日曜日の午前七時半。 皇帝人は、自宅の書斎にいた。 休日である。 正確には、予定のない休日だった。 小春は今日は友人と約束がある。 昨日の夜、『明日は友人と出かけます』 そう送られてきた。 帝人は当然、『何時に終わる』 と聞いた。『帝人さんと会う予定は入れませんよ』 先回りされた。 そのため、本日は予定がない。 帝人は七時に起き、トレーニングを終え、朝食を取り、八時になる前に書斎へ入っていた。 机の上には、東栄都市開発との共同事業に関する資料が積まれている。 次回協議まで時間はある。 第三者評価会社の選定も、現在は担当部署が進めている途中だ。 本来なら、帝人が今確認する必要はない。 だが予定がない。 なら仕事をすればいい。 午前八時十二分。 帝人は榊原へ電話をかけた。『おはようございます』「東栄の代替事業者について、設備部門を分離した場合の試算は出ているか」 少し間があった。『社長』「何だ」『本日は日曜日です』「知っている」『午前八時十二分です』「時計は見えている」『では、なぜ私にお電話を?』「確認したいことがあるからだ」 電話の向こうから、小さなため息が聞こえた。『明日ではいけませんか』「今日確認できるものを、なぜ明日まで待つ」『通常、休日とはそういうものです』「必要があれば休む。今日は必要ない」 榊原は黙った。 帝人は資料をめくる。「設備部門を別会社へ任せた場合、工期をさらに二週間縮められる可能性がある。前回の資料では、その試算が入っていない」『担当者が休日です』「呼び出せとは言
Last Updated : 2026-08-19 Read more