高速道路を西へ西へと進む俺たち。甲府南インターチェンジに降りる予定が間違えて通過してしまい、母ちゃんは慌てふためいていた。運転もやや小刻みに左右してるので焦ってるのが目に見える。「直輝ー、どうしよー!母ちゃんペーパードライバーだからこんな時どうすればいいのかわかんない!」母ちゃんもまだまだ若い。だって32歳なので俺くらいの子供がいるのが珍しいくらいだ。いつもはしっかりしてるけど、こういう時は年相応だなとおもってしまう。俺もルートが変わったので現在位置と目的地への照合をしつつ思考こらす。「あ!甲府昭和だって!ここで降りて引き返そうかな?」「いや、このまま突っ切ろう。」「え?どうして?」俺はルートを眺めて効率も大事だけど……もっと大切なことに気がついたのだ。「さらに先に双葉があるんだけど、そこから身延という地域に南下して六郷というインターチェンジで降りてから、迂回しても本栖湖に着くことができるみたいなんだ。引き返すよりも効率がいい。」「そうなんだ!さっすが直輝!」「もうひとつ……実はこのルート、素敵なルートみたいなんだ。」☆☆高速道路を進んで、ナビの赴くままに進んで言った俺たちは谷の狭間のような身延と呼ばれる街について行った。山々に囲まれて、川が流れ、絵に書いたような自然の風景が普段の都会の喧騒になれた俺たちの目を癒して言った。都会というのはあまりにも不自然な世界なのかもしれない。安心感と開放感が全身を包み込む。「ふー!何とか高速道路降りれたわ〜。直輝いて良かった!」「まあ、これくらいは任せてよ。」「そうね。このまま東北に行けばいいのね。」「うん!」高速道路を下りると、速度で圧迫された鼓膜が緩み聴覚が落ち着く。今車の中では曲が流れている。それは、backnumberの「大不正解」という曲だ。実写版銀魂のエンディング曲でアニメしか見ない俺でも知っている。子気味良いドラムのリズムとかっこよさが入りまじるギター、そして優しい語りかけるようなボーカルが特徴的な曲だ。サビで「僕らは完全無欠じゃない原型を愛せる訳じゃない」という個性の歪さを分かち合うような歌詞は行動力の母ちゃんと冷静な俺の個性のぶつかり合いと支え合いを表現しているようだった。道を間違えたから「大不正解」なのだけれども、それでも道があるのだから世の中は本当に
Last Updated : 2026-08-16 Read more