All Chapters of 僕のお母さんは△▽女優: Chapter 61 - Chapter 70

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隣のグビ姉は小説家 10話

ここは龍宮窟。伊豆の南東に位置するジオスポットの1つであり、洞窟の天井が崩壊して、吹き抜けの洞窟ができたものである。そこは遊歩道から上を見ることも、上から下を見ることも出来るのだ。「どうっすかー!笛吹さーん!」「わぁ〜れんれんがちっちゃーい!」「小学生みたいな感想ですね!?」笛吹さんは上から写真を撮って、俺は下からの写真を撮るという取材らしい取材をしていた。しかし、下からだと陽光が波のように揺らいでいてとても美しい。伊豆は山と海などの自然が1箇所に凝縮していて、日本の縮図みたいだった。しばらくして俺たちは合流し、写真を見せ合う。その違いも楽しもうと言うのだ。「れんれん、写真上手だね〜!どこを見せたいのかがハッキリわかるよ!」「へへん!これでもいくつもの陽キャの写真を取り続けた二軍ですので!」「そか〜。」「もっと興味持って!?」俺は次に笛吹さんの写真を見てみる。すると、余りの下手くそさに唖然としてしまう。「写真……ブレててピント合ってないですね……。」「ふえ?そー?」はっきり映るのは、洞窟の上から見た吹き抜けがハートマークだということくらいだった。「笛吹さん、世界が歪んで見えてるんじゃないですか?」「なに〜?酔ってるだけだし〜!」「んー、それ以前の問題だったかも……。」しかし、この写真よく見ると面白い、ブレているけどそれが余計なものをぼんやりとさせることでどこを見せたいかははっきり見える。下手にも光るものがあるからこそ彼女は天才なんだろう。「上からとか下からみるとか、ひとつのものなのに見え方でこんなにも違うのは面白いですね。この視点の違いとか、まるで俺たちの関係みたいですね。」「そういうもんさ〜、わたしも恥の多い人生だった。」「唐突の太宰治の人間失格やめてくださいよ。でも……太宰治と笛吹さんって似てますよね!酒が好きだったり住むところなくなったり……それでも文章を書き続けて……寄せてるとかじゃないですもんね?」「私は私のままを生きてるのよ〜、この洞窟のように崩れても吹き抜けててもありのままを生きてるんだよ!」この人は本当にたまに言葉に美しい表現をする。それは、彼女の文学への愛そのものであり、彼女の人生の深みを増していく。俺は、徐々にこの人に惹かれてるのかもしれない。破天荒ながらもこの筋の通った考え方が日
last updateLast Updated : 2026-08-09
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隣のグビ姉は小説家 11話

俺こと、飯田蓮はもしかしたら不幸な人生だったのかもしれない。俺は物心着いた時は順風満帆だった。両親がデキ婚という所以外は、最初はあまりに普通だったことを覚えている。俺は、今は水泳だが最初は野球部だった。父親が野球が好きだったから、その影響もあった。とにかく小学校が終わったらキャッチボールして……そんなことばかりだったかも知れない。しばらくして、両親は美容院を創業をする。朝から晩まで働いていた。今思うと、制服の10万円でさえかなりの出費なので俺の父親は本当によく頑張っていたと思う。「こんにちは〜!」「飯田さん!また来ちゃいましたよ〜!」「ありがとうございます!今日はどうします?」「そうですね〜じゃあ、パーマとヘッドスパと……。」親父はとにかくストイックだった。でも、それを見せないほどに親父はフランクな話し方をしていて、お客さんはどんどん親父にリピートして言った。しかし、問題もあった。「いや〜!俺ね〜こういうブランドが好きで〜!」「そ……そうなんですね……。」「田口さん、お客さんに自分語りしすぎだよ……!」なかなか親父は経営を頑張っていたのだが、従業員に恵まれなかったと思う。親父は育てるのだが、お客さんを作る事よりも自分語りする奴とかいて、結構頭を焼いていた。もう一つ問題があった。「お前さ!なんでブランド物買っちゃうの!?言ったよね!?蓮の中学の制服とか野球のグローブとかで貯めてんのに、なんで散財するんだよ!」俺の母親は、浪費家だった。ブランドが好きでこうして生活費や教育費からはお金をくすねていた。俺は、そんな母親を見て見ぬふりをしていた。時折母親は親父の美容院の手伝いをしていたが、基本は家事は母親がすることになっていた。だからこそ親父は家族の為に身を粉にする勢いで、必死に働いていた。それ故に知らなかった……母親の裏でやっていたことに対して。今でもアルバムを見返すとわかる。俺は服がいつもボロボロだった。そして、母親はルイヴィトンのバッグなどをつけていた。俺は母親が周りからお下がりをもらっていて……その服を着ていて、浮いた生活費や服などは全部……!母親の浪費へと消えていったのだ。それを親父が見て何度も叱責をするから……俺の家庭はとても居心地が悪かった。それでも、俺は行き先の分からない不安が強かったので漫画
last updateLast Updated : 2026-08-09
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隣のグビ姉は小説家 12話

俺は笛吹さんに過去を話して、その後近くのホテルに向かうことになった。「いらっしゃいませ、飯田様ですね。」「大人二人でお願いします。」「承知致しました。こちらはルームキーとなります。」俺たちは2人でホテルに泊まるということにこの時はもう緊張感はなかった。だって、普段から一緒に住んでるようなもんだしな。「お!てかこのホテル温泉付きなんすね!」「えへへ〜、私温泉好き〜。」伊豆は元々火山島が噴火の影響で日本と繋がった経緯があるので伊豆は至る所に温泉があった。旅ばっかで忘れていたのだが、こうしてリフレッシュも設けるのを忘れていたと後悔をする。俺たちは部屋に入ると、荷物をおろし温泉に行った。コトン……暖かい温泉は、若干のアルカリ性がありヌルヌルしていて、それでいて熱めのお湯は俺の体の疲れを吹き飛ばしてくれるようだった。入浴するだけでもほっとするというか、リラックスするからね。それに普段お湯でも一人暮らしにとっては貴重だ。これを感じられるだけでも贅沢そのものだろう。笛吹さんは……何してるんだろ……。反対側にいるのかな……?まあいいや、露天風呂ってこうして外気に触れながらリラックスできるので今はこの時間を堪能しよう。はじめて、過去を明かした。そして、はじめて共感をしてくれた。笛吹さんが施設暮らしとか……親の顔を知らないとか初めて聞いたけど、それを乗り越えたのは間違いなく彼女の才能だろう。彼女は、改めて天才だとおもった。普段だらしないし、酒とタバコに塗れてるし、人の布団の上で致すこともあるけど、それは彼女の芯の強さゆえなのかもしれない。でも、こうして自分をさらけ出すって言うのは案外悪くない、彼女もいつも自分をさらけ出している。それは、大きく肩の荷が降りるような感じがした。「……ちょっとのぼせてきたかも。」そろそろ、風呂をでて料理を食べるとしよう。今日は海鮮たっぷりの料理である。俺は自室に戻り、料理の出るところに行こうと思った。すると、廊下に人影がある。笛吹さんだ。一人でなにしてるんだろ、「おーい!笛吹さ……!」「最初はグー!じゃんけんぽん!あいこでしょ!」……え?「あいこでしょ!あいこでしょ!くぅー!右が勝ったから……今日は日本酒にするか〜!」俺は絶句してしまった。彼女は両手を使いジャンケンをしていた。いわ
last updateLast Updated : 2026-08-09
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隣のグビ姉は小説家 13話

目が覚めた……。2度寝をしていたみたいだ。時刻は朝の8時である。笛吹さんは……まだ寝ているみたいだった。そうだな……チェックアウトまで2時間ある。どう過ごそうか……。「とりあえず……温泉に行ってみるか。」コトン……。朝の風呂というのは、なんと贅沢なものなのだろう。昨日に比べて人もいないから場所を独り占めにして良いという感覚がある。それにしても、まさか笛吹さんが作った親父の遺書で泣いちまうとは……彼女は本当に天才だ。脳みそどうなってるんだろう、1回スキャンして見てみたいな。なんか、アルコールで変色してそうだけどね。朝の爽やかな朝日と少し冷たい感じが心地よい。今日は、伊豆旅行もいよいよ最終日だ。色々あったけど楽しかったな……。みんなにも自慢してやらないとな。さて、今日はゆっくり大室山ってとこ見てみたいな〜。なんか、直輝もおすすめって言ってたしな。そんな感じで今日のプランニングをかんがえて俺は温泉を出た。さて、あとは笛吹さんを起こして美味しい朝ごはんでも食べに行こ……。「おえええええええ!」爽やかな朝が台無しだ。部屋に戻ると、トイレで吐瀉物を噴出している笛吹さんがいた。笛吹さんは、ヒロインであるには程遠いと思う。そう、彼女はこの瞬間からヒロインではなくゲロインであることが確定されてしまったのだ。「笛吹さん!?大丈夫っすか!?マジで!」「うえええ〜気持ち悪いよ〜。」「いや、昨日はどんだけ飲んだんですか。」「飲みながら朝の3時まで書いてた〜。」「まさかあの酒の山を一晩で……!?」紙とぐちゃぐちゃになった布団から酒瓶が何本も現れた。しまった、笛吹さんの小説に気を取られてあそこまで見てなかったな。「れんれん……背中さすって……。」「俺さっき風呂入ったんですけど……。てか、よくそんな吐けますね。」「コツがあるんだよ、まずは塩水を1リットル飲み干して、少し上下にジャンプしてから喉仏を人差し指と中指でこうしてやると……!おえええ!!」「やめろマジで朝から!!このグビ姉がああああ!」笛吹さんはトイレでうずくまる。どうしてこの人はかっこいい所とかっこ悪いところが両立してるのだろう。「れんれん……私のバッグから鬼ころしの紙パック持ってきて。」「死にますよマジで。」「お願い……!」俺は言われた通り紙パックの青
last updateLast Updated : 2026-08-09
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隣のグビ姉は小説家 14話

ここは伊豆の東部にある大室山。580mの山がぽつんと立っており、木々がひとつ無い火山である。そのかわり、山肌は草原になっている休火山である。「うおおお!でっけえー!」580mと聞くとそんなに高くないように聞こえるがそんなことは無い、海に近いところからいきなり580mの山があるとそれはそれは存在感抜群であった。「いや〜すごいとこ来ちゃいましたね…あれ?笛吹さん?笛吹さーん!」笛吹さんが居ない。どこに行ったのだろうか?まさか迷子?いや、さすがのあの人もそんなことは無いか。すると、笛吹さんは少し離れたところにいた。「ぷはぁー。…ふぅ。」そして、愛おしそうにiQOSを吸っていた。「笛吹さんって…精神年齢とか不明ですよね。」「んー?私試しにやったら小学生並みらしいよ〜。」「でしょうね!?」いかんいかん、相変わらず彼女のペースである。ちゃんと絶景スポット見ないと。「ほ…ほら、あそこにわさびソフトなんてありますよ!美味しそうですねぇ〜!」「…いや、普通にチョイスとしてどうなの?」ツッコまれた!普段ボケの笛吹さんに冷静にツッコミいれられた!なるほど、タバコを吸うと冷静になるのか…。「じゃあ…俺食べてみます。」俺は売店に駆け出しわさびソフトを購入する。伊豆はワサビの名産地でもあるし、如何ものなのだろうか。出されたわさびソフトは緑がかっておりすこしショッキングな感じがした。まあ、抹茶にみえなくもないんだけどね。わさびソフトを舐めてみる。すると、クリームの濃厚さにほんのりとピリ辛さがツンときてあとあじをスッキリさせていた。「え?思ったより美味しい。」「うーそだぁー!れんれん〜嘘は良くないよ〜。」「いや、食べてみてくださいよ!」「じゃあ一口だけ…おいしい。え、めっちゃ美味しいじゃん!私も自分の分買ってこよ〜!れんれん、酒代でお金無くなったからお金貸して!」「はいはい…。」いや、切り替えはやすぎるでしょ。めっちゃ引いていたのに、そしてシンプルにお金借りようとしてるし。そして、売店からわさびソフトをもって笛吹さんは美味しそうに舐める。「んん〜!うめぇ〜。」「おっさんみたいな反応ですね。」「せめて瀟洒なレディーっていってよ!」「いや、瀟洒なレディーは朝からゲロ吐かないですって。」「む〜、また私をからかった〜!」今
last updateLast Updated : 2026-08-09
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隣のグビ姉は小説家 15話

ここは伊豆シャボテン動物公園である。伊豆は動物園も多くあるのだけれど、ここは名前の通りサボテンと温泉に入るカピバラが特徴的な所である。俺たちは大室山を下山したあとはこの動物公園へと足を運んでいた。「ねえ、知ってる?れんれん!」「はい、なんですか?」「カピバラってどういう意味だと思う?」「え、カピバラって意味有るんですか?」「あるに決まってるじゃん!例えばモグラは土の竜とかフグなんて河のブタだよ!そんな感じで考えてみて!」「なるほど……じゃあ、大きなネズミなんでどうですか?まんまですけど。」「ぶっぶー!」ちょっと公衆の面前のその効果音が恥ずかしくなってきた。「じゃあ、笛吹さんはどういう意味か知ってるんですか?」「知ってるよ。草原の覇者。」「は?」「いや、まじで草原の覇者だよ。」名前負けにも程がある。普通それはライオンとかゾウとかカバに与えられるべきだと思うんだけど。半信半疑でGoogleで調べてみる。「マジかよ……。」「ね?ホントだったでしょ?」Googleは笛吹さんと同じ答えを伝えていた。「笛吹さん……その博識さをなんというかその……生活に活かしてみたらどうです?年金の滞納がうちに来るようになったんですけど。」「……それは苦手だからできない。年金ってなに?よくわかんない。」あまりに潔がよすぎる。しかし、草原の覇者のカピバラさん達はこうも気持ちよさそうにのほほんと温泉で温まっている。名前負けもいいところだ。「笛吹さんみたいですね、カピバラって。」「んー?どーゆーことー?」「メディアで笛吹さんの名前を調べると空前絶後の天才小説家とか令和の太宰治だなんて言われてるけど……実際はこんな感じだし。」「おい〜今お姉さんをいじったな〜?辱めて笛吹さま( 。∀ ゜)しか言えない身体にするぞ〜!」「いや、怖いんでやめてください。そして、謎の焦点の合ってない絵文字を見せないでください。」笛吹さん、また酔っ払って適当なこと言ってるな。ポケットに鬼ころしの紙パック持ってるし……あの人まじでこの3日間シラフの時なかったな。「あ、カピバラ触れるみたいですよ?」「……なんか、れんれん私のスルースキルが上手くなってきてない?」「え?なにがですか?」「もーいーいー!カピバラ辱めてくる!」「大きな声で変なこと言わないでください
last updateLast Updated : 2026-08-09
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隣のグビ姉は小説家 16話

ブロロ……。太陽は夕日が差し込み、少し気温も涼しく感じる。見慣れた景色に近づくにつれ、俺たちは安堵と旅の疲れが一気にのしかかってくる。交通量の多い246からは車の排気ガスの匂いがしていて、都会の喧騒に近づいてるんだなと実感をする。俺たちは無言でバイクを走らせていた。さっきまで暑かったけど今は妙に夜風が寒い。「もう少しで着きますよ!途中、どこかのコンビニでおりますか〜!?」「大丈夫〜!」「じゃあ、このまま家まで直行します!」☆☆その後もスムーズに道を進むことが出来、あっという間にいつもの通学路まで着いてしまった。「ふう……、やっと着きました。」「あはは〜れんれん、ありがとう!」「こちらこそ、本当に楽しかったです。」「あれ?れんれん……家の前に人がいるね……?」「あれは……!」家のアパートの前に男女がいた。1人は見ず知らずのチンピラもどきの顔が濃い男で、もう1人はよく知った人物だった。女は金髪のセミロングをしていて、平成初期のようなギャルスタイル。身長はやや高めのまだ20代と言っても違和感がない美人……しかし、生活感を感じないブランド物や露出の高い服装をしている。彼女は飯田文乃、俺の家庭をぶち壊した根本的な原因の母親だった……。「文乃さん、なん……で……こんな所に。」「蓮〜?久しぶり!離婚して以来かな?」「離婚して以来……じゃねえだろ!親父死んだんだぞ!葬式にも来ないで!」「まあ、そういうこともあったよね。」頭の血管がブチ切れそうな感覚を覚えた。あの頃の罪悪感も何も無い、最愛の父に対しても軽んじるその態度は既に俺の気持ちを逆撫でしていた。「……何しに来たんだよ。」「みて?彼はケイくん!私とね〜家族になるの〜!」「別の人と結婚してたって聞いたけどそいつはどうした?」「あ〜加藤くんはピンと来なかったの。今離婚調停中で町一番の弁護士にお願いしてるの!」……俺は心から落胆してしまった。こいつは何も変わっていない。むしろ悪化している。見ず知らずの俺の兄弟がいるのは知っているが、俺と同じ運命を辿るかも知れないと考えると、おぞましくて仕方がなかった。「あ、何しに来たって話だよね!蓮……もう一度一緒に暮らさない?このケイくんと一緒に!」俺は男を見る。男は刺青が入っており、湘南スタイルで以下にもチンピラって感じであ
last updateLast Updated : 2026-08-09
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あの子のお母さんもAV女優!? 1話

ミンミンミン……夏に聞きなれたセミの音が聞こえる。これは……ミンミンと鳴くからミンミンゼミとはよく言ったものだと感心しつつ、夏という季節が本格的に日本に上陸してきたことを改めて感じる。気温は30度はとうに超えており、出口のないサウナにいるような暑さにうんざりとしていた。既にワイシャツも背中の当たりが濡れているのを感じる。俺は天野直輝、AV女優の母親をもつごく一般的な少年である。母親の過去を知ってから少しでも頑張ってみようと思って最近は勉強を頑張っており、友達の協力もあって成績はだいぶ良くなっていた。そして、俺は夏休みという学生に与えられたパラダイスを謳歌……というわけでもなく、高二のこの季節から勉強を進めてないといけないので大学の進学レースのために頑張っていた。ちなみに僕の友達は頭がいいやつばかりなのだけれど、みんなそれなりに予定があるみたいだ。飯田蓮という親友は、今は伊豆に行っていて他の友人たちも各々の予定に勤しんでいた。こんなに頑張っている夏休みも人生で初めてである。今まではゲーム三昧で、最後に夏休みの宿題の答えだけ移してさっと提出していたな。夏休みにコツコツ問題を解いた試しがない。しかし、今回は違った。勉強が分かるようになったので一気に天才医学部志望の虎ノ門龍いう不良と初日に終わらせてしまったので、俺はさらに成績をあげるように夏期講習を入れまくっていたのだ。これも母親のAV時代の稼ぎで活かしてもらってるのでありがたい。いつか恩返ししなきゃいけないな。ちなみに夏期講習に行き始めて、はや5日となる。普段知りえない他校の人なんかが来ていたりするので、少し人見知りをしてしまうのだが、1人だけ毎日顔を合わせ咳が近い子がいた。「う……この問題は……あれ?」彼女は上原瑞希、隣街の女子高の女の子らしく服装は少し上品な感じだった。そして、身長は小柄でスレンダーな体型をしており同い年にしてはやや幼めな印象を受けた。そして、ひとつ気づいたことがある。「……わからない。無理無理無理無理カタツムリ。」この子、明らかにこの夏期講習についていけてない。やる気はあるのだけれどどうにも容量が悪いタイプだ。俺は席が近い事が多いのもあるがなんかほっとけなかった。きっと、医学部志望の不良の虎ノ門龍が俺に勉強を教えてくれた時もこんな感じだったのか
last updateLast Updated : 2026-08-10
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あの子のお母さんもAV女優!? 2話

ツクツクボーシ、ツクツクボーシ暑さで目が覚める。俺の家の辺りだとミンミンゼミよりもツクツクボーシの声が聞こえる。しかし、日本人はこの虫の音を擬音にするのはとても上手いと感心しつつ、いい加減この暑さと音に対しても若干の嫌悪感を感じて目覚めの悪い朝を憂んでいた。え?クーラー使えばいいって?いや、クーラーつけて寝るとマジで具合悪くなるから付けないんだけど、付けないなら付けないで目覚めが悪くなってしまう。改めて地球温暖化というのは異常事態なのだと憂んでみるが俺一人でどうこうできる問題でもないので順応せざるを得なかった。今日も夏期講習である。みんなとは夏休みの後半に沖縄の旅行に行こうという約束をしているのだが、それまでは各々の予定でみんな頑張っている。龍とかも「精神と時の部屋に行ってくるわ!」とか言って勉強しているのだ。不良のくせに医学部に行くために勉強をしている友人を持つとどうにも俺も勉強しなきゃという気持ちになる。いいライバルを持ったと思い、今日も夏期講習に向かう。「おはよ……母ちゃん。」「直輝おはよー!」この人は俺の母ちゃんの天野遥香。元売れっ子のAV女優で数年間売上トップを記録した伝説を持つ。今日も染めているが毛先まで整った髪質と、健康的な褐色肌、子供を産んでいるとは思えないほどのプロポーションをしていて人気なのもうなずける。「ご飯つくったよ!」「ありがとう、今日は何かな?」「今日はアサイーボウルとトースト!」これまた、癖の強い物を。母ちゃんは料理が好きなのだが、たまに方向性が近未来すぎて何言ってるか分からない時がある。「アサイーってなに?」「んー、確かヤシの仲間だった気がする。」俺は、この謎の紫がかった食べ物をほうばる。「……意外と美味い。」「でしょ!」母ちゃんは嬉しそうだ。太陽のような笑顔を見せてくれ、俺もどこかそれを見て安堵する。「今日も夏期講習?」「うん、そろそろ進路も固めたいけどその前にある程度学力をあげたいからね!」「偉い!さすが私の息子ね!」母ちゃんは俺の頭を撫でてくる。もうある程度の年齢を重ねると若干の嫌悪感が出てくるのだが、俺は産まれてこの方反抗期になったことがないので特に抗うこともなかった。おっと……そろそろ夏期講習だ。「なーんか、飯田くんが迎えに来ない朝って珍しいわね。」「あ
last updateLast Updated : 2026-08-10
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あの子のお母さんもAV女優!? 3話

夏期講習も慣れてきた。夏休みというのはある意味恐ろしいものなのかもしれない。自由な時間はできるのだが、自由とは責任を自分で負う事だと思う。スケジュールを遵守し、やったことを無いことをできたりするのも自由だし、堕落して自分を劣化させてしまうのも自由。今までの俺は劣化する側の人間だったのだが、意外と夏期講習を受け続けると体内時計もやることも同じだったのでどうにも満足度が高い。むしろ、何も無い時間が多い方が虚無感が溢れるってことあるよね。でも……一つだけ生産性が低いと思う時がある。「Good morning! Everybody!」まじかよ……またあの異様な教師が勉強教えてやがる。俺はちょっと頭を抱えていた。おいこら、母ちゃんが汗と水と愛液を垂らしながら働いた金を無駄にするんじゃねえと、少し怒りを感じていた。しかし、少し雰囲気が違った。「先生は思いました。先日の正答率が低かったです。」教師はキザな笑顔でみんなに聞いてみた。「ズバリ!先生の教え方が悪いと思う子はプチョヘンザ!」………………。「OK!全員手を下ろして!」いや、自覚しなさい!やばいだろ……ニーズとかわかる努力はいいんだよ。そこからの改善をしてくれ!コントなら100点だが夏期講習として0点なんだよ。なんで英語をそんなに多用して社会の先生やってんだマジで。「Hey,teacher.」「おー!君は留学生かな?」「The teacher's pronunciation is distorted and he doesn't understand grammar very well, so can he just give me a normal social studies lesson?」何言ってるか分からないと思うけど俺はわかった。TOEIC700点のバイリンガルの友達である川崎彩奈のネイティブ英語を聞いたので辛うじて日本語に訳そう。彼の主張はこうである。「先生は発音が歪であり文法もよく分かってないので普通に社会教えて貰っていいですか?」めちゃくちゃハッキリとした意見だった。すごい、外国では忖度とか無いんだなと感心してしまう。対して……教師は反応する。「いえーす!いぇすいぇす!いぇーいす!」お、分かってくれたか?めちゃくちゃ怒られてるんだけど。「
last updateLast Updated : 2026-08-10
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