All Chapters of 僕のお母さんは△▽女優: Chapter 31 - Chapter 40

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私の過去はAV女優 3話

あれから私は、直人君の隣で読書をしている。同じ空の下でそれぞれの本を読んでいた。ルールがある、読書中は話しかけないことである。そして、私は授業を受けるのだが、次第にノートを取るよりも自分で教科書を読みといた方が実は効率的なんだと言うことに気がついた。参考書も決まった1冊を完璧に覚えればいいとなったので、どうやら直人君に会ってから私は変わったみたいだった。今、私は彼に勧められた「老人と海」を読んでいる。この作品は表現が細かく最初は読むのに抵抗を覚えたのだが、作者の表現がとても美しく海を母親のような、女性のようなものと捉える老人を……気がついたら愛おしいとさえ感じていた。たとえ、苦労した巨大なカジキを仕留める時も最早魚ではなく兄弟のように愛していたし、帰り道に沢山のサメに襲われても諦めないという……エピソードとしてはとてもシンプルなストーリーなのだが、これを見たあとの海は一際、美しく感じた。「読み終えたね、どうだった?」珍しく、笑顔だが無表情で何考えてるか分からない直人君は、ウキウキしてるように感じた。彼もまた、この作品の海のような人間のように感じた。「すっごく!面白かった!」そんな彼に小学生以下の感想を述べてしまう自分がいる。そうだ、私はこうやって素直で明るい人間だったというのも感じた。「でしょう、短くて読みやすいからねえ……これが読書の楽しささ。」「あなた、いつもこんなのばかり読んでるの?」「そうだね、小説も好きだし、自己啓発の本も読んだりする。」「あなた、いくつよ!あはは。」彼は16だと言うのに異様に大人びている。目が何かを見すえてるかのように、少し霞みがかっているのだ。そして、彼と空と海をみるのが……今の私にとって必要な時間だ。ふと、彼を意識してしまう。いつもは男なんてガキっぽいと思っていたのだが、彼は安心感があり、おおらかで、私では到底叶わない……そんな彼に惹かれて行ったのかもしれない。「ねえ、直人くん?」「どうしたんだい?」「……名前、呼んで欲しいな。」私は、いつも君と言われていたことにふと不満を感じていた。人ってきっと名前で呼ばれるのが好きなのかもしれない。犬だって自分の名前の時はピンと耳を立てるのだから、人間だって名前で呼ばれてみたいものだった。「……天野さん?」「えー!なんか、よそよそしい!」「
last updateLast Updated : 2026-08-07
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私の過去はAV女優 4話

私は直人君と一夜を共にした、それからは時折彼と過ごす度に私たちは身体を重ね合わせてしまっていた。こんな事は間違っている、一時の学生の気の迷いなのかもしれない。しかし、私にとって直人君は唯一否定をしない存在だった。私にとって身体を重ねることは何かに解放されるかのようだった。しかし、それから数ヶ月……私は17になった。その時に異変に気づく。「おええええ……けほっ、けほっ…。」「大丈夫?遥香最近体調悪そうだよ。」「そうね……どうしてかしら。」「つわりとか?」「つわり?」「そう!妊娠した時とかに出るサインなの!って……遥香相手作らないからそんなことないかもだけど!」私は……嫌な予感がした。そういえば、最近生理が来ない……。無知な私は避妊とは具体的に何するか文書では理解はしていたが、行動で理解まではしていなかった。本来、性行為とは妊娠するためにやるので必然と言えば必然だった。私は、図書館で具体的に何するか理解をしたあと、検査キットを購入し、確かめた。結果……私は妊娠をしていた、他の誰でもない……彼の子だ。私は……青ざめていた。医者をめざした今までや家族の期待……全てを裏切ってしまったのだ。しかしまだ間に合う、まだ初期になるので堕ろすことも出来るのだが……。「そんなこと……したくない。」私は、その日3日ほど体調を崩し学校を休んだ事にした。☆☆「遥香、最近大丈夫?」「大丈夫よ……、少し季節の変わり目にやられたみたい。」「それならいいんだけど。治ったらまた勉強三昧ね!」「……。」「遥香?」「あ、いやいや!なんでもない、行ってきます!」私は……誰を信用すればいいのか分からなかった。お母さん?先生?それとも親戚?どれも私を納得させる答えはなかった。絶望である、望まない妊娠はこんなにも行きづらいものなのか……、産まなければいいのだが、私はお腹の子が愛おしかった。こんな私の中から命が生まれるというのはなんて神秘的で、愛おしいなのだろうと。合理性や判断力もない、これが母性愛という狂気なのだろう。私は、屋上に来ていた。「久しぶり、三日ぶりだね。」直人君は……相変わらずそこにいた。私は、とにかく解放されたくて……また彼に身体を委ねてしまった。☆☆気がついたら、私はまた彼の腕を枕にして屋上の上で横たわっていた。初めて…
last updateLast Updated : 2026-08-07
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私の過去はAV女優 5話

それからというもの……私はみるみるお腹が大きくなっていった。「ねえ、遥香……どうしたのよ。」「なにがよ。」「あなた、最近お腹大きくなってない?」「まあね……。」私の素っ気ない態度が母親の心を逆撫でしてしまった。母親から私に対してほほに平手打ちをされる。「え……。」「あなた、妊娠してるでしょ!なんで言ってくれないのよ!学校は?勉強は?大学に行くのよね?」母親から問い詰めのラッシュが朝から続く……。あー、うんざりだ。私は……何故こんな母親の言うことを聞き続けてしまったのだろう。まるで籠の中の鳥だ。「もう行く。」「ちょっと……待ちなさい……遥香……遥香!」父は奔放主義だし……母親は過保護、どうにも直人君と話したあの日から、今までいた環境に疑問を抱いてばかりだった。私は、人生初の反抗期だった。それでいて……それがお母さんに示した最後の態度だったと知らずに。今日も直人君の元へと行ったが……珍しく彼はいなかった。静かな、朝だった。何事も淡々とした日常が過ぎていった。いつものように授業を受けて……、いつものように購買のパンを食べて、本当にいつも通りの日常だった。しかし、そんな日常は突如終焉を告げる。グララ……と地面が大きく揺れた。いわゆる、自身というものでおる。「え?……嘘でしょ……!」私は揺れが収まるまで物陰に隠れる。しかし、震度は5以上はあるのか……建物が捻れるように揺れては……幾つかの家が崩れてしまった。これはヤバイと思い、私はハザードマップを思い出す。そういえば聞いたことがある。地震で恐ろしいのは……次に津波が来るとの事である。私は……とにかく高台へと逃げていったお腹が痛い……、もう私のお腹は7ヶ月程となっているため体調も悪い感じがする。「はあ……はあ……。」とにかく、頭の中は真っ白だった。しかし、津波など本当に来るのかは疑問だったが後ろを振り向いた瞬間……青ざめた。波が……大きい。少し高い位置に居ても波が船やら車を押し寄せて来ているのが目に見えた。多分だが、私も飲まれてしまうだろう。わたしは……もう少しで飲まれそうな感じがした。でも……この子を守らなくてはならないと必死だった。後ろを振り向く……もう波がすぐそこまで迫っている。私は、家の石垣から屋根をを目指すことにした。しかし、怯えてる
last updateLast Updated : 2026-08-07
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私の過去はAV女優 6話

それから、私は直輝を産むことにした。出産の日は……なんて痛く死にそうで意識が朦朧としただろう。もう産むまいと決心したくらい……激痛だった。「もう少しですよ!頑張って!」「うう……ううああ……!」言語にならない声が助産室に響き渡る。下半身からは、違和感と激痛が走り今にも死んでしまいそうだった。「おぎゃー!おぎゃー!」知らないけど、よく聞いた赤ん坊の声が突如響き渡ると共に……私は激痛から解放される。「おめでとうございます……!元気な男の子ですよ!」「うう……ありがとう……ありがとう……!」私は、とにかく泣いた。生命が生まれるということは……なんて神秘的で愛おしいのだろう。妊娠して、10ヶ月、私は17歳と言う若さで高校を中退して……1人の母親になった。しかし、この先のことを考えると……とても不安だった。私には、学歴もないしこの子を養ってあげれるのだろうか?突然不安が脳裏をよぎる。私は、この子に不幸にさせてしまったのでは無いのだろうか?いや、絶対生まれたことを後悔しないし、させないようにしよう。「やっぱり……名前は直輝で決定ね……あはは。」「おぎゃー!おぎゃー!」出産をすると、出産費用で最初に50万ほどかかってしまう。わたしは、無知過ぎてあまりにも無謀だと言うのに気がついた。両親の保険金が無ければ産むことさえできなかった。しかし、育てるにも金がいる……どうしたら良いのだろうか?私は、仮の住宅を考えて……何か手は無いかと考えていた。考えても仕方がない……まずはやれることはやろう。「おぎゃーおぎゃー!」「おー、よしよし……よく泣く子ね。」ちなみに私は直輝をあやすのも抱っこも下手くそだった。☆☆「へ〜、年齢は?」「18です。」「若いね……。」「やっぱり……ダメでしょうか?」「いや、ここでは年齢は20という事にしてもらうよ。採用だ。」私は、最初は沖縄のキャバクラで働くことにした。最初は時給3000円で働くことが出来たのだが……大きな問題があった。「……災害起きたところにお客さんは来ないか。」そう、沖縄は今回の南海トラフ地震が起きた事により、被災地である沖縄は客足は減っていった。とはいえ……中卒で雇ってくれるバイトもかなり限られているので手段はほとんどなかった。「店長……、お客さん全然来ないですね。」
last updateLast Updated : 2026-08-07
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私の過去はAV女優 7話

「え、直輝入院ですか……!」「そうですね、体が弱い子なのでしばらくは入院が必要ですね……。」私は頭を抱える、直輝は生まれつき体が弱かったので入院することはしばしばあった。わたしは、昼間は直輝の面倒を見なきゃ行けないのでパートをするのは困難を極めていた。となると、私が働けるのは夜の限られた時間のみだ……。「死にたい……。」私は……18としてはかなり限界を迎えていて思ってもいないことを口に出してしまったことに気がつく。「いや、まだ死なない……死ねないもの!やるしかない。」私は、どうにか交際クラブでお金を稼ぐことにした。嫌なことはなんでもした。「はじめまして、はるかで〜す!」「木村だ、よろしく。」私はとにかく回数をこなした。何人の男に抱かれたのだろう。時にはハードすぎるものもあって面食らったこともある。「ねえ、はるかちゃん後ろはどうだい?」「え、うしろ?どういうことですか?」「そのまんまの意味だよ、ほぐれてるみたいだから……一気に行くね。」「え、いやです!やめてください!」「お駄賃増やすから♪」「はい……。」私はいやいやおしりを差し出すと、男は乱暴に……まるで身体を痛めつけるかのように襲った。「ああああああああぁぁぁ!痛い!痛いです!」「大丈夫……!すぐに良くなるから。」「ひ……ひぎぃ……い……痛い……。」こうして酷い目にあうこともたくさんあった。そして、ボロ雑巾のようになった私に沢山のお金が散りばめられる。私は……ボロボロだった。朝に帰ってきて、直輝の様子を見る。直輝は、私の事を本能で理解してくれてるのか比較的大人しい子だった。朝帰ると夜泣きのあとはなくとても幸せそうに眠っていた。直輝はとても可愛い、私に似たのかな……でも、落ち着いたところは直人くんそっくりだ。私には、直輝がいるだけで頑張れる気がした。☆☆「え、あみさんが梅毒?」「そうなんだよ……厳密な審査はしてるんだけどたまにいるんだよ。」私の働いてる交際クラブは……実は結構出来て間もない所だったので部分的に危険人物や性病を持っている人がいる。私は、果たしてこの仕事を続けて行けるのだろうか。私のキャリアは目の前のお金を稼ぐだけでリスクだらけの仕事しかしていない。それだけじゃない、もし性病になってしまったら直輝の健康を損なってしまう、それが
last updateLast Updated : 2026-08-07
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私の過去はAV女優 8話

私は……驚愕をした。AVというのはどんなイメージが湧くだろうか。いかがわしい、凄いことをするなど様々な意見があるのだろう。撮影現場は?きっと男性がいやらしい目でこちらを見てるとか……そんな偏見を私は持っていた。しかし、それは大きな誤解だった。「はるかちゃん入ります!」「「「おはようございます!!」」」とても活気なある挨拶に私は面食らってしまった。少し硬直をしてしまう。そして、現場は撮影や編集などを行っていた。「AD、この展開はどう思う?」「そうですね、よりみてもらう為にはこのシチュエーションを組み込むと良いかと。」「この映像は編集はこのようにして!」「はい!」「みゆきちゃん、あと4回くらい潮吹きのシーン入れられる?あとは、挿入時にもっとのけぞって欲しい!そこを何回かにわけよう!」もっと無気力な現場かと思っていたら、まるで生放送の撮影かと思うくらい活気に溢れていて……みんなで作品を作ってる、そんな雰囲気がひしひしと伝わってきた。女優さんも体力勝負なのか、やっていることは性行為なのにとても必死にやっている。「あはは……はるかちゃん、驚いた?」「監督……!」「凄いでしょ、この現場。」「正直、少し感動さえ感じています。」「みんな、この仕事に誇りを持っているんだ。たかがAVかもしれないと皆はバカにするのかもしれない。でもね……これも一つの作品だ、女優にカメラマン、脚本家やディレクター……様々な人が関わるからこそ見られ続けているんだよ。」そう、ここにいる誰もがプロなのだ。皆が胸を張って仕事に臨んでいるのだ。この現場を軽んじる私は……もういなかった。「わたしも今日、本気で撮影に臨みますので、よろしくお願いします!」「おう、その意気だ!がんばれよ♪」それから丸一日の撮影が行われた。最初はいきなりだがレイプものの企画で何人かの女優さんとで1本の作品になるのだ。もちろん、生でする。「はい、これピルね。」「こういうのもしっかりしてるんですね……。」「もちろんさ、男優さんの性病検査など衛生面にも気を使ってるよ。」「すごいな……AV。」わたしは、そこから何回か休憩をとって気がついたら何時間もここにいた。私は、初めての撮影に大きな壁を感じてしまっていた。「私……演技するの難しい、しかもセリフもアドリブが多くてプレイも結構
last updateLast Updated : 2026-08-07
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私の過去はAV女優 9話

ある日のことだった。直輝が9歳……小学生の中学年になった時だった。直輝はしばらく寝たきりになってしまった。しかし、私はその時は撮影に夢中だった。撮影に集中してる私の視点に……直輝は気がついたら外れていた。私が、不意にコンビニに行った時だった。見慣れた人影を見つけた。そう、私の直輝だった。直輝は自分より背丈の高い子ども3人に連れられていた。「お友達かしら……?」しかし、私の検討は大きく外れていた。「おい!ネグレクト!お前うっとおしいんだよ!」「痛い!やめてよ、圭吾くん!」「やーい!これ返して欲しければ返してみろよ〜。」私は目を疑った。直輝は……いつも家では笑顔だったけど、学校ではいじめを受けていた。そして、優しい直輝はやり返しはせずにただ呆然とたっていて年上の子に暴力を振るわれていた。私は……隠れてしまった。この子達に脅えてる訳ではなく……直輝自身に向き合えなくなっていた。私は、家事代行にお願いをしていて参観日にも来てやれることは出来なかった。いや、直輝は私が忙しいのを知っていて……あえてそのプリントを破り捨てていたのだ。そこを子どもたちに目をつけられていて、直輝はいじめられていたのだ。結局……私はその時間直輝を遂には助け出すことが出来なかった。☆☆「ただいま〜。」「おかーさん!おかえり!」直輝は幸せそうに笑顔で帰ってくる。なんてポーカーフェイスの上手い子どもなのだろう。本当は泣き出してしまいたいだろうに。「ねえ、直輝……嫌なことあったらお母さんに言ってね。」「え?どうしたの?今日もね、楽しくサッカーしてたんだ!僕は大丈夫だよ!」「そう!それなら良かった!」しっかりとした受け答えにいつも騙されていたのだが、よく見ると手足も傷がある。なんて酷い目に合わされたのだろう。私は……結局のところ間違っていた。直輝を守ると思っていたのに……結局売上とかそっちの方を優先して、直輝を守ることすら忘れていたのだ。自分は……罪悪感でいっぱいだった。母親失格である。しかも子どもにネグレクトなんて言葉で表現されているのだ、そんなのあまりにも哀れすぎる。私は、ひとつの決断を降すことにした。AV女優を……やめよう。そのためには、少し長めに直輝と対話しておきたい。「ねえ、直輝?」「どうしたの?」「明日、ドライブ
last updateLast Updated : 2026-08-07
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私の過去はAV女優 10話

「ディレクター……私やめます。」私はいつもの人に辞めると言った。彼にとっては何度目の辞めるだろうかと思ったけど……今回は表情が違った私を見て何かを察したみたいだった。「なんか、今日の遥香ちゃんはいつもよりキリッとしてるね……本気かい?」「もちろんです。」ディレクターはため息をついた。それはそうである、私は個人として独立することも出来たけど……この事務所に属して売上を1番出していたのだ。つまり、わたしが辞めることで会社が傾いてしまうのも覚悟の上だった。「少し……屋上に行こうか。」「はい。」私は……ディレクターといつもの屋上で缶コーヒーを飲んでビルのすきま風を強く受けていた。「もう……AVに触れて何年目だっけ?」「えーっと……7年だったかと思います。」自分で言って……ああ、もう7年もたったのか……そりゃあ直輝も大きくなるよねとはっとする。「最初は……とにかくガムシャラに打ち込んでたよね。」「そうですね、演技力上げたくて……一緒に作品を探したこともありました。」「具合悪くても……それでも乗り切った時は2人で大笑いもしたねえ。」「はい、あの時はホントしんどくて……終わったあと気絶するかのように寝てました。」少し、ディレクターと思い出話をする。色んなことがあったな……と思いっきりやってたことが脳裏をよぎってとにかく、とにかく涙が出てきた。「うう……あれ、なんでだろう……どうして涙がでて……来るんでしょう……すみません、すみません。」「きっと……それだけ遥香ちゃんが本気でやってきた証拠なんだろう……すごく楽しかったんだろうね。」私は……ここに来てどうにもこの場所が好きだったんだと思い出して……そこからは泣き崩れてしまった。でも……残り少ない時間でも直輝が大きくなるまでは一緒に居てあげないといけない。そう誓ったのだから……自分の覚悟に嘘をつくことは自分自身が許さなかった。「遥香ちゃん……そうと決まったら、最後の作品を作ろう。僕らも君に頼りきっていた……そろそろ若手も育てないとだからね。」私は、辞めることがこの瞬間から正式に決定していた。☆☆最後の撮影は……ファンとの共同出演というものだったあれから、私は豊胸もしたし、部分的にだけど整形もしていた。すごく疲れた撮影だったけど……私のために沢山のファンがいたことをこの時初め
last updateLast Updated : 2026-08-07
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クラスの不良は優等生 1話

ゴールデンウィークが終わり、夏休み前の期末試験も迫ってくる今日この頃。僕には舞衣という彼女が出来たのだが、それ以外はあんまり変化がないように思える。「おはよー!直輝!」「おはよう、母ちゃん。」母ちゃんは今日も綺麗な母ちゃんだった。年齢は今年で33歳になるのだろうか、高校生の息子がいるというのに随分と若い。それと、僕の母ちゃんは何度も話してるように元AV女優だったりする。「今日から学校ね〜!張り切っていきなさいよ!」「えー。」「えー言うなよ〜。」なんだろう、ゴールデンウィーク明けに自殺者が増えたり、仕事を退職する人がいたりとするのはこうした自由を感じた後に、やりたくない事をやらされている現実に耐えられなくなるだろうと少しと共感を感じながらコーヒーを飲む。とにかくやる気が出ない。「ほら〜、飯田くんも来るわよ〜。」「へいへい。」こうして、朝も何事もなく終わって……学校も飯田と他愛もない話をしたのだが、何を話したのかは覚えていない。こうして、初夏の暑さに苦しみながら俺は憂鬱の午前を迎えることになった。☆☆キーンコーンカーンコーン……チャイムが鳴る。お昼の時間だ。いつもなら飯田と飯か舞衣と勉強をするのだが、どちらにしようと悩んでいた時だった。1つ……1つだけ違和感を感じた。「えっと……虎ノ門君、何?」「あ?なんか悪いか?」「あ、いや悪くないんだけど……隣でニコニコしながら居られるとちょっと緊張するというかなんというか……。」「んだよ、友達じゃねえか。」「いや!?前回の対面の時はボコボコにされたんですけど!」隣りの金髪の男は虎ノ門龍君。覚えているだろうか、以前舞衣のいじめの件でトラブルになり突如登場して僕と飯田をボコボコにした暴君である。最後には気が変わって味方の5人をボコボコにしたので僕から見たら未知の生き物そのものだった。「お前お昼は何すんのー?」「うん……飯田と飯か舞衣と勉強のどちらかにしようかと思ってる。」「勉強?お前勉強なんかしてるのか?いやいや〜この青春をもっと楽しめよ!」虎ノ門君っていつも授業をサボるかトラブル起こすかだから関わらないのが1番だ。とにかく……上手くいって逃げよう。「てか、勉強ってさ……お前この前の五教科で難点だよ。」「302点。」「いや、何やってるんだよ!光合成でもしてるのか
last updateLast Updated : 2026-08-07
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クラスの不良は優等生 2話

なんか、今日はどっと疲れた。ゴールデンウィーク明け……という訳ではなく恐らく虎ノ門君のせいだろう。距離感の分からない人物である。俺たちは午後は自習という事だったので、ひとまず参考書を読もうとしていた。しかし、虎ノ門君はこの歳で医者になりたいとやりたいこともハッキリしていてとても羨ましい。だからこそ目標を逆算して突っ走るからこそ青春もあんなに楽しめるのだ。この時間もさぞ有効活用して……。「ぐーぐー。」いや、めっちゃ寝とるやないかい!なんなんだよ!腹立つなぁもう。「直輝〜!隣……良いか?」「飯田……なんか、お前見てると落ち着くよ。」「どうした!?なんか気持ち悪いな!」そういえばココ最近は虎ノ門君や舞衣と接してばかりだったから逆に飯田がオアシスのように感じた。「俺、やっぱりお前が必要不可欠な事がわかったわ。」「そうか、まあいいや……それより昼にめっちゃ虎ノ門に絡まれてたな……大丈夫だったか?」「ああ、見てた?なんか勉強を理由に逃げようとしたら勉強教わる羽目になって……。」「おまえ……虎ノ門相手にそれはバカだぜ!あはは。」飯田は爆笑をする。そりゃあそうである、どうやら虎ノ門君が頭がいいのは学年内でも有名な七不思議のひとつだったから、僕の行動はまわりからみると自爆行為そのものなのだから。「それにしても……お前もう宿題終わってるんだな〜。」「あ、ほんとだ……!しかも全部正解だよ。」「いや、気が付かなかったんかい。」少しだけだけど……俺自身も成長をしている。きっと虎ノ門君に式のイメージを叩きつけられてあの短時間で身につけてしまったのだ。実際……彼の勉強法はシンプルで分かりやすかった。「まあいいや、とにかく危ない奴だと聞くから気をつけろよ〜。」「うい〜。」キーンコーンカーンコーン……さーてと……それではさっさとかえりま……しょ!?ふと、後ろに衝撃が来る。なんだなんだと狼狽える俺に虎ノ門君がニッコリとこちらを見ていた。「虎ノ門君!?」「よぉ〜なおっち!てか俺の名前は龍でいいよ。」「いや、今度は何?」「今日お前の家遊び行ってもいい?スマブラやろうぜ〜。」「い……いやだ……!」なんか本能が危険信号を送っている。これはやばい……というか、まだそんなに仲良くないのにそんな事やられるのはシンプルに嫌だ。「んな事言っ
last updateLast Updated : 2026-08-07
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