大人になってから最近、同じ夢を見る。 いつも2人仲良く手を繋いで、歩いていた。 僕より少し年上の男の子はとてもしっかりしていて、2歳の俺が迷子にならないようにしていた。 小さいながらに聡明な男の子をもっと小さい俺が好きになるのは簡単なことで、会うたびに「けっこんしよう」と夢の中の俺は言う。 「結婚よりも、僕は番がいいな」 男の子は微笑む。つがいってなんだ? 「運命の赤い糸みたいなものかな。結婚の契りなんかよりも、もっと強い……絶対に離れない2人」 「じゃーそれになろ」 よくわかってない小さい俺は約束して小指を出す。 「赤い糸になってつがいになってけっこんしてください」 「ふふ、全部混ざってるよ」 おかしそうに笑いながら、男の子は僕と指切りをしてくれる。 ……その男の子は、火事で両親を亡くしてしまい遠くに行ってしまったきり会えていない。 2歳だった俺は成長するにつれて彼の名前も顔も朧げになっていく。 覚えているのは指切りの感覚だけ。 * 「悠人。そろそろ番の相手を見つけたらどうだ」 夢の男の子を思い出そうとしていた時に親父から声をかけられる。突然のことに言葉が出ず「……なんでだよ」と小さな声で尋ねる。 「発情期、苦しそうだから」 「……薬で抑えてるし」 「今はこのままでもいいけど。父さんが死んだあとが心配。1人で生きていけるのか」 「……大丈夫なように作業仕込まれてるじゃん」 「そうじゃなくて、生き方として」 極力αと関わりた
Last Updated : 2026-09-26 Read more