All Chapters of 僕のお母さんは△▽女優: Chapter 201 - Chapter 210

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僕の幼なじみはドS少女 3話

翌日、石川愛との電話を終えて……また彼女に会う約束を交わしてしまった。俺はどうしてこう断るのが苦手なんだろう。忙しいから無理と伝えても、じゃあこの時間はどうかな?とちょっとしたスキを突くのが彼女は本当に上手だった。俺多分将来は保険営業のお姉さんに契約を押しかけられても断れない気がする……。「あ〜憂鬱だ。」俺が机で寝転んでると、隣の席の人が動く。「もう!うるさいなー!直樹くんは……。」「瑞希……あ、席替えされてたんだ。」「いや、今更!?昨日の夜に突然諏訪先生がくじ引きやるぞーーってなってて……直輝くんは偶然席変わらなかったみたい。」「マジか……それはそれでなんか驚きだよ。」隣にいる小柄な女の子は上原瑞希……、最近転校してきた俺の友達だ。ちなみにこいつの母親も俺と同じAV女優という共通点がある。「それで!なんか悩んでたみたいだけど大丈夫?また浮気して舞衣に振られかけてるの?」「やめて!人の傷に塩を塗らないでよ!別件だよ……。」おいおい、文化祭の時は舞衣とギクシャクしてたけどみんなにはどう伝わってるのだろうか。まあいい……こいつには話しても大丈夫だろう。「その……なんだ、俺に友達がいたんだけど……その子めちゃくちゃ圧が強くて、ちょっと振り回されてるんだよね。」「あー、あね!そうなんだ……どんな子?」「隣の女子校に通ってて身長が150位で、黒髪でなんか男子にモテる子。基本的にお淑やかで通ってるけどちょっと裏がドSなんだよね。」「……。」すると、瑞希は少し手を口に添えて考えている。ちょっとこいつには難しかったかな。まあでも……少し話すだけでも気が楽になる。彼女には感謝せねばならない。「ねえ、違ったら申し訳ないんだけど……それって石川愛って子……?」「なっ!!??なんで!?」俺は驚愕して立ち上がる。いや、なんでこいつが知ってるんだ……?「懐かしいな〜、ほら……転校前も私あの学校にいたんだけどクラス一緒でさー。」「そ……そうか、そうなんだよ……その子なんだよね。」そういえば瑞希は天然なだけで地頭はとても良かった。特徴を網羅するだけでピンポイントで当てるのは流石としか言いようがない。「そうなんだ……石川愛って、あの学校でも一軍だったよ〜。今は高身長のイケメンと付き合ってて理想のカップルやってたな〜。」「そうなのか!
last updateLast Updated : 2026-08-26
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僕の幼なじみはドS少女 4話

私は石川愛。どこにでもいる……ただの女子高生である。今日は駅で待ち合わせである。人混みは退勤ラッシュの第1波なのでかなり人混みがすごい。このまま……誰も私の事を気が付かなければいいのにとか思ってしまう。そして、私の彼氏は不幸にも私を見つけてしまう。「お?愛じゃん……そんな所にいたんだな。」彼氏の名前は……ふみや。背が高く、部活もインターハイに出たり、勉強もできる。誰もが理想とする彼氏だ。「わ……すごいイケメン。」「美男美女カップルだ……。」このように、私たちが並ぶと周りの人達も煽てるのだけど、私は特にそうは思わなかった。「ねえ、これからどこへ行くの?」「あ?うーん、森下達と麻雀か……裏カジノでもいいかな。」ただ、それはただの見てくれである。彼は……正真正銘のクズであった。親が金持ちなのをいいことに悪事を働いてることが多い。私とのデートは麻雀か裏カジノの連れ添いをするか、彼の友達と合わせて水上スキーとかするくらいだった。「……ねえ、ふみや?たまには……普通なことしない?」人気の少ないところにきた時にふと私の本音を言ってみる。最近……天野くんと話して私の声が少し分かるようになった。少しはそんな主張をしてもいいのかもしれない。しかし、それは間違いだった。「あ?なんだテメェ……。」そういうと、彼は私の黒い髪を強く引っ張り頭に激痛が走る。「ふ……ふみや……痛いよ。」「テメェが口答えするからだろうが……。」彼は私の腹を殴り、首を絞める。怖い……いや、もう慣れてしまった。何も感じない。目の前の男が怒りを抑えるのを待つ。6秒も待てば少しは落ち着くはずだから。「ほら、ごめんなさいって……言え。」「……ごめんなさい。私が悪かったわ、あなたがすべて正しいのに。」何も考えてなかったし、この発言をまるでマリオネットのように操られてしゃべる。ここには、私の意思は存在しなかった。すると、彼は鬼の形相からいつもの美青年に戻り、私を優しく抱きしめる。「それでいいんだよ。なあ、愛……お前は俺の事好きか?」「ウン、スキ、アイシテル。」「ああいい、それでこそお前だよ。お前は俺がいないと何も出来ないんだから。」そう言って、彼は私の頭を撫でる。彼は私が棒読みで愛の言葉を告げてるのにも気が付か無かった。そして、私はしばらく彼
last updateLast Updated : 2026-08-26
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僕の幼なじみはドS少女 5話

俺は夜の公園に駆け寄る。突然の事だった。何故か石川さんから、「あの公園に来て」というラインが来た。何事かと思い俺は急いで追憶のままにその公園を目指す。そう、俺たちはよく公園にいた。帰り道が一緒で…捕まる度に神社のある公園でベンチに並ぶように腰掛けては話していたのだ。そして、あのベンチに着くと3年前と変わらず彼女が少し俯いて完全に夜が更けた神社と一体化して不気味なオーラを放っていた。「おいおい…急に呼び出して……石川さん?」彼女はいつものように元気がない。今回も、彼女なりのからかいかと思ったがそうでは無いみたい。「…………。」どうしたのだろう、いつもの饒舌な彼女がどこにもいない。聞こえるのは俺の声とベンチがきしむ音……そして木々が揺れる音だけだった。「……大丈夫?」返事は無い。屍なのかなと思ったけど彼女は無心に一点を見つめていて、どうにも喋る気力すらないみたいだった。「ここ、懐かしいね。」やっと、彼女がしゃべり出した。いつもの甘く高い声ではなく、少し掠れた…弱々しい声。「ね!懐かしい。あの頃…石川さん男子に告白とかされててさ〜、そんな人が緑化委員で一緒になって……そんで一緒に帰ることもあって、ちょっと戸惑ったりとか……え?」すると、石川さんが俺の肩に力なく身を寄せる。無気力に、無心に。それに対して驚くのと同時に風がざわつき、カラスが声を上げて飛び去る。彼女の美しい黒髪をよく見ると、少し部分的にうねっていて少し印象が違って見えた。「う…うう…。」彼女は、俺の肩にすすり泣いてその声は誰にも聞かれることは無い。俺は……彼女が泣き止むまでは何も言わず静かに彼女の泣き声を聞いていた。少しだけ、肩が彼女の涙で濡れて冷たくなるのを感じる。いつもの完璧な彼女は……どこにもいなかった。きっと何か嫌なことがあったのかもしれない。それを、ただひたすら俺に一緒にいて欲しいだけなのかもしれない。彼女の少し低めの体温が、余計に俺の体温をひんやりとさせる。やがて、彼女の泣き声は落ち着いた。「ごめん……かっこ悪いとこ見せちゃった。」「ううん、むしろ素直にさらけ出して君は勇気があると思うよ。」泣いたあとは、人は精神的に落ち着くらしい。いわゆるカタルシスである。「私……もうダメかもしれない。」そんな彼女から出た本音は明らかなS
last updateLast Updated : 2026-08-26
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僕の幼なじみはドS少女 6話

ここは、都内のあるタワーマンション。入口には警備員…及びオートロックと用意されていて、中には親切にコンビニもある親切設計だ。俺はしばらく愛さんの匿う場所を模索していたけど、ここなら何時いかなる時も彼女を守れそうだった。「というわけで、しばらくここで生活してもらうか!学校にも休学届を明日郵送するように手配するよ!」「そ……そう、ありがとう。」「ちょっと…!?直輝くん…私まだいいって言ってないんだけど…!?」ああ、言い忘れてました。ここは以前1度だけお邪魔した舞衣の家です。相も変わらず俺は彼女の前で正座して顔面にはアイアンクローを喰らいながらお話してました。「あの……ほんとうに申し訳ないと思ってるから……その、頭蓋骨がミシミシいってて……い…いたい。」そう、舞衣はパワーが最強級!俺や龍が腕相撲をしても負けるほどのフィジカルギフテッドなのだ。何より最もセキュリティになりそうなのが彼女なのである。突然の事なので彼女は不動明王が背中に見えるほど静かに怒っていた。「で……言い残すことは?ちょっと今失礼なこと考えてなかった……?」「い……いえいえ……滅相もございません。」「あははは!直輝くん……君、高校生になっても相変わらずだね!」その様子を見て愛さんは最初はひいていたけどちょっとずつその様子を面白いと感じて来ていた。いやいや、待って……俺死にかけてるのに笑ってるんだけど。「まあでもいいわ……直輝くんお人好しなのは今に始まったことじゃないし。全く……どうすればこのラブコメ体質治まるのかしらね。」「えっと……佐倉さん……でいいのかな?石抱きの刑というものがあってね?」「おいいいいい!?愛さん!それは江戸時代の拷問だから!何やばいこと吹き込んでるんだよ!」どうしよう、意外と俺にとっては最強に危険なコンビが誕生したかもしれない。ドSコンビ、ここに現る。「まあでも、直輝くんヤバいやつにまた喧嘩売っちゃったんでしょ?直輝くんの家が特定されると遥香さんと石川さんも危ないから……、ここは素直に協力するわ。」「舞衣……ありがとう!」今回のふみやという男は大学生なのだが、愛さん曰く本当に危険人物なのだそうだ。裏社会の人間と繋がっていたり、一部では違法薬物にも手を出していたりなど危険なことばかりだった。その旨を3人で共有する。対する舞衣はち
last updateLast Updated : 2026-08-26
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僕の幼なじみはドS少女 7話

俺は用心してその日は無事帰宅した。案外世の中の心配事というのはすぐに怒らないらしい。「……我ながら、めんどくさい事に首を突っ込んじまったな。」最近は人の為に……なんて頭に血が上るけど、その先のリスクまでは考えられてない。自分の悪い癖だと思う。俺は急いで頼れる人物たちに連絡をすることにした。少し早めに学校に来て、その旨を伝えるところだった。「おーっす、直輝ーいるかー?」「飯田!来てくれたか!」「あはは、なんか久しぶりに頼ってくれたな。」まずは俺の親友の飯田蓮である。彼はスポーツもやってるし喧嘩も強そうだった。「うぃー、なおっち〜?」「龍まで!ありがとう!」続いて学校最強で俺の悪友の虎ノ門龍も眠そうに来る。夜間校であんまり寝てないはずなのに……頼もしい限りである。「んで……どいつから締めあげればいいんだっけ?」「いや、スイッチ入るのはやすぎだって……。」「あ、そういえばこいつも来ていた。」そしてもうひとりは、文化祭実行委員の件でもかなりお世話になった早乙女渚もちょこんといた。これで呼んだのは全員だった。俺は端的にふみやというイケメンに喧嘩を売り、狙われてる可能性が高いので用心棒をやって欲しい旨を端的に伝えた。大してみんなは少し考えた。「すまない!ぶっちゃけみんなに迷惑を被るのは分かるんだけど……。無理だったら別に断ってもいい。」流石に全て頼りきりは申し訳なかった。だから判断はみんなに委ねることにした。そりゃあそうである。女のために俺を守ってくれと言っているようなもんだったから。しかし、みんなは顔を合わせて笑っていた。「んだよ!水くせえな、もっと早く言えよ!」「僕たちは既に君に沢山助けられてるから……恩返しとさせてよ!」最後に、飯田が俺の肩に両手をおいて語りかける。「大丈夫だ!ここにいるヤツらはもっと頼ってもいいんだよ!お前いつだってみんなに力を貸してきたじゃねえか!……それに、いつも抱えすぎだばーか。もっと頼りなさい。」「飯田……それにみんな……。」思ったより……みんなは暖かかった。みんな声を揃えてもっと頼れと言ってくれる。「ありがとう……本当にありがとう。マジでみんなには感謝してもしきれないよ。」少し目頭が熱くなり、背中が火照るような感じがした。本当に良い友達を持った。なんかここ最近は特にそ
last updateLast Updated : 2026-08-26
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僕の幼なじみはドS少女 8話

廃工場は一気に戦いの場所に代わり混沌と砂埃に包まれる。相手は20人程度なのに対して、こちらはたった4人程度なんだけど……。「うひゃははは!もっとこいやぁ!あー!たのしいー!」龍が1人にドロップキックをかまして、その流れで1人を殴り飛ばす。一度に何人も相手をしていて、その様子でチンピラも恐れおののいていた。飯田も龍程は強くないけど運動をしていてしなやかな体から出るパンチは相手をKOするには十分だった。奇襲は大成功、多勢に無勢を全く感じないくらい優勢だった。対する俺はふみやとやらとタイマンを張る。相手はどちらかと言うと知将タイプなので、空手を習っていた俺の方が若干優勢だった。「くそっ!チビのくせにちょこまかと!」「うるせぇ!ガードががら空きだぞ!」相手のパンチに合わせて身体を寄せて腹を殴る。こちらはギリギリでかわすカウンターをして、一気に距離を詰めるとすぐに無力化出来た。何度も腹を殴られて相手もフラフラになる。とはいえ、完全に優勢と言う訳ではない。「そうら!」「ぐっ!」相手は170cm後半なのでリーチが長い。回し蹴りとかされて、こちらも腕がみしみしと痛むようだった。「ははぁ!なんだ……実際はそんなに強くないみたいだな。」「……お互いにな。」「ちっ!口が減らないな!」相手もボロボロだけど……俺も頬を殴られたり、蹴られたりで少しボロボロだった。口の中が血の味がするし、呼吸が荒いで痰が喉にたまるのを感じる。「なおっちー!大丈夫かー?」後ろから龍が声をかけてくれる。どうやらまだまだ余裕があるみたいだった。もうあいつ一人でいいんじゃね?なんて思いつつも、きちんとタイマンを貫く。「ありがとう!こいつとは1人でやらせて欲しい!こいつとは俺が決着つけたいから!」「ははっ、やっぱお前のそういうとこやっぱ好きだわ。んじゃあ……残りの雑魚はやっとくな。」どうやら、金で雇われた程度だと士気が低く、何人かは逃げ出していた。「こら!ここに女がいるぞ!下手に動いたら切り刻むからな!」突然チンピラが1人誰かを人質にとる。渚が捕まってしまったみたいだった。喉元にはナイフを構えられていかにも危険な状況である。「キャータスケテー。」いやめっちゃ棒読み。演技下手くそかよ。それにナイフの持ち方も刺すには適してなかったので、致命傷になるか
last updateLast Updated : 2026-08-26
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僕の幼なじみはドS少女 9話

一通り戦いを終えて、俺は無事に終わったと舞衣に報告をする。すると、帰るついでによって欲しいとの事だった。俺はみんなと解散をした後に舞衣家に行くと、愛さんと舞衣が待っていた。「ごめん……待った?」「直輝くん!?大丈夫、顔怪我してるよ!?」「あはは、こんなの大丈夫……いてて。」舞衣に言われてやっとアドレナリンが切れたのか少し痛みを感じていた。いくら相手がそんなに強くなかったとはいえ……結構派手にやられたものである。そして、少し奥に愛さんが少し居心地が悪そうにしていた。私のせいでこんなに怪我をさせて……と言わんばかりの顔だった。「ごめんね……直輝くん。色々巻き込んじゃって。」「いやいや…大丈夫だよ。」すると、彼女は頬の傷を消毒してくれる。何もそこまでしなくてもいいんだけど……でもありがたく手当をして頂くことにしよう。「いた……!?いたい……。」「……。」「ちょ!もう少し手加減して……。」「ああ、ごめん。つい反応が面白くて。」このナチュラルサディストめ……。とはいえ、2人が手当をしてくれたおかげで俺は少し落ち着いた気がした。「相手……どうだった?」「ああ、ちょっと痛めつけて二度と近寄らないように言いつけておいた。……もう自由だよ。」それを聞いて2人はほっとする。何事もなく無事で何よりだった。今はその現状を素直に喜ぶとしよう。「ねえ、直輝くん……ちょっといい?」「え、どうし……え!?」すると、愛さんは急に俺を抱きしめた。彼女の体温が俺を包み、舞衣もその様子に目をぱちくりしていた。「ちょ!な……なな……!」俺はまたいつものイタズラかと思って振りほどこうとすると……彼女は静かにすすり泣いていた。その様子を見て、舞衣と俺は慌てるのをやめた。「ごめん……今は、こうしててもいい?ちょっと今は……誰かに甘えてないと、心がぐちゃぐちゃになっちゃいそうで……。」それを聞いて俺と舞衣はアイコンタクトをする。「しょーがない!ちょっとだけ直輝くん貸してあげるよ。」そう言って、舞衣は別の部屋に移動をする。彼女のすすり泣く姿と体温が静かに伝わってきた。そりゃあそうだ。モラハラを受けていたとはいえ、2年間という期間が失ったものはでかい。きっとそれは、その時間の喪失感とか……開放されたけどこの先どうすればいいかの空虚感。彼女
last updateLast Updated : 2026-08-26
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スケベな友人が泥酔お姉さんのせいでまともになる件 1話

俺は飯田蓮。ある高校に通っているごく一般的な高校生である。親友の天野直輝たちといつもつるんでいる。「遥香さ〜ん!こんにちは!」「あら、飯田くん!来るのは久しぶりね!最近忙しい?」「ええ!部活やら文化祭やらで忙しかったんですけど、なんか疲れが取れましたー!」「うふふ、相変わらず可愛いわね。」「いえいえ!遥香さんこそ〜。」「……おい、人の母ちゃん口説くな。」何より俺の楽しみは直輝の母親である遥香さんに会うことだった。32歳の経産婦とは思えないほどのプロポーション、そして明るく凛としたお方でまさに俺の憧れの人だった。「いや〜今日も遥香さんは最高だな!羨ましいぞ!ちくしょう!」「うるせえ、人の母ちゃんをそんな目で見るなよ。」このように、俺は3枚目と言わんばかりのスケベキャラと自他ともに認識している。しかし、そんな俺がまともになる瞬間がある。「がーっ…ぐごご……ぐう。」「ただいまー……っておい。」俺の同居人である笛吹さやかさん、天才小説家であると同時に常に酒に酔う彼女の前では、俺はまともにならざるを得なかった。彼女は空き瓶の山を作り、灰皿はまるで玉ねぎの花のように円形に綺麗にタバコの吸殻が刺さっている。床には漫画が散りばめられており、家に無防備な女性がいるのに、急に性欲が酷く減退するのを感じる。「ったく……まーた散らかして……。笛吹きさーん、生きてますか〜?」「えへへ…タランチュラとイェーガーはきつい…あはは。(ブッ)」俺は淡々と空き缶を手早く集めて吸殻を水に浸けてから捨てる。そして、床に散らばった漫画は元あった所に戻して、笛吹さんをベッドにお姫様抱っこしていく。ちなみに彼女は普段食い物よりも酒を飲むので妙に軽いような気がした。「うえ?れんれん……帰ってきたんだ。」「帰ってきた……じゃないですよ!なんでこんなにちらかってるんですか!」「ご…ごめんごめん、今月印税入ったからさ〜つい嬉しくって飲みまくっちゃった。」「ちょ…ほんとちゃんとしてください。」「なんだよー!家にお金も入れてるし、税金だって払ってるじゃん!」この人は……はっきり言うとダメ人間である。小説がベストセラーというところ以外は自分でほとんどできないので、彼女の金銭のやりくりも俺がやっているのだ。「…ったく、領収書は…これか。確定申告のファイルに入れない
last updateLast Updated : 2026-08-28
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スケベな友人が泥酔お姉さんのせいでまともになる件 2話

秋の朝はかなり冷え込む。日照時間が短くなり、少しだけ身体が冷えるのを感じる。ただ、この季節になると朝のジョギングがかなり心地よい。夏だと息苦しくなってしまうが、それも無いため俺はこの季節が結構好きだった。文化祭を終えて、先日直輝の野暮用も終わったので俺はいつも通りジョギングをする。そして、家に帰りシャワーを浴びて、いよいよ旅行の準備をする……はずなのだが。「笛吹さん!来てくださーい。」俺の布団で笛吹さんが寝ていた。先日抱きしめられて洗ってない犬の匂いがすると言われよほどショックだったのか昨日はちゃんとお風呂に入ってくれた。「あぇ!?れんれん……今日は何の日だっけ。」「え……ちょ、二人で旅行の日だったじゃないですか!」「あー、忘れてた。」「いや……たった一日前の出来事ですよ。」この女……新聞紙にくるまって記憶ごと無くしたのか?「もう、ちゃんとしてください。近所だと笛吹さんいい歳したニートだと思われてますよ。」「まあ〜半分正解というか……なんというか。」「思い出してください!あなた一応ベストセラー作家なんですから。締切……結構近いんじゃないでしたっけ?」「うっ……。」そう言うと彼女は冷蔵庫に直行し出したので俺は羽交い締めにする。「こらー!にげるなー!酒に逃げるなー!」「はなせー!ネタが無いんだよ!このままおっぱい鷲掴みしててもいいから酒だけは飲ませてくれ!」「この……干物女め。」彼女は少し嫌なことがあるとすぐ酒に走ってしまう。シラフの日がほとんど無いくらいだ。「そういえば……れんれん、温泉ってどこ行くの?」ふと、彼女が不思議そうな顔をする。そういえば目的地は伝えてなかった。「今回はですね……下呂温泉というとこに行きます。」「れんれん……ゲロ温泉?私の吐瀉物触りすぎておかしくなった?」ちょっと失礼なのでゲンコツをする。「下呂市の皆様に謝れ……。」「すびばせん。……で、下呂温泉ってどこにあんの?」「下呂温泉は岐阜県にありますよ。日本三大温泉と言われてるとこで結構人気高いんですよ!」「へー、なんで?」「ちょ……もう少し興味を……例えば、飛騨牛とかありますし、牧畜が盛んなので乳製品とかも美味しいんですよ……あと、地酒もかなり人気だとか……。」彼女に酒の話をするのはいささか卑怯だと感じるけど打診をしてみる。
last updateLast Updated : 2026-08-28
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スケベな友人が泥酔お姉さんのせいでまともになる件 3話

双葉サービスエリアには見晴らし塔があって、トイレに直行するかと思ったら笛吹さんは塔にのぼり、子どものようにはしゃいでいた。「うおおおおーー!すげー!」「ふ……笛吹さん……!トイレは……!?」「あ、忘れてた。」好奇心旺盛な子供かあんたは。「あ、あれ……富士山じゃない?」笛吹さんはある方向を指さす。そこには、少し雪がかかった富士山が紅葉の山海に囲まれながら青くそびえ立っていた。「うわー、富士山あんなはっきり見えるんすね。」「ね!こんなでかいんだ……!」風を浴びながら俺たちはドライブの疲れを伸びで癒す。意外と何時間も同じ体勢は疲れるものだ。笛吹さんは、すぐに飽きたのかトイレに直行した。全く……騒がしい人だ。俺は自販機でホットの缶コーヒーを飲んで少しルートを確認する。ううむ……こっから伊那市に降りて……そこから西に進んでいけばいいのか。ある程度ルートを確認したら俺は笛吹さんを探すと……割とすぐ入口付近で立っていた。見たところアップルパイの専門店があったので、それを見ていたようだった。「……笛吹さん、食べたいんですか?」「ぎにゃ……。」なんだ、ぎにゃって……。ちょっと笛吹さんは隠していた。まあ、お互いの生活のために俺が外食とかコンビニとか制限をしてるから仕方ないんだけど。「……買ってあげますよ。」「え、いいの?」「今日は気晴らしですよ。あの……これ、ひとつ下さい。」俺は店員さんからアップルパイを受けとり、笛吹さんに渡すと子どものように喜んでいた。こういう所は可愛いんだよな……。後は毎日ちゃんと風呂入ってくれれば文句なしだ。「んー!おいし、れんれんは優しいな〜!」「いつも俺の事鬼呼ばわりしてませんでしたっけ?」「そ……ソンナコトナイヨ〜。」ったく……都合のいい耳してやがる。それにしても、彼女は美味しそうに食べる。酒もタバコも口に入れる時は本当に幸せそうなのだ。「あ……れんれんも一口食べる?」「えー、美味しいよ?」笛吹さんの顔を見る。どうやら、美味しさも共有したいようで目をきゅるんとさせている。ぐぬぬ……アラサーのくせに可愛い。「……一口頂きます。」「あはは!よろしい!」俺は一口食べさせてもらうと、リンゴに少しクリームが入っていて、リッチな味わいとパイのサクサク感が口を楽しませる。あ、これ美味い
last updateLast Updated : 2026-08-28
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