休日の午後、瑠衣は真衣と駅近くのカフェに入った。窓際の席は空いていたが、真衣は奥の二人席を選んだ。注文を済ませると、真衣は水の入ったグラスを指先で回した。何度か口を開きかけて、やめる。瑠衣は急かさずに待った。「この前、連絡したでしょ」「うん」「ちょっと話したくて」 真衣はストローの袋を細く折った。テーブルの端に置いてから、瑠衣を見る。 真衣はメニューを閉じたあとも、しばらくテーブルの上を見ていた。瑠衣は向かいの横顔を眺める。以前なら、瑠衣の方から何か聞いていたかもしれない。けれど今日は、真衣が自分で話し始めるのを待った。「最近、前ほど連絡もしてないんだ」「忙しいの?」「それもある。でも、たぶんそれだけじゃない」 真衣は水を飲んだ。グラスを置くとき、底が小さく鳴った。「会えば普通なんだけどね」「うん」「だから、私も普通にしてる」 瑠衣は頷いた。真衣の手元には、折り目のついたストローの袋が残っていた。真衣はそれを丸めずに、指で平らに伸ばしている。「一緒にいるけど、なんか遠いんだよね」「そう」 瑠衣はカップを持ち上げた。まだ熱かったので、口をつけずに戻す。「うん。でも、一緒にいる」 真衣はそう続けて、窓の外へ目を向けた。駅前を歩く人が何人も通り過ぎる。真衣はその中を眺めてから、また瑠衣へ視線を戻した。「別に、嫌になったわけじゃないの」「うん」「だから余計に、どうしたらいいのか分からなくて」 真衣は笑おうとして、少しだけ口元を動かした。瑠衣は何も返さず、テーブルの上の水へ手を伸ばした。グラスを一度持ち上げて、静かに置く。「前みたいに話せる日もあるんだけどね」「そうなんだ」「でも、ふとしたときに遠いなって思う」 真衣はそこで言葉を止めた。瑠衣は頷いた。「真衣はどうしたいの?」 真衣はすぐに答えなかった。折っていたストローの袋を広げ、今度はきれいに二つ折りにする。「分からない」 その声は小さかった。けれど、真衣は俯か
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