『The Vanishing of Ethan Carter』は少し毛色が違うが、超自然的要素を含む失踪事件を元刑事が解決するノベルゲームだ。森の中に散らばる手がかりを繋ぎ合わせていくプロセスが、まるで本物の捜査をしているかのような感覚を味わえる。風景そのものが物語を語るような詩的な表現が特徴で、刑事ものの新しい可能性を見せてくれる作品。
最近のインディーゲームだと『Shadows of Doubt』も注目だ。プロシージャル生成された殺人事件を私家偵探として解決するサンドボックスで、プレイヤー独自の推理プロセスを構築できる。公式には刑事役ではないが、警察データベースをハックしたり、容疑者を尾行したりと、本格的な調査活動が体験できる。
中森青子と怪盗キッドの関係性は、『名探偵コナン』ファンダムの中で最も複雑で魅力的なダイナミクスの一つだ。警察官としての使命と、幼なじみへの恋心が交錯する瞬間は、ファンフィクションの絶好のテーマになる。特にAO3では、『The Thief and The Officer』のような作品が人気で、青子がキッドの正体に気づきながらも逮捕できないジレンマを繊細に描いている。
彼女の内面の葛藤は、警察という組織への忠誠心と、個人としての感情の狭間でより深く掘り下げられる。あるシーンでは、キッドが盗んだ宝石を返却する際に、わざと青子に見つかりそうになる演出が印象的だった。彼女は拳を握りしめながらも、わずかな笑みを浮かべる――そんな瞬間が、このペアリングの真髄を表している。
実際、『名探偵コナン』のエピソードで青子がキッドのマジックに驚嘆する様子を見ると、原作者が意図的にこの関係性に可能性を残していると感じる。ファンフィクション作者たちは、その隙間を埋めるように、二人の関係を成長させ、時には破滅させながら、数え切れないほどの物語を生み出している。