俺とメリスちゃんは一体となって雪だるまを作っていた。 小さな雪玉をごろごろ、ごろごろ転がしてだんだん大きくしていく。 さらさらした粉雪だから、きれいに丸くなって気分がいいな。 べた雪だとゴツゴツした仕上がりになるんだよね。 メリスちゃんの腰のあたりまで雪玉が成長してくると、さすがに重たくなってくる。 そろそろ頭用の雪玉づくりに移ろうか?「もっとおっきくしたーい!」「そっかあ。じゃあもう少しだけがんばろっか」「……シロも、手伝う」「ありがとー!」 銀髪の少女が参戦したことで、雪玉づくりがはかどる。 メリスの胸くらいの高さになった胴体に頭部を載せたら素体の完成だ。「でも、お手々もお顔もないよ?」「……枝、拾う」「わかったー!」 銀髪の少女とともに、近くで雪をかぶっていた低木の枝を折る。 黒竜山脈ではしばしば強風が吹き荒れるため、樹木は折れないよう地を這うように成長するのだ。 雪だるまの胴体に枝の腕を差し、丸い石ころでお目々をつけたらひとまず完成だ。 さて、鼻と口がないのが少々さびしいが――「セージ、食事の準備ができたぞ。メリス君を連れて戻って……おい、その娘は何だ?」「一緒に雪だるまさんを作ったんだよっ」「見事な出来栄えだろ? あっ、そうだ。あの映魔機ってやつで撮ってくれよ」「うむ、たしかに見事だ。きれいな球形に仕上がっている。王都に降る雪ではこうはならんな。映魔機を持ってこよう……って、そうじゃない! その一緒に遊んでいる娘は誰だと聞いているんだ!」 改めて問われ、俺とメリスは首を傾げた。 きぐるみモードだから完全に一体の動きだ。心が通じ合っていることを感じるぜ。「お前は何者だ? このあたりに人族は住んでいないはずだ」「……はじめ、まして」 キョトンとしている俺とメリスを放置して、ミストが銀髪の少女を問いただしている。 そういえば、この子は誰なんだろう? 貧民窟じゃ知らないガキンチョがいつの間にか遊びに混じっているなんて普通のことだったから、まったく気にしてなかったぜ。「……シロ」「シロ? それが名前か?」 少女が細い首をこくりと曲げてうなずいた。かわいい。 メリスより、ちょっとお姉さんくらいの年頃かな。金髪のメリスと、銀髪のこの子を脳内で並べてみる。年の近い姉妹ってかんじで微笑ましいな。
Last Updated : 2026-07-13 Read more