軽妙なショートストーリーを探しているなら、'What If Clifford'アンソロジーがおすすめ。もしクリフォードが警察犬になったら?宇宙飛行士になったら?というテーマごとに異なる作家が腕を競っている。中でもバレエダンサー編のギャグセンスは秀逸で、爪先立ちする巨大な犬のイラストが忘れられない。どの話も10分程度で読めるのに、しっかりオチがあってファンサービス精神に溢れている。電車移動の合間にぴったりの一冊だ。
『僕のヒーローアカデミア』の緑谷出久が初めてOne For Allを制御した瞬間は、胸が熱くなる名シーンだ。無個性だった少年が、オールマイトの教えを胸に、自分の限界に挑戦する姿は何度見ても感動的だ。特に体育祭でのシュートスタイルの披露は、彼が単なる「憧れの人」から「自らの力で切り開くヒーロー」へと成長した転換点と言える。
面白いのは、彼の成長が単なるパワーアップではなく、戦術や仲間との連携で補う過程にあること。USJ戦で爆豪と無理やり組まされた時と、文化祭で自主的にクラスメイトと協力する姿を比べると、人間的な広がりも感じられる。クリぼっちだった過去をバネに、周囲を巻き込むリーダーシップまで育む展開は、少年漫画の枠を超えた深みがある。