――そうだったのか……おばあさんはとうに気づいていて、一度だって私を疑ってなどいなかったのだ。遥の涙はさらに激しくあふれた。「でも……おばあさんはショックを受けて倒れてしまったじゃない」「そうだね」貴子の目にも涙が滲んだ。「嘘だと分かっていても、希ちゃんのことを聞かされたら、やっぱり私は……」言葉が続かなくなった彼女を、遥はきつく抱きしめた。「ごめんなさい、全部私のせいなの。もっと早く気づいていれば……」「ううん、おばあさんのせいじゃないよ」貴子は彼女の背をそっと撫でた。「この間、辛かったね」この子はきっと、希がもう亡くなっていることをとうに知っていながら、ずっと自分の前では隠し通していたのだろう。希が海外で治療を受けていて、まだ希望があるかのように装って、それは彼女にとって、どれほど辛いことだったか。「辛かったね」――その言葉を、遥はようやく聞くことができた。その瞬間、彼女は震えが止まらなくなった。ずっと自分ひとりで重荷を背負い込み、心から休まる時など一度もなかった。貴子のそばにいる時だけ、自分は肩の力を抜くことができた。「私は平気。おばあさんさえ元気でいてくれれば」貴子は手を離し、遥の顔をまじまじと見つめた。「痩せたねえ……」彼女は愛おしそうに遥の頬を撫でると、ふと戸口に立ったままの怜司へと目を向ける。その声が急に冷たくなる。「怜司、こっちに来なさい」怜司は黙ったままベッドのそばへ歩み寄った。「この間、遥ちゃんをどういう扱いをしてたんだい」相手が答えないのを見て、貴子の目つきはさらに鋭くなった。「こんなに痩せてしまって、お前は気づきもしなかったのかい」怜司は俯いたまま、何も言わなかった。「それに、私が倒れたこと。あなたはまた遥ちゃんを責めたんじゃないのかい。また信じてやらなかったんだろう」立て続けの問いに、怜司は言葉を失った。最後に、ようやくひとことだけ絞り出す。「……はい」「やっぱりね!」貴子はベッドを叩いて怒った。「あなたという子は、どうしてこうも分からず屋なんだい!遥ちゃんみたいなできた嫁を、どうして大事にできないのよ!」遥は慌てて貴子の手を取った。「おばあさん、怒らないで。体に障るから」「怒らずにいられるもん
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