ついに3月中旬。ヒョンシンとゲョンは玄関の扉を入るやいなや、約束でもしたかのように互いの唇を重ね合わせ、くすくす笑い声を交わした。「また何ヶ月も経ったみたいです。ゲョンさんの家は来るたびに新鮮ですね」 「これでやっと俺も安心して足を伸ばして眠れるな」その低く呟くような告白に、ヒョンシンは胸の奥がツンと痛んだ。自分のせいでこの男の胸がどれほど冷やりとしたか推し量ることもできず、ただ申し訳ないばかりだった。「ごめんなさい、ゲョンさん」ヒョンシンがそっと謝ると、ゲョンはふたたび彼女の唇を軽くキスで奪い、優しい眼差しを合わせた。「ヒョンシン。それでも今回は違った。お前が必ず戻ってくると信じていたから」ゲョンはスーツの胸の内ポケットから真っ黄色の黄金のハンカチーフを取り出して見せた。そして優しい手つきでまたポケットにスッとしまい込み、自分の胸をトントンと叩いた。感謝と申し訳なさが入り混じり、ヒョンシンはゆっくりと手を上げて自分の首元を探った。「私ももう習慣のように……このネックレスが私の体の一部になったみたいです。ゲョンさんの心が私を何度も救ってくれました」ヒョンシンはゲョンの大きな手を引き寄せ、ネックレスが触れている自分の鎖骨の上にそっと乗せた。「いつも身につけさせてくれてありがとう」 「僕たちはこうしていつも心が繋がっていたんだね」これ以上の言葉は必要なかった。言わなくても互いの深い息づかいに込められた本心がそのまま伝わってきた。そして堪えていたゲョンの欲望が爆発するかのように、ヒョンシンの唇を飲み込んだ。寝室まで歩いていく余裕すらなかった。二人は焦れったい手つきで互いの服を脱ぎ捨て、リビングのソファの上に転がり落ちた。荒い吐息と熱い息遣いがリビングいっぱいに響き渡った。地獄のような苦難を乗り越えて訪れた関係は一段と激しく、空間全体を燃え上がらせるように熱く火照らせた。ただ原始的な本能に身を任せ、無言で求め合う二人の男女の体温が絡み合った。時には荒々しい獣のように激しく、時には世の中で最も純粋な子供のように優しく。まさにその瞬間。Rrrr— Rrrr—ソファの下に落ちたゲョンの携帯電話が激しく振動した。遠のいていた意識がはっきりと戻った。「ゲョンさん。私たちの夜はとても長いです。早く携帯から確認してください」 「……ああ。私
Last Updated : 2026-08-28 Read more