ヴィジュアル系バンドの歌詞には、時に痛烈なまでに感情を剥き出しにするドロドロとした表現が目立つものがあります。その中でも特に有名なのが『ガゼット』でしょう。彼らの楽曲『泣きむし』は、失恋の苦しみを血の涙に例えるなど、過剰なまでの情念を詞に込めた代表例です。
『DIR EN GREY』もまた、初期の作品ではグロテスクな身体表現と腐敗のイメージを多用し、聴く者に強烈な印象を残しました。『Obscure』のような楽曲は、まさにドロドロ美学の極致と言えます。ただし近年は作風が変化し、より抽象的な表現へと移行している印象です。