自慰なんてもう一生することがない。 溝口にあれだけ強制的に絶頂させられた辛い記憶があるから。 そう思っていたのに、悠人と再会し、心が満たされていくと。自然と体が熱くなって熱を持て余してしまうことが増えた。今までは山橋家にいたから、自慰することも憚られてしまっていたけれど。 ここはもう誰にも邪魔されない新居だから。 早速深呼吸をし、ベッドに寝そべってズボンと下着を下ろして直接触れる。「ん……」 2週間振りだろうか。性欲というものは不思議なものだ。あれだけもう関わらないと思ったのに、結局触らないと満足しない体になっている。 目を閉じて悠人を思い出す。「奏さん」と優しく微笑んでくれる顔もいい。だけれど、手漉き職人として真剣な顔も好き。「……!」 不意打ちで溢れ出てしまった。慌ててティッシュで拭き取りズボンを履き直そうとするも……まだ熱がある。 なんだよ、まだ残ってるとか学生かよ……ともう一度触れて。何かが違う。「……ここじゃ、ない?」 体が、疼く場所。 意識を集中させて……それが、溝口に散々|弄《いじ》られてしまった前立腺が熱を持て余していることに気づき。 わなわなと体が震える。(な、なんで。どうして今更。もうなかったことにしたいのに!) 職人顔の悠人を思い出してしまったから。胸が昂って、同時に尻穴も刺激されてしまうって……まるで、悠人に抱かれたいと体が訴えているようで……。(……! 溝口じゃない。僕の相手をしてくれるのは悠人だ。悠人がどこまで知ってるのかわからないけれど……ああ、我慢できない、一旦中を綺麗にしよう) 浴室に駆け込む。 *「ふ……ん、指じゃ、やっぱ届かないのかな……」 浴室で中を粗方綺麗にしたあと、ベッドの上で四つん這いになって意を決して指を入れる。あの時ぶりの異物が
Last Updated : 2026-10-06 Read more