古いネットミームやダンス曲が新しい声や編曲で甦ると、評価の温度はぐっと上がる。
マイムマイムのカバーに対してはまず懐かしさを核にした受け止め方が多く、アニメのキャラソン風にアレンジされたものには『ここまでやるか』という驚きと好意が同居することが多い。僕は声優風の掛け合いや、アニメ的なコーラスワークで曲が完全に別物になっているケースに好感を持つことが多い。そうしたアレンジは単なるネタ扱いを超えて、ファンの創意工夫や表現欲を刺激するからだ。
シーン別に見ると、ライブ映像やダンスPVと合わせたカバーは熱狂的に受け入れられやすい一方、原曲のユーモアやざっくばらんさを損なうアレンジには批判も出る。『ラブライブ!』系のアイドル風アプローチが好例で、キャラ性を強めたカバーはそのキャラを好きな層に刺さる反面、元の気軽さを求める層には違和感が残る。
最終的には、制作側のリスペクトと遊び心のバランスが評価の分かれ目になると感じる。僕が注目するのは、カバーがただのリメイクで終わらず、どれだけ新しい魅力を引き出しているかという点だ。