この作家のインタビューとなると現存する音声記録はないけれど、面白い資料が『The Annotated O. Henry』(1993年)にまとめられているわ。編者のEamon Dolanが収集した出版関係者の証言では、『マクギャー・プライズ』受賞時のスピーチ原稿が再現されていて、作風について「人生の悲喜劇を逆光で照らす」と表現していたそうよ。
直接的なインタビュー記録は少ないものの、『O. Henry: A Biography』(Gerald Langford著)に収録された証言から創作過程が浮かび上がる。出版社への依頼文書で『賢者の贈り物』を「クリスマスの風刺劇」と呼んでいたことや、原稿用紙の余白に描いた落書きからは、あの甘酸っぱい結末をどう構想していたかが伝わってくる。