「佐倉君、ちょっとここなんだけど......」「あぁ、そこはねー」「佐倉、コレって合ってる?」「うん。正解だよ。この公式はよく出るみたいだから覚えておいた方がいいよ」これはある日の放課後である。期末テストが間近になり、成績のいい若葉とクラス委員長の元には助けを求めるクラスメイト達が群がっていた。実を言うと、若葉の学力は学年1位である。この順位は入学してからずっと他の人に譲ったことはない。そのため、若葉と若葉に次いで成績の良いクラス委員長に勉強の教えを乞うクラスメイトが後を絶たないのだ。今回のテストは二学期の期末テスト。これが終われば皆楽しみの球技大会が。そしてその後は冬休みが待っている。なので「目指せ!赤点回避!」という、なんともまぁレベルの低い目標が掲げられている。進学校のはずなのだが、その目標でいいのか...と若葉は思うが、テスト内容もなかなか難しいので皆最低ラインの目標にしたのである。「悪いな佐倉......。オレ中間ボロボロでさ......」「大丈夫。オレも教える事で復習になるし」「佐倉ァ......嫁に来てくれぇ!!」「フハッ。貰い手があるのでごめんなさい(笑)」「ノロケかぁー?そう言えば放課後の勉強会、彼氏知ってんの?」「うん。知ってるから大丈夫。遅くなるようなら迎え来てくれるって言ってたし」「相変わらずラブラブなのねぇ」「あはは......さ、続き続き!」「照れちゃってまぁ(笑)」勉強の合間にもクラスメイトから入る茶々を軽くかわし18時まで勉強会を続けた。18時になると、下校を促すチャイムが鳴ったので、皆帰り仕度を始める。若葉はスマホをチェックすると、新から「校門で待ってる。」とLINEが入っていた。急いで仕度を済ませると皆に別れを告げ玄関横にある自販機でホットココアを買い、靴を履き替えると校門の新の元へと走って行った。「あ、新......っ!」「若葉。お疲れ様」「ありがとう。あの、コレ......」「ココアじゃん!いいの?」「寒い中待たせちゃったし。新はテスト勉強どう?捗ってる?」「んー......赤点回避出来るくらい、かな?」「良ければ教えるのに」「じゃあ土日、オレん家で勉強会しよ?」「賛成!」若葉は新のそばにいると、安心しきってふにゃふにゃした顔をするようになった。新はそれが可愛くてつい抱きしめた
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