All Chapters of 僕のお母さんは△▽女優: Chapter 221 - Chapter 230

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スケベな友人が泥酔お姉さんのせいでまともになる件 14話

バイクは再び木曽の渓谷をひたすら川を遡上するように登っていく、こうして見ると…木曽という地域は川を中心に谷を形成されているので巨大なU字溝を彷彿とさせるようだった。現在時刻は14時、このまま飛ばせば夕方までには帰れそうなのだが……。「れんれーん!お腹すいた!」「…さっき温玉ソフト食ったばっかでしょ。」「いや!?アレおやつだよ!ご飯にカウントしないでよ!」笛吹さんが俺の後ろでギャーギャー騒いでいる。まるでお腹を空かせた赤子のように。確かに俺達は起きてからすぐ旅館を出てしまったし、足湯カフェで温玉ソフトしか食ってないので気がついたらお腹が空腹を鳴らしていた。「ほら!れんれんだってお腹すいてるじゃん!どっかないの!?」「いや、むちゃ言わないでくださいよ。バイクでググれる訳ないですから。」「じゃあ、私が指定したとこにしよう!」……それも不安である。どうやら、夕方までに帰るのはほとんど不可能みたいだった。とはいえ、こちらも急ぎの旅ではない。高低差のある道のりで、周辺を探すのだけど…木曽はマジで道の駅ばっかでコンビニは愚か飲食店か判別できるところがあまり無かった。そして、突然笛吹さんは別の方向へと指を指す。「れんれん!あそこにしよう!」「は、はい。」林の茂みが途中で辺りを覆うとその先に飲食店があった。俺はスピードを落としウィンカーをつけて左折する。降りてみると…確かにそこは飲食店であった。「よくわかりましたね、俺の動体視力じゃ分からなかったですよ。」「覚えてたんだよ、行く途中でお店とかエリアとか!」これは驚いた、見つけたのではなく記憶してたとすると、やはり彼女の天才差の片鱗がここにも出ているのだ。俺なんか、なんとなくの道でしか無かったのに。「まあいいや、入りますか。」「ちょ!?……もー、素っ気ないな。」シャラランお店に入るとドアの裏の鐘が子気味良く音を鳴らす。外装では分からなかったのだが、内装はバーカウンターのようなものがあったり、木で出来たオシャレな飲食店であった。高級レストランのような雰囲気だけでなく、窓の上には手書きのメニューが書いてあり、普通のオレたちですら馴染みやすいアットホーム感にも溢れていた。それだけで、良い店だと伺える。「れんれん!みて〜、ワカメの唐揚げだって!」「ほえ〜なんか色々あるんすね。」
last updateLast Updated : 2026-08-28
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スケベな友人が泥酔お姉さんのせいでまともになる件 15話

木曽のとあるレストランを出た俺たちは、木曽を北上して行って伊那市の高速に乗るために淡々と進んで行った。長野県は標高が高いのもあるが既に辺りは暗くなっており、景色は若干不安と不気味さに襲われていた。いかん……ちょっとのんびりしすぎたかもしれない。木曽と長野を繋ぐ権兵衛トンネルを抜けると、そこにはまた伊那谷を見下ろす巨大な景色があった。少し後ろを見返すと、巨大な山脈が連なっており中央アルプスとはよく行ったと言わんばかりの巨大な壁が出来ていて、このトンネルがいかに長いトンネルなのかが伺えた。伊那谷の景色は、常に下り道なのもあって数km先まで見渡せて、雄大な自然と田園風景、更に川沿いには建物の光と車の列の景色があった。こうして見ると……比較的開けた土地なのが伝わってくる。「うおおー!きれー!」笛吹さんも下り坂の夜景をみてテンションがあがっていた。まるで、夜空が天地に別で伸びてるような景色なので、自然が多い景色なたくさんの感動を与えてくれる。さて、そんな景色も終わり、俺達は比較的車通りの多い土地まで着いた。ここにはトラックの列もあったので工業地域としてよく使われるのかもしれない。後はここを抜けてから高速で帰ればいいんだけど、正直身体の疲労が限界だった。バイクって2時間乗るだけでも結構同じ姿勢なのでおしりが痛くなる。ここから高速3時間だから笛吹さんもさすがにしんどいかも。「笛吹さん……ちょっと休憩しませんか?」「え……え!?ちょっとれんれん、確かに私が魅力的なのは分かるけどさ……その〜逆に体動かして疲れない?」「いやなんの休憩だと思ってんすか、道の駅とかでトイレ休憩とかですよ。」「ああ、なんだそっちか。」「どっちの話してます!?」相変わらず笛吹さんは俺の想像を行く。まあそんなことはスルーしつつ、大芝という森の公園の中で道の駅を目指すことにした。しばらくすると、巨大なゴルフ場が見えてきて、柵で管理された巨大な森が出てくる。日中ならどれだけ癒されるかもしれないけど、今はほぼ夜なので逆に光のない不気味なところになっていた。すると、笛吹さんが俺の後ろでしがみつく。「……笛吹さん?」「……ここちょっと怖くない?」「そっすね、なんも見えないっすわ。」俺は恐怖心はあんまり無いんだけど……笛吹さんはこういう真っ暗な景色は苦手なのか、俺の
last updateLast Updated : 2026-08-28
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遥香の秘境と吊り橋物語 1話

私は天野遥香、32歳のシングルマザーである。今日も今日とて1日が無事終わる。たまーに神宮寺さんのメイド喫茶でバイトして、家事をする。直輝とじゃれたりして、日常は当たり前のように過ぎ去っていくのだけど……。「あー!退屈!!」私は何を隠そう元AV女優。それも25日ぶっ通しで働いていて、それはもうハードなスケジュールでハードなことをして、そんな私が家事のみの生活で収まるだろうか。否、断じて否だとおもう。「なんだよ母ちゃん、急にギャーギャー騒いで……ヒステリック?」「直輝!私は退屈なの!」「お……おう。とりあえず話は聞くけど。」とにかく直輝はテーブルに座り、お互いにお茶を飲む。テーブルには知り合いから貰ったチョコとかおかきなどが雑多に並べられ、私たちのティータイムが始まる。「それで、母ちゃんはなにしたいの?」「何……ってそりゃあもうスリルとかリラックスしてバーンと楽しみたいのよ!」「すまん、ちょっと何言ってるか分からない。」いけないいけない、私もストレスが溜まると抽象的なことを言ってしまう。「だって……誰かさんが文化祭でほとんど帰ってこなかったりしたし、わかる?美味しい料理を作って待ってるのに連絡も無しでテーブルに座らされる私の気持ち!」「ごめんて、わかったよ。今回は旅行でもなんでも付き合うから。」「やった!流石直輝!」そうと分かれば話が早い。なんせ直輝は我が家のブレイン担当だから、私の旅行には必須と言っても過言では無いからだ。「そんで、母ちゃんはスリルとかリラックスして……っていってたな。」「うん!どこに行こっか、長野……はこの前直輝行ったし、山梨も富士五湖の時に回ったもんね。」「そうだな……。」私たちはお茶を飲みながら考える。お茶……スリル、非日常……。「あ、静岡はまだ行ってなかったわね。」「ああ……確かにな。」静岡はお茶で有名だ。浜松でもいいし、伊豆など案外栄えてる面と自然に溢れた面が共存する件でもあるので興味はものすごくある。「じゃあ、静岡のなんかヤバそうなとこ行きましょ!」「……ざっくりだな、おい。」すると、直輝がなにか思い出したかのように手をぽんと叩き、顔が少しニヤついていた。「母ちゃん、静岡のいいとこ思いついた!」「え、どこどこ?」「大井川!」「……川?」私は、すぐにスマホで大井川と
last updateLast Updated : 2026-08-30
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遥香の秘境と吊り橋物語 2話

夜が明ける少し前に私たちは車を走らせる。駅の近くのコンビニで待ち合わせで、天野家は少し早めの朝だった。CX-5を停めてから、コンビニに入り直輝は微糖のコーヒーを、私はペットボトルのレモンティーを飲んでいた。「あー、温まるー。」「眠い……。」直輝は少し眠そうである。身支度は整えたけど、まだ心ここに在らずの状態だった。コンビニは普段は行かないけど、こうして旅で使う時は安心感がある。滅多に食わないおにぎりを食べて、少し冷たい朝の空の下で伸びをする。これだけで十分に非日常だ。「今日結局誰が来るんだったっけ?」「えーっと……神宮寺さんと、舞衣と彩奈かな。」「おお……中々濃いメンツ、賑やかになりそうね!」そんなことを言ってると、奥から声が聞こえてくる。「直輝くーん!」「おはよ!彩奈!」「もう聞いた時びっくりしたよー!大井川行くんでしょ?あそこ絶対行けない気がしたから嬉しいよ!」確か、直輝の友達の川崎彩奈ちゃんだったはず。アニメのバッジをつけていて、それでいて髪は金色のアニオタギャルという感じの見た目をしている。多分このメンツの中で1番テンション上がってそうである。その後、道路からは見慣れたふたりが並んで歩いていた。「……おはようございます、遥香さん。」「直輝くん、おはよぉ!」メイド喫茶で働いている神宮寺ことねさんと、直輝の彼女の佐倉舞衣ちゃんである。ことねさんは少々化粧が薄目で若干眠そうで、舞衣ちゃんはバッチリ化粧を整えていた。「なんというか……みんな化粧とか気合入ってるのね、私ほぼすっぴんみたいなんもんよ。」「え、そうなんですか!?いやいや、必要ないくらい綺麗ですよ!」彩奈ちゃんがフォローを入れてくれるけど、普段の私のズボラさが際立ってこれはこれで恥ずかしい。とはいえ、これから先はサバイバルのようなものなので、気にならないかもしれないけど。「じゃあみんな、これから東名高速を通って行って、一気に静岡県まで行くからここで食べ物とか準備してね!」「「「はーい。」」」みんながコンビニで準備をしてくれている。私たちは車に乗りこんでルートを検索していた。「今日はどうやって行こうか。」「んー、海辺に行き過ぎても混みそうだしな〜。そしたら……環八とかまで下道で行ってから世田谷区あたりから高速乗るといいかも。」「インターチ
last updateLast Updated : 2026-08-30
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遥香と秘境の吊り橋物語 3話

車で走ること数時間、私たちは町田をすすんで御殿場線あたりを進み、少しずつ静岡へと近づいて行った。一応ナビはつけているものの、私は割と方向音痴である。息子の直輝だけが私の道を案内する最後の砦であった。「直輝ー、これどこまで進むの?」「んーとね、今ちょっと悩んでて……、例えば静岡のスマートインターで降りて行く道もあるんだけど……。」「だけど?」「道が極端に狭くてグネグネしてる道が多分1時間近く続いている。」なにそれ、SUVの車で絶対行っちゃダメなやつじゃない。「……他には?」「少し先の島田金谷ってとこで降りれば比較的真っ直ぐな道で行ける。」直輝のスマホにはそのふたつのルートがあり、何故かGoogleマップは前者の道の方を推していた。いやいや、私を殺す気かしら?「……Googleマップって、時折危険な道を案内しますよね。」「いやほんと、きっと人通りが少ないから早くつくからオススメですって言う仕組みなんですけど、それにしてもこのこれは怖い。」ことねさんが直輝に話しかける。そういえばこの組み合わせは初めてだ。意外と冷静なふたりだから相性はいいのかもしれない。「とりあえず、島田金谷ね!!しゅっぱーつ!」「いや、もう走ってるけどね。」車はさらに進む。車のエンジン音が静かに上がり加速するのを感じる。やっぱり運転するのは楽しい。知らない景色があってドキドキするし、まるで知らない世界にいるようでもあった。「ねえ、直輝くん!私今日どう?」舞衣ちゃんが直輝に話しかける。彼女はよく家に来るしメイド喫茶で一緒に働いてるから分かるけど、今日はカラコンの色が少し明るくなっている。それでいて、昨日美容院に行ったのか髪がサラサラになっていて、しっかりも巻いてもいる。あとは……ファンデーションが変わったあたりかしら?さて、私の愛する息子はこんな可愛い子を上手に褒められるのかしら?「……爪がいつもと違う?」おいいいいい!?直輝、褒めるにしてもちょっと簡素すぎるわよ!え、今日彼女全体的に力入れてるけど、さすがに怒るんじゃない?「そうなの!行きつけのネイルアーティストさんにめちゃくちゃ可愛くしてもらったの!今日一番気合い入れてきたんだ!」「うん、やっぱ舞衣は紫似合うね。」「もう〜褒めすぎ。」え、正解なの?髪とかめっちゃ綺麗にしてるし、カ
last updateLast Updated : 2026-08-30
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遥香と秘境の吊り橋物語 4話

静岡サービスエリアに降りてから、私たちは一息ついては少し自由行動をとっていた。直輝、舞衣ちゃん、彩奈ちゃんの高校生組はソフトクリームを食べに行って、私とことねさんは二人でいた。「……すみません、遥香さんタバコ吸わないのに喫煙所まで付き合わせちゃって。」「いいんですよ!私全然気にしないから!」とは言いつつも、彼女のセブンスターを見て彼女の愛煙家具合が伺える。でも、ことねさん背がすらっとしてるし切れ長の目と白金の髪が相まってかっこよく見えるのよね。「ことねさんは、一日に何本吸うの?」「……んー、2箱ですかね。」あれ、桁が違う。本で聞いたのに箱で返ってきちゃった。「……実は私彼氏が出来たんですよね。」「ええ!?そうなんですか!」「……まだ舞衣ちゃんには秘密にして欲しいんですけど。」意外である。確かにことねさんはメイド喫茶の時はお客さんを集めるカリスマ性はあるけど……それが返って男性には近寄り難いとも聞いたことあったから、私としては普通に女性として生活してるのが嬉しかった。「相手は聞かない方がいい感じ?」「ああ、尾崎さんです。お店のシェフの。」あ、そこはサラッと言うのね。「えー!尾崎さんですか、寡黙な方ですけど筋肉質だしたまに見せる優しそうな雰囲気とかいいですよね。」「………ええ、まあ。(ぽっ)」いや、分かりやすいわねこの人。まあでも分かるな〜。好きな人の話になるとそうなる。私も懐かしき16年前はこんな感じだったのかも。「……この間富山で宿泊デートもしてきました。運転してる姿もかっこよかったし、さり気なく優しく気を使ってくれるところとか最高でした。」「えー!それはギャップあってカッコイイですね!」ことねさんが普段のクールな仮面と違って少し頬を赤らめて口角が上がりニヤついてるのがわかる。かわいいな、この人。「……そういえば遥香さんは恋人とか作らないんですか?お綺麗ですし、勿体ないですよ。」「んー、私はもういいかな。私は母親でありたいかも。亡くなったあの人にも直輝にも申し訳ないし。」「……離婚じゃなかったんですか?」ことねさんが驚いている。ああ、たしかにこうして話すことなかったかもね。「ああ、まだ直輝には言わないで欲しいんだけど私沖縄出身でさ、高校生の時に直輝を妊娠した時に南海トラフ地震が起きたのよ。」「え、あの
last updateLast Updated : 2026-08-30
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遥香と秘境の吊り橋物語 5話

島田金谷のインターを降りて、私達は遂に大井川を目にする。そこには大きな岸の川が存在していて……「って、水の量少なくない!?」水量は余り多いとは言えない量の水があった。確かに吊り橋の名所とは言われてるけど、それにしたって水の量が少ない。「母ちゃん、どうやらこれは色んな問題があるみたいだね。」「問題?」直輝は早速その理由をググッていた。流石うちの息子!私なんかスマホのフリック入力が出来なくてガラケーの名残で打つのがやっとなのに。「どうやら、元々は両岸まで届く水量の川だったけどトンネルを掘ったり、近年ではリニアの工事などが指摘されてるみたい。」「そうなんだ、きっと綺麗な景色を守るためにも地元の人たちは奮闘してるんだろうね。」こういう話はよく聞くけど景観が損なうって寂しいことなのかもしれない。私も沖縄にいた時はあの煌びやかな水平線が好きだったけど、地震で恐ろしい程濁ってしまったから気持ちは分かる。景色って汚すのは簡単だけど治すのは難しいもんね。今日はちゃんとマナーを守っていこう。そうして、私達は川沿いの道を昇る。少し峠道に近いような道だけど、川根本町に近づくとコンビニは普通にあるしガソリンスタンドも沢山あった。流石にファーストフードまではなかったけど、ここはここで住みやすい土地なのかもしれない。それにしても……それにしてもだ。「今度は道の駅多いわね!?」とにかく道の駅が多い。酷いと10分もしないで次の道の駅が見つかるほどだ。コンビニより多いのかな?とか思ってしまう。そのまま北上していき、私達は川根本町に着く。地図上で見ると生活できるのかな?とかおもってたけど、案外みんな活き活きとしてるし、インフラ整備もしてあるので東京寄りは住みやすいのかなとかおもった。「遥香さん!ちょっとここ左折して貰ってもいいですか!?」急に彩奈ちゃんがテンション上がり出す。そういえば、ここアニメの聖地なんだっけ?「なんかいい所あるのかな?」「はい!千頭駅ってとこがあるんですよ!ダムカレーとか、豚串とかあるんですよね。」それを聞いて、ふと考える。そういえば朝少し食べてから何も食べてなかった。時刻は既にお昼頃を回る。この先も飲食店がない可能性もあるのでここで食べておいた方が得なのかも知れない。「……お腹すきましたね。お昼にしますか?」
last updateLast Updated : 2026-08-30
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遥香と秘境の吊り橋物語 6話

「……予定より、早く着いちゃった。」ここは、千頭駅を北上した道である。道は二手に分かれており、あと30分程度したら寸又峡に着くのだけど、まだ13時頃なのでチェックインにはまだまだ早かった。「ねえ、彩奈ちゃん……聖地でもなんでもいいんだけど、なんかいい所ないかしら?」ここは彩奈ちゃんに聞いてみよう。想像以上にここ詳しいし、旅先でアニメのキャラが書いたるるぶを見ては「あー、ここもまわりたいわね!」なんて言ってたし。彩奈ちゃんをバックミラー越しでみると、彼女はチークを直してたりしていた。「ああ、お取り込み中だったかしら?」「いえ!大丈夫ですよ……!うーむ、結局ここに戻ってくるし……あ!さっきのダムカレーのゆで卵の部分見ていきませんか?」「ゆで卵?」「そう!奥大井湖上駅って言うらしくてですね!湖の上に島があってそこに駅があるんですよ!」確かにそれは見る価値がありそうである。「じゃあ、そこに行ってみるわね!」「はい!」私は車を再度走らせて木のトンネルをくぐり抜け曲がりくねった道の川沿いを走っていく。意外と山並みの景色は綺麗なのに運転の道がハードなのでじっくり見ることが出来ない。さーて、このトンネルをぬけたら奥大井湖上駅なんだけど……駐車場はどこだろうか?「あ、母ちゃん!駅の入口抜けちゃった!」「え……。」ふと減速して後ろを見ると、アルファベットのYのような道になっていて、急な下り坂のが細く伸びていた。困ったな……、そもそも道がそんなに広くないから戻るの難しいかも。安全面を配慮して、途中で戻れないか当たりを探すも……数百メートル道は細いままでしばらく戻るの難しかった。「あー、ごめん……全然気が付かなくて。」「いや、俺も言うの遅かったよ。」またトンネルを抜けて行くと、やって広い道に到着する。どこまでも続く芝生が生えており、広大な駐車場がそこにはあった。しめた!ここなら戻れるぞ。そう思ったのだが、突然彩奈ちゃんがこれを見てテンション上がっていた。「あー!ここ、ラブロマンスロードじゃないの!」「「ラブロマンス?」」急なカタカナに私たち親子は目をぱちくりとしてしまった。ひとまず駐車場に行って、車を停める。「彩奈ちゃん、ここも行ってみる?」「いいんですか!?ここすごくいいとこなんですよ!橋が8つもあってちょっとしたハイキ
last updateLast Updated : 2026-08-30
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遥香と秘境の吊り橋物語 7話

ここはラブロマンスロードの八橋小道、崖に近いところから8つの橋を渡る道である。天気は晴天の晴れであり、木々はまだ紅葉が始まってないのか青く茂っていた。大井川のせせらぎが気まぐれに水音を立てここは自然の中だと再認識させられる。「ねえ、彩奈ちゃん?なんでラブロマンスなの?」ちょっと気になっていた。いくらたくさんの吊り橋があるとはいえ吊り橋効果で好きになるとしては理由が弱いと思ってしまった。「あ……その……えーっと。」彩奈ちゃんは目が泳いでいた。あ……そこはアニメとかで出てないのかな?すると、彩奈ちゃんはるるぶをみてはあった!なんて声を上げていた。「橋を渡った向こうには男の神様、私たちが車を停めたあたりに女の神様がいるから、橋を経由して縁を結ぶという由来でそういうらしいです!」「そ……そうなんだ。」勢いがすごいな。そしてすぐ調べるあたりは最近の世代の特徴なのかもしれない。まずは小さな橋の「栃の木橋」を渡る。比較的揺れが少なく、すぐに通る。次は「桜橋」といえ同じくらいの吊り橋がある。ここからの景色は大きく開けており、さっき私たちが通った大吊橋も見えてきた。「直輝くーん!はいチーズ!」「え、ちょっ!?」直輝と舞衣ちゃんは二人で写真を撮っている。どうやらこの2人は最早縁結びという概念は必要ないくらい仲睦まじかった。そして、しばらく歩いてわかる。この道……結構疲れる。急な坂はあるし、道も別に舗装してる訳じゃないから足に力が入る。ちなみに舞衣ちゃんと彩奈ちゃんがピンピンしていて、私とことねさんのアラサー組がぜえぜえと息を荒らげていた。「ちょ……けほっ……早い。」「…………はぁはぁ。」2人に少し待ってもらう。高校生とアラサー、年齢差は15程度でまだまだ若い部類にはあると思うのだが、体力の低下がここで著しく伺えた。気がついたら下着のキャミソールの背中辺りが蒸れているのを感じる。「ふぅ〜……疲れるな、これ。」よかった、うちの息子もこっち側……いやいや!もう少し鍛えた方が良いかもしれない。すると、高校生組が次の「水楢橋」を真ん中を避けて進んでいた。昨日雨降ったから、橋が水で満たされて太陽を映すほど水はけの悪い橋だった。これも女子高生2人は難なく突破する。彩奈ちゃんは少し息が切れてたけど、舞衣ちゃんは全くものともしない表
last updateLast Updated : 2026-08-30
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遥香と秘境の吊り橋物語 8話

ラブロマンスロードから戻り私たちは再び元いた駐車場へと引き返す。少し息が上がりふくらはぎが張っていて、乳酸が疲労物質として蓄積しているのを感じる。本当にいいダイエットになりそうでこの吊り橋ロードが終わったら私はせめて1kgあたりでも痩せないかとほんのりとした期待をかけていた。「あ、そうだ……確か駐車場にも神社があったわね。みんな寄ってく?」「……ええ、せっかくですし。」「彩奈も賛成です!」「行きましょ〜直樹くん!縁結び神社だし……!」「ちょ、舞衣?まだ俺たち高校生だよ?あの……目が怖いんだけど……?」どうやらみんな賛成のようだった。私たちは神社に向かう。鳥居を超えると、やはりどの神社も気が引き締まる。大きい気があったり、朱色の鳥居を超えると妙に神秘的に感じる。そして、私たちはそれぞれ五円玉を入れてはお参りをしてゆっくりと神社を出ていった。「……。」神社のお参りをした後って妙に清々しい。祈るってスピリチュアル的にも良いのかもしれないけど、心の奥底から安心した気持ちになる。きっと自分自身と祈ってる瞬間は向き合えてるのかもしれない。やりたい事や、自身……いや利他的な幸せも願うことができるからこそ祈るという行為は良いのかもしれない。「……遥香さん。」突然、ことねさんが静かに語り掛ける。「……何をお願いしてたんですか?みんなよりもじっくり願ってたみたいでしたけど。」「げ、そんな長かった?」まだみんなは若いのかこの気持ちは理解するには早いのかもしれない。そう思いつつ、ことねさんにだけ願ったことを伝える。「こういった縁を大事にして、家内安全とみんなの健康をお願いしてたんだ!」さっきことねさんには「新しい旦那」は必要ないと伝えたことねさんだからこそ、縁結び神社で何を祈ったのか気になったのかもしれない。それを聞いて彼女は静かに歩幅を合わせて微笑む。「ふふ、なんか……遥香さんらしいですね。」私たちはほんのりと彼女との時間の分ちあいを楽しみながら、車へと近づいて行った。すると、彩奈ちゃんはラブロマンスロードの看板を見てはっと驚いていた。「どうしたの?彩奈ちゃん!」「見つけた……!8つ目の橋!」「「「「えっ!?」」」」ちょっと気になっていた、渡っていない8つ目の橋。その行方を彼女は見つけたのである。やはり私たちは7つし
last updateLast Updated : 2026-08-30
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