畑薙大吊橋からUターンして……かれこれ数時間がたった。さすがの私も体力的にダウンしたのか、力が残っておらず逆に運転をことねさんに託す事にして私も体力回復のために助手席で休んでいた。「……みなさん、既に眠ってしまっていますね。」「あんだけハードな道進んでたらそりゃそうなるわよね。」場所は既に下流……私たちは途中で飲食店を見つけることが出来ず、結局コンビニ飯で済ませてしまい振り返るとみんなは車の中で眠っていた。それにしても、今のことねさんの運転は昨日とは打って変わってとても丁寧で揺れの少ないものだったので今にも私は眠ってしまいそうだった。「……もしあれなら、遥香さんも寝ててもいいですよ?」「いやいや!さすがに責任もって最後までがんばるわよ!」「……頼もしいですね。」みんなの様子をみると、ぐっすりと眠っている。こうして見るとみんなまだ身体は大きくなってるけど子どもなんだなとしみじみ思う。そして、大井川流域を超えていく。既に景色は夕焼けに染まっていて今にも太陽が沈みそうだった。「ことねさん、ちょっと気分転換に散歩しない?」「……いいですけど。」私はナビを操作してすぐの場所を指定するとことねさんはルートを切り替えてさらに下流に進んでいく。そして、私たちはあるところで車を停めてから、二人で車を出る。ドアを閉める音で直輝が起きそうになったけど……ことねさんと見つめあってしーっ……と人差し指を立てて静かに笑う。「あー!なんか……下界におりてきた気分ね!」「……少しだけ暖かい気がします。」着いた先には、長い木造の橋がかかっていた。ここは……蓬莱橋、明治時代から建てられた木造の橋で1km弱の長い長い橋である。そのことから、ギネスにも認定されてる世界一長い木造の歩道橋と記録されているのだ。風が少し暖かく、景色は下流ゆえに開けていて夕焼けの空が美しく照りつけている。こんなに綺麗な夕焼けを見た日は今日が初めてかもしれない。でも、それだけじゃなかった。「ほら!ことねさん……あれを!」「……これは。」私たちは元いた北の方向をみると、そこには夕焼けに染まる富士山が橋からはっきりと見えている。今日の天気は晴天なので雲ひとつない富士山を見るのだが、自然の巨大さをはっきりと物語っていて私たちは言葉を失うほど見とれていた。「……自然って凄いです
Last Updated : 2026-08-30 Read more