突然襲いかかった衝撃と激しい痛みによって、星奈の意識は一瞬で覚醒した。 同時に、自分が今どのような状況に置かれているのかも鮮明に思い出す。 髪を引かれた痛みに耐えきれず、息を呑んでいた唇をすぐに固く噛み締めた。 床へ倒れ込んだまま、全身へ走る痛みに耐えながら、星奈は震える腕へ力を込め、ゆっくりと身体を起こそうとする。 その背中へ、不意に重い衝撃がのしかかった。 星奈が起き上がろうとしていることに気づいた純生が、背中を片足で容赦なく踏みつけたのだ。「うっ……!」 押し潰すような力が背中へ加わり、星奈の身体は再び無理やり床へ押さえつけられた。「俺、昨日はお前を階段下の物置に閉じ込めたよな? なのに、どうしてここにいるんだ? 服まで着替えて、こんな立派なベッドで寝てさ」 純生は星奈の身に起きた変化を、一つひとつ確かめるように口にした。 わざわざ問いかけるまでもなく、それが誰のしたことなのか、純生には最初から分かっている。 兄が星奈を哀れみ、情に流された。 そんな事実は、純生には到底認められるものではなかった。 星奈が可哀想なふりをして純希の同情を誘い、うまくたらし込んだからこそ、あの兄は心を動かされた。 そう思うほうが、純生にはずっと都合がよかった。「さすが柚木家のお姫様だな。泣いて可哀想なふりをして、男をたらし込むのは相変わらず得意みたいじゃん。昨日、俺がいなくなったあと、どんな真似をして兄さんをその気にさせたんだ? 俺にも見せてみろよ」 言葉を重ねるたび、星奈の背中を踏みつける足にも少しずつ力が込められていく。 ときおり、純生はわざと足の力を緩めた。 星奈が逃れられると思い、ほんのわずかでも身体を起こそうとするたび、純生は再び足を持ち上げ、先ほどよりさらに強い力で容赦なく背中を踏みつける。「やめて……」 何度も踏みつけられた背中には焼けつくような痛みが走っていた。 ただ、発熱で朦朧としていた頭だけは昨日よりいくらか冴え始めている。 昨日打たれた解熱剤の注射と栄養剤が効いたのか、頭を内側から割られるような激しい痛みも、以前ほどではなくなっていた。 もっとも、今はそんな変化を気にしていられる状況ではない。しばらく星奈を踏みつけていた純生も、ようやく気が済んだらしい。 最後に足を退けると、今度は星奈の髪を根元から鷲掴みに
Last Updated : 2026-08-25 Read more