Todos los capítulos de 妊娠中に夫が浮気。お腹の子を守るため離婚を決意したら御曹司に溺愛されました: Capítulo 111 - Capítulo 120

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おかしい

 美月からの連絡はない。 留守番電話も聞いたのかどうか分からない。 拓也はスマートフォンを握り締めたまま、大きく息を吐いた。「どうだった?」 和江が尋ねる。 拓也は首を横に振った。「何も」「折り返しもない」 和江は眉をひそめる。「そこまで頑なになるなんて、おかしいわね」「だよな」 拓也は力なく笑う。「前の美月なら、こんなことしなかった」 喧嘩をしても、最後は美月の方から歩み寄ってきた。 少し時間を置けば、「話そう」と言ってくれた。 それなのに今回は違う。 電話にも出ない。 留守番電話にも反応しない。 弁護士を通してほしいと言われる。「やっぱり……」 拓也はぽつりと呟いた。「九条のせいなのかな」 和江はすぐには答えなかった。 少し考えるようにしてから口を開く。「少なくとも、美月さん一人で急にここまで変わるとは思えないわ」 その言葉に、拓也は俯く。 美月は優しい。 人を疑うことも苦手だ。 そんな美月が、自分をここまで拒絶するなんて考えられなかった。「誰かが支えているから……」 拓也は無意識に呟く。 それが九条なのだとしたら。 もし、本当にそうだとしたら。「……俺から美月を奪うつもりなのか」 その一言に、和江は何も答えなかった。 否定もしない。 肯定もしない。 ただ黙っている。 その沈黙が、拓也の思い込みをさらに強くしていく。「会わないと」 拓也はゆっくり立ち上がった。「このままじゃ終われない」 その目には、焦りとも執着とも
last updateÚltima actualización : 2026-08-05
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こちらにも弁護士を

 「このままじゃ埒が明かないわ」 和江が口を開いた。 拓也は顔を上げる。「埒が明かないって?」「向こうは弁護士を立ててるのよ」「だったら、こちらも弁護士に相談した方がいいでしょう」 拓也は黙り込んだ。 正直、そこまで大げさな話になるとは思っていなかった。 夫婦喧嘩の延長だと思っていた。 時間が経てば、美月も落ち着く。 そう信じていたのだ。 だが、現実は違う。 電話はつながらない。 会うこともできない。 連絡はすべて代理人を通せと言われる。「……そうだな」 拓也はゆっくり頷いた。「相談くらいはしてみるか」 和江は安堵したように息をつく。「その方がいいわ」「きっと、いい方法を考えてくださるはずよ」 拓也は離婚協議書を手に取った。 そこに記載されている神田法律事務所の名前が目に入る。「でも……」「弁護士って、どうやって探せばいいんだ」 これまで縁のない世界だった。 誰に相談すればいいのかも分からない。「知り合いに聞いてみましょう」 和江はそう言うと、スマートフォンを手に取った。「近所に法律事務所へ相談したことがある人がいたはずだから」 拓也は小さく頷く。 もう、自分一人ではどうにもならない。 そんな現実だけは、ようやく受け入れ始めていた。 一方その頃。 神田法律事務所では、藤崎が一通の書面へ目を通していた。「……そう来ましたか」 静かに呟くと、書類を机へ置く。 相手方にも代理人が就く。 そんな連絡が届いたのは、その日の夕方だった。
last updateÚltima actualización : 2026-08-05
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相手方代理人

 翌日の昼過ぎ。 美月はリビングのソファで、赤ちゃん用品のカタログを閉じた。 スマートフォンが静かに震える。 画面には、『藤崎』の文字が表示されていた。「もしもし」「朝倉さん、お疲れさまです」 藤崎の落ち着いた声が聞こえる。「少しご報告がございます」 美月は自然と姿勢を正した。「はい」「相手方から連絡があり、ご主人側も代理人を選任されたそうです」「……弁護士を?」「はい」 美月は小さく息をのんだ。 拓也は最後まで自分で話し合おうとすると思っていた。 まさか弁護士を立てるとは思わなかった。「今後は、双方代理人を通して協議を進める形になります」 藤崎は淡々と説明を続ける。「そのため、朝倉さんが相手方と直接やり取りする必要はございません」「これまでと同じように、お困りのことがございましたら私どもへご連絡ください」「……分かりました」 美月は静かに頷いた。 電話を切ったあともしばらくスマートフォンを見つめる。 離婚協議は、また一歩前へ進んだ。 それは喜ぶべきことなのか、それとも長引くということなのか、自分でも分からなかった。 その時、リビングへ蒼真が入ってくる。「何かありましたか」 美月は顔を上げる。「拓也さんにも弁護士が付いたそうです」 蒼真は驚いた様子もなく、小さく頷いた。「そうですか」「これからは弁護士同士で話し合うそうです」「それがよいでしょう」 短い返事だった。 けれど、美月はその一言で少し安心した。 蒼真は続けて言う。「朝倉さんが無理に関わる必要はありません」「今までどおり、分からないことがあれば藤崎先生へ相談してくださ
last updateÚltima actualización : 2026-08-06
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浮気しているんでしょう

 その日の夕方。 拓也は何度目になるか分からないほど、美月との思い出が残るアルバムを眺めていた。 旅行先で撮った写真。 結婚式の写真。 二人で笑っている写真ばかりだ。「どうしてだよ……」 思わず呟く。 あんなに幸せそうだった美月が、どうして突然離婚を言い出したのか。 どうして弁護士まで立てたのか。 どうして九条と一緒にいるのか。 考えれば考えるほど、答えは一つしか思い浮かばなかった。「拓也」 和江がリビングへ入ってくる。「まだ考えているの?」「母さん」 拓也はアルバムを閉じた。「やっぱり、おかしいよ」「美月が急に変わり過ぎなんだ」「九条に会ってから全部おかしくなった」 和江は静かに頷く。「私もそう思うわ」 その一言が、拓也の背中を押した。「……確認しよう」「確認?」「美月の親なら何か知ってるかもしれない」 拓也はスマートフォンを手に取ると、誠一の番号へ電話を掛けた。 数回の呼び出し音のあと、誠一が電話に出る。『……はい』「お義父さん、拓也です」 短い沈黙が流れる。『何でしょう』 その声はどこかよそよそしかった。 拓也は構わず続ける。「美月のことなんですが」『美月がどうかしましたか』「九条って男と一緒にいるんですよね」 誠一は何も答えない。「産婦人科まで一緒に行ってるそうじゃないですか」「お義父さん、本当に何も聞いてないんですか」 しばらく沈黙が続いたあと、誠一が静かに口を開いた。『その話を、私にする理由は何ですか』 拓也は一瞬言葉に詰
last updateÚltima actualización : 2026-08-06
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見つけてやる

 誠一との電話を切ったあとも、拓也はしばらくその場から動けなかった。 代理人を通してください。 その一言が、何度も頭の中で繰り返される。「何なの、あの態度」 和江が不満そうに言った。「娘が浮気してるかもしれないのに、親として普通は話くらい聞くでしょう」 拓也は返事をしなかった。 誠一の反応を思い返す。 怒っているというより、話すつもりがない。 まるで、自分を信用していないようだった。「……美月は何て説明したんだ」 ぽつりと漏らす。 きっと、自分に都合の悪いことだけ話したのだ。 だから義父も義母も、自分の話を聞こうとしない。 そう考えると、胸の奥から苛立ちが込み上げてくる。「拓也」 和江が静かに口を開く。「こうなったら、自分で確かめるしかないわね」「自分で?」「ええ」 和江は頷く。「九条さんと本当に一緒にいるのか。」「美月さんが何をしているのか。」「自分の目で見ればいいじゃない」 拓也は黙って俯いた。 確かめたい。 いや、確かめなければ気が済まない。 九条と美月は、本当にそういう関係なのか。 もし違うなら、ちゃんと説明してもらえばいい。 もし本当なら――。 そこまで考えて、拓也は首を振る。「そんなわけない」 美月は浮気なんてする人じゃない。 そう思う。 それでも疑いは消えない。「病院なら……」 拓也が小さく呟く。「また健診があるかもしれない」 和江は頷いた。「毎日行く必要はないけど、何曜日に来るか分かれば会えるかもしれないわね」 拓也はゆっくりと立ち上がる。「&h
last updateÚltima actualización : 2026-08-06
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また来たの?

 午後の店内は、ランチを終えた客で賑わっていた。「いらっしゃいませぇ」 店長は笑顔で顔を上げる。 だが、店へ入ってきた二人の姿を見た瞬間、その笑顔がぴたりと止まった。「あら」「また来たの?」 拓也は少したじろぐ。「……店長」「今日は何かしらぁ?」 店長は営業用の笑顔を浮かべたまま近づいてくる。「前みたいに店で騒がないでちょうだいねぇ」「今日は普通に話をしに来ました」 拓也は慌てて言った。「美月はいますか」 店長は首を横に振る。「美月ちゃんはもう退職したわよぉ」「それは知ってます」「どこへ行ったか教えてください」「それは教えられないわぁ」 店長は即答した。「俺は夫なんです!」「ええ、知ってるわよぉ」「でもねぇ、夫だからって元従業員の個人情報を教えるわけにはいかないの」 和江が一歩前へ出る。「あなた、美月さんをかばってるんじゃないでしょうね?」「あらやだ」 店長は肩をすくめる。「誰であっても同じ対応よぉ」「個人情報は個人情報。それだけ」 拓也は必死だった。「お願いします」「一度だけ会って話がしたいんです」「話したいことがあるなら、代理人の先生を通せばいいじゃなぁい」 店長はにこやかに答える。「直接話さないと意味がないんです!」 思わず拓也の声が大きくなった。 店内の客が一斉にこちらを振り向く。 ひそひそと話し始める声まで聞こえてきた。 店長は小さくため息をつく。「だからぁ」「前にも言ったわよねぇ」 一歩だけ拓也へ近づく。「これ以上騒ぐなら」 にっこりと笑った。「警察呼ぶわよ~?」 その一言で、拓也の表情が固まる。 前回、本当に警察を呼ばれたことを思い出したのだ。 和江も思わず顔をしかめる。「脅すつもり?」「あら、脅しじゃないわよぉ」 店長は笑顔を崩さない。「営業の邪魔をされたら、前と同じようにお願いするだけ」「ほかのお客様にご迷惑だからねぇ」 拓也は悔しそうに拳を握り締める。 何も言い返せない。 ここで騒げば、本当にまた警察を呼ばれる。 それだけは分かっていた。「……行こう、母さん」「でも!」「いいから」 拓也は和江の腕をつかみ、そのまま店の外へ出た。 自動ドアが閉まるのを見届けると、店長はふうっと息を吐く。「まったく……」「懲りない人たちねぇ
last updateÚltima actualización : 2026-08-07
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あの店長……

 店を出たあとも、拓也は無言のままだった。 駐車場まで歩いても、一言も口を開かない。「感じ悪い店だったわね」 和江が不満そうに言う。「あんな言い方、ないじゃない」 拓也は小さく首を振った。「いや……」「でも、美月はもう辞めたって」「そう言ってたじゃない」「本当かな」 拓也はぽつりと呟く。「え?」「店長、前も俺に嘘をついてた気がする」 美月を呼んでほしいと言ったときも、何とかして追い返そうとしていた。 あの店長は、美月の味方だ。 そう考えると、「退職した」という言葉も、本当なのか分からなくなってくる。「かばってるのかしら」 和江が腕を組む。「十分あり得るわね」「だよな……」 拓也は深いため息をついた。 結局、今日も何一つ分からなかった。 居場所も。 連絡先も。 美月が何を考えているのかも。「どうして、みんな隠すんだよ」 思わず漏れた言葉だった。 弁護士も。 義父も義母も。 店長まで。 誰も自分に協力してくれない。「拓也」 和江がゆっくり口を開く。「一つだけ確かなことがあるわ」「何?」「あの九条って人よ」 拓也は顔を上げる。「みんな、あの人が美月さんを囲ってるから、口裏を合わせてるんじゃない?」「……囲ってる」 その言葉が胸に刺さる。 ホテルにいた九条。 産婦人科へ付き添っていた九条。 そして、美月を誰にも会わせない九条。 点だった出来事が、拓也の中で勝手につながっていく。「俺から引き離そうとしてるのか……」 和江は否定しなかった。 その沈黙が、拓也の思い込みをさらに強くする。 拓也はスマートフォンを取り出す。 美月とのトーク画面は、最後に送ったメッセージのまま止まっていた。『一度でいい。話をしよう』 既読にもならない。「くそっ……」 思わず舌打ちする。 その様子を見ていた和江が、ふと思い出したように言った。「そういえば」「美月さんのお父さん、この前『代理人を通してください』って言ってたわよね」「ああ」「ということは、向こうは絶対に直接会わせる気がないってことよ」 拓也はスマートフォンを握り締める。「だったら……」「どうするの?」 和江が尋ねる。 拓也はゆっくり顔を上げた。「会える場所を見つける」「美月が必ず来る場所を」 その目には、これま
last updateÚltima actualización : 2026-08-07
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ベビー用品店へ

 数日後。「今日は体調はどうですか?」 朝食のあと、蒼真がコーヒーをテーブルへ置きながら尋ねた。 美月は少し考えてから微笑む。「大丈夫です」「つわりも、前より少し落ち着いてきました」「それなら良かった」 蒼真は短く頷いた。 しばらく静かな時間が流れる。 美月はふと、テーブルの上に置かれた赤ちゃん用品のパンフレットへ目を落とした。「……あの」「何でしょう」「そろそろ母子手帳ケースを買おうかなって思ってて」 美月は照れくさそうに笑う。「今使っているの、病院でいただいた簡単なケースなので」 蒼真も自然に頷いた。「では、見に行きましょうか」「え?」「近くにベビー用品店があります」「そんな、ご迷惑じゃ……」「迷惑ではありません」 蒼真は穏やかな口調で答える。「一人で重い荷物を持つより、その方が安心です」 美月は少し迷ったあと、小さく頭を下げた。「……ありがとうございます」 昼前。 二人はベビー用品店を訪れていた。 店内には、小さな服や靴下、おもちゃが並んでいる。「可愛い……」 美月は思わず足を止めた。 どれもまだ自分には早いと思っていた。 けれど実際に目の前へ並んでいるのを見ると、赤ちゃんが生まれてくる実感が少しずつ湧いてくる。「母子手帳ケースはこちらです」 店員に案内され、美月は何種類ものケースを見比べた。「迷いますね」「ゆっくり選んでください」 蒼真は急かすことなく、少し離れた場所で待っている。 その距離感が、美月にはありがたかった。 散々迷った末、淡いクリー
last updateÚltima actualización : 2026-08-07
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気のせいではない

 蒼真はバックミラーへ静かに視線を向けた。 黒い車が、一台。 車間距離を空けたまま後ろを走っている。 偶然かもしれない。 そう判断するには、まだ早かった。 蒼真は表情一つ変えず、交差点を右へ曲がる。 黒い車も、同じように右折した。 続いて、住宅街へ入る。 信号の少ない細い道を選んで走ると、黒い車も一定の距離を保ったまま付いてくる。「……」 蒼真は何も言わない。 隣では、美月が窓の外を眺めていた。「今日は楽しかったです」 母子手帳ケースの入った小さな袋を抱え、美月は嬉しそうに笑う。「ありがとうございました」「お気に入りが見つかって良かったですね」「はい」 その笑顔を見ながらも、蒼真の意識は後方へ向いていた。 三度目の右折。 黒い車も同じように曲がる。 これで偶然とは考えにくい。 蒼真は一瞬だけ考え込み、そのままサービスアパートメントとは反対方向へ車を走らせた。「九条さん?」 美月が不思議そうに首を傾げる。「家は、あっちですよね?」「少し寄り道をします」「お仕事ですか?」「いえ」 蒼真はそれ以上説明しなかった。 美月も深くは尋ねない。 十分ほど走ると、大きな商業施設の駐車場へ入る。 蒼真は空いている場所へ車を止めた。「少し休憩しましょう」「はい」 二人が車を降りる様子はない。 蒼真はバックミラーを静かに見つめていた。 数秒後。 後ろを走っていた黒い車が、駐車場の入口まで来る。 だが、そのまま速度を落とすことなく通り過ぎていった。「……」 蒼真は小さく息を吐く。 偶然
last updateÚltima actualización : 2026-08-08
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念のため

 サービスアパートメントへ戻ると、美月はほっと息をついた。「今日はありがとうございました」 買ったばかりの母子手帳ケースを大切そうに抱えながら微笑む。「すごく嬉しかったです」「それは良かった」 蒼真も穏やかに答える。「少し休んでください」「はい」 美月は軽く頭を下げると、自室へ戻っていった。 静かに扉が閉まる。 その音を聞いてから、蒼真は窓の外へ目を向けた。 今日見掛けた黒い車。 三度曲がっても付いてきたこと。 住宅街まで同じルートを走っていたこと。 商業施設の入口まで来て、そのまま走り去ったこと。 どれも偶然と言われれば、それまでだった。「……考え過ぎなら、それでいい」 小さく呟く。 美月は妊娠中だ。 根拠のない不安を伝えて、余計な心配を掛けるわけにはいかない。 もし本当に偶然なら、それで終わる話だ。 だが――。 もし偶然ではなかったら。 蒼真は静かにスマートフォンを手に取った。 短いメッセージを打ち込む。『しばらくの間、朝倉さんが外出される際の警備体制を見直してください。理由は追って説明します。』 送り先は、信頼する秘書だった。 すぐに返信が届く。『承知いたしました。』 それだけで十分だった。 蒼真はスマートフォンをしまう。 大げさにするつもりはない。 だが、何も備えないという選択肢もない。「念のため、ですね」 誰に聞かせるでもなく呟く。 その時、廊下の向こうから美月の笑い声が聞こえた。 新しく買った母子手帳ケースを見ながら、嬉しそうにしているのだろう。 その穏やかな時間だけは、守りたかった。 蒼真は静かに目を閉じる。
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