ふと気になる作品を探していたら、まずは『Vampire in the Garden』を推したくなった。絵作りと音楽がしっかりしていて、吸血鬼と人間という対立軸を静かに、しかし確実に掘り下げているのが魅力だ。物語は大がかりな戦闘よりも、登場人物の心情と価値観のぶつかり合いに重きが置かれていて、単なる怪奇ものに終わらない余韻が残る。
取材ノートをめくると最初に目に飛び込んできたのは、18世紀から19世紀にかけての記録群だった。私はこれら古文書の語り口に何度も唸らされた。特にアボット・カルメ(Augustin Calmet)がまとめた『Treatise on the Apparitions of Spirits, and on Vampires or Revenants』は、当時の民衆信仰と行政記録が交差する貴重な一次資料として重宝した。カルメの報告書には、東ヨーロッパでの“死人蘇生”や墓掘りの実例が詳細に記されており、創作の骨格を与えてくれた部分が大きい。