」若葉はダニエルのまさかの経歴に驚きながらも安心した声を出した。そして若葉の家に着くと、若葉は「新にも一緒にいて欲しい」と言って3人で家の中に入っていった。「ただいま、母さん。父さんもいるんだよね?」「おかえりなさい。あら、新君いらっしゃい」「お邪魔します」「お父さんなら荷造りしてるわよ。どうかした?」「うん...。2人に聞いて欲しいことがあって......」そう言うと母は「お父さん呼んでくるわね」と言ってリビングから出て行った。若葉は緊張で身体を強張らせていたが、新が手を握ってくれたので安心して新を見つめた。そして母が父を連れてリビングへと戻ってきたため、ストーカーらしき手紙のこと、喜多川が釈放された事を話した。すると2人は険しい顔つきになり、母は「もしかして、これも......?」と一通の手紙を差し出してきた。その封筒は昨日の物と一緒で、若葉は背筋を凍らせた。「とりあえずこれは開けずに昨日の手紙と一緒に警察に持っていきましょう。......子供達だけ残して海外に行くなんて不安だわ......」「母さん。でも父さん生活能力皆無だから1人で行かせるのは不安だよ。オレなら大丈夫。ダニエルが校長先生に話してく
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episode47

警察では周辺のパトロールを強化する事で話がついた。手紙に関しては一応証拠として捨てずにいて下さいとの事だった。「やっぱり私、日本に残ろうかしら......」「ダメだよ母さん。父さん1人じゃ生活できないから一緒に行ってあげて?」「でも......」「おばさん。もし良ければオレ、しばらく若葉んちにお邪魔してもいいですか?そうすれば家にはオレとダニエルの2人もいる事になる訳ですし。若葉が1人になる事はなくなると思うんですけど......どうですか?」「でと子供だけで家に残すのは......」「大丈夫デース!私、鍛えてマスから安心してくだサイ!」新とダニエルの申し出に若葉の母は少し考えた。「......一応近所に私の兄......若葉のおじさんが住んでいるから何かあったら連絡しなさい。私の方からも話ししておくから」「おじさんってあのおじさん?土木会社に勤めてる筋肉のすごい......子供の頃よく遊んでくれたあの?......たしか、直道おじさん?」「そうそう!兄さんなら頼りになるわ!」母がそう言うと、「ね!お父さん」と父に同意を求めた。「父さんが海外赴任を断れればいいんだがな...。もう間近になってしまって代わりの人を頼むことが出来ないからな......。申し訳ない。新君、ダニエル。若葉の事をよろしくお願い出来るかな?」「任せて下さい」「わかりマシタ!」「それじゃあお母さん、兄さんに連絡して来るわね!」と母が席を立つと父を含めた4人でお茶を飲み始めた。そして「しかし......」と父が口を開いた。「どうしてウチの若葉はこんなに男に好かれるかねぇ......。まぁ、前見た女装は母さんの若い頃にそっくりだったが......」「母さん、ミスコンで優勝した事があるんだぞ?」と言葉を続けた。「なになに?私の話し?ミスコンはまぐれよぉ!でもこんなに可愛い子が生まれてくれて嬉しいわぁ」「...自分でも思うけど、オレの顔、母さんそっくりだもんね......」「そうよぉ。だからおじいちゃんもおばあちゃんも猫可愛がりしてたものねぇ」そんな話しをしていると、"ピンポーン"とチャイムが鳴った。「あら?もしかして......」と母が玄関に行って少し経つと、ドタドタと荒々しい足音が聞こえてきた。「若葉ァ!!」「な、直道おじさん?!」「怖かったなぁ...
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episode48

「アラタばっかりズルいデース!私も仲間に入れて下サーイ!」「おう。ダニエル、だったな」「Yes!」「直道おじさん、ダニエルは柔道黒帯なんだって」「お!凄ぇじゃねぇか。頼りにしてるぜ!」「任せて下サーイ!」新とダニエルは無事、直道と顔合わせを済ませた。2人とも直道のお眼鏡にかなったようで、直道に肩をバシバシと叩かれていた。「で?そのストーカーとやらは今の所どんな事してきてんだ?」「今の所、手紙だけだけど......隠し撮りと思われる写真が同封されてる......」そう言うと、若葉は持っていた手紙を直道に渡した。直道は手紙を受け取るとその手紙を読み眉をひそめた。そして写真を見た瞬間、「うげぇ!」と声を上げて写真を放り出した。「なんだこりゃ!気色悪ぃな!若葉!他には何もされてないんだよな?!」「今の所はこれだけ......」「いいか?絶対1人になるんじゃねぇぞ?!学校は?」「......明日から冬休み」直道はそれを聞くと「うーん」と悩んだ。「学校にいる間は手出しが出来ないだろうから安心出来たんだが......。そうか。冬休みか...。お前の両親も海外に行くのは......」「明日」「だよなぁ......」直道がどうした物かと考えていると、新が声を上げた。「あの、オレの学校も明日から冬休みなので、若葉のそばにいようと思ってます」「そりゃあ少しは心強い。だが、大人がいないとなると.!.あぁ!そうか!」「「?」」「一日中は無理だが夜ならおじさんがこの家に来てやるよ!」「兄さん、いいの?お義姉さんに悪いんじゃ......」「大丈夫大丈夫!アイツも若葉の事可愛がってたし、浩史......オレの息子も帰省してるし安心しろ!」「浩兄帰ってきてるの?」"浩史"という名前が出ると、若葉はパァッと明るく笑みを浮かべた。その様子に新とダニエルはムスッとして「浩史って誰だ?」と声を上げた。「浩兄はおじさんの息子さんで大学2年生。新会ったこと無かったっけ?」「覚えはないな......」「お。じゃあ明日連れてきてやるよ。顔合わせしておくに越したことはねぇだろう」「それなら私達も安心して海外に行けるわ。ね、お父さん」「そうだなぁ......。お義兄さん、子供達の事よろしくお願いします」「はいよ、任せな!」と言うと直道は「明日からよろしく
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episode49

お泊まりと言っても、家には若葉の両親とダニエルもいるので、夕飯や風呂を済ませると若葉と新の2人は若葉の部屋で2人きりの時間を過ごしていた。「それにしても良かったな。味方になってくれるような人達がいてくれて」「うん。安心した。......新もありがとう」「まだ油断は出来ないからな。気を引き締めていこう」新はそう言うと、若葉をそっと抱きしめた。「あ、新?!」「せっかく2人きりなんだから、これくらいは許して?」新に抱きしめられて若葉は顔を真っ赤に染め上げたが、おずおずと新の背中に手を回した。そして若葉は新の胸に耳を当てた。「若葉......?」「こうしていると凄く安心する。新の心臓の音を聞いていると」「そう?それなら良かった。...なんだか擽ったいけれど」「ふふっ。......新、そばに居てくれて、好きになってくれてありがとう」「どうしたの?急に」「別に?伝えたくなっただけ」「ハハッ。そっか。......若葉」新は若葉の名を呼びそっと頬に手を添えると、静かに口づけをしてきた。そして何度も何度も啄む様な口づけを繰り返すと、今度は舌を入れてきた。「んっ......ふ......んン......」「ハァ...若葉。大好きだ」「うん。......オレも」そう言い合うと互いの額をくっ付け合せ笑いあった。「これ以上は我慢がきかなくなるから。そろそろ寝ようか」「......うん。そうだね」そうして2人は「おやすみ」と言い合うと眠りについた。翌朝、若葉は目を覚ますと、新が目の前にいる事に安堵する。そして現状に驚き、動揺を隠せないでいた。なんと、気が付かない内に若葉は新に抱きしめられる形で眠っていたのだった。若葉は昨晩の出来事を思い出し気恥ずかしくなると、その恥ずかしさを紛らわせるかのように、新をポカポカと叩き起したのであった。「ん......若葉?どうしたの?」「どうしたの、じゃないよ!なんで、いつから抱きしめて寝てたの?!」「抱きついてきたのは若葉からだよ?」「?!う、嘘だ!」「嘘言ってどうするのさ。本当の事だよ?」新のことばに若葉はボンッと音が鳴るくらい顔を真っ赤にした。新はそんな若葉に「可愛いなぁ」と呟くと、抱きしめた腕に力を込めた。「新?!」「もう、本当に可愛いんだからなぁ。若葉は」2人は若葉の母が起こしに来るまで
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