All Chapters of お気楽公爵家の次男に転生したので、適当なことを言っていたら英雄扱いされてしまった。: Chapter 101

101 Chapters

秘密の契約を結んでみた

 《side フライ・エルトール》 アクアリス・ネプチューナ。 海人族の王女にして、人魚姫の異名を持つ存在。 彼女がローズガーデンに現れたこと自体、予想外の出来事だった。周囲でセシリアやエリザベートが不安そうに彼女を見つめる中、私は微笑みを浮かべて彼女との交渉の席に着いた。「これはこれは、海の姫君がわざわざこんな森の中までお越しくださるとは。歓迎しますよ、アクアリス・ネプチューナさん」「礼には及びません。目的があって、ここに来たまでです」 彼女の言葉は冷静で簡潔だが、その奥には何かしらの意図が含まれているように感じられた。「目的、ですか?」「ええ。フライ・エルトール様、あなたと話をするために来ました」 彼女はテーブルの向かいに静かに腰を下ろし、エリザベートやセシリアに目を向けた。用意された紅茶を優雅に飲む姿は様になっている。「他の方々には席を外していただけますか?」 その言葉に、エリザベートは眉をひそめ、セシリアは明らかに不満げな表情を見せたが、私は軽く手を挙げて制した。「大丈夫だよ。ここは僕が対応するから、少し席を外してくれるかな?」「……分かりました」「何かあれば、絶対に呼んでください!」 エリザベートは渋々立ち上がり、セシリアも未練がましく私を見つめながら部屋を後にした。 二人の姿が完全に見えなくなると、アクアリスはようやく口を開いた。「やっと二人きりになれましたね」「意味深な言葉だね。それで? 海人族の姫君がこんな辺鄙な場所までわざわざ訪れるとは、何か重大なご用件と見てよろしいですか?」 私が軽い調子で尋ねると、彼女は静かに頷いた。「ええ。その通りです。私はあなたに一つお願いがあります」「ほう、それはまた興味深いね。具体的には?」「私たち海人族を、クラウン・バトルロイヤルの優勝に導いてほしいのです」 その言葉に、私は思わず目を細めた。海人族が優勝を望む? それはどんな意図があ
last updateLast Updated : 2026-09-18
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