中間テストも終わり、俺たちの中では少しだけ浮ついた雰囲気がざわつく。それはストレスの解放だけではなくまた違ったざわつきであった。「いやー!修学旅行たのしみだな!」「どこ行く?」「そんなの美ら海水族館とかに決まってるじゃないの!」「ジンベエザメとか見れるんだよな!」そう、俺たちは修学旅行ということで、沖縄本島に行くのだった。ちなみに俺はその会話には入って来れなかった。修学旅行は小中学校では内向的な性格も相まっていつも欠席していたからだ。だからこそクラスの中心で修学旅行に胸を踊らせる生徒の気持ちが理解できなかった。「お疲れ様、直輝くん!」「舞衣……、お疲れさん。」「あはは、ちょっとテンション低いね〜修学旅行……苦手?」この子は俺の彼女の佐倉舞衣。俺の過去を知ってるためか妙に気を使ってくれる。「いや、これは俺の問題だよ。今回はみんなもいるんだしできる限り楽しむよ。」あの頃と違うのは、ぼっちを卒業できたし、あんまり明確な目標はなかったけどとにかく勉強や生徒会も頑張ったから試練と言うよりは思い出作りとして楽しもうとしていた。それくらいは楽しんでもバチは当たらないはずだ。「よ!直輝!班は俺と組もうな〜。」この軽い口調の男は飯田蓮、次期生徒会長候補で見た目はチャラいが俺といつも一緒の悪友。あとは、クラスの橋でメイクを治してる川崎彩奈の4人のメンツが一緒の班になる予定だった。あとは、不良の虎ノ門龍が揃えばイツメンなのだが、彼だけ別クラスなので今回は班としてはカテゴリーするのは出来なかった。すると、班として作るのは5人だからあと一人が必要になるのだが……誰にしようか。俺はクラスを一通り見ると、1人ちょうどいいのがいた。「よお、修学旅行一緒に行かねえか?」「な!?」声をかけられてびっくりしたかのように、小柄な上原瑞希が焦り出す。なんでちょうどいいのかと言うと……こいつは俺と同じAV女優の母親を持ち、俺たちと接して転校してきた奴だ。最近は忙しくて疎遠だったけど誘わない理由もない。「いいのか……!?」こいつ、犬みたいに尻尾をパタパタとさせて可愛いんだよな。でも、誘う理由はもうひとつあった。「いいけど、めっちゃ誘ってほしそうに俺の後ろをウロウロするの辞めてもらっていいか?」「何が!?べ……別にさそってほしーとか思ってねえし!
Last Updated : 2026-09-05 Read more