昔から伝わる童話の出所を追いかけるのが好きで、資料をめくるうちに結論にたどり着いたことが何度もある。『七人のこびと』は広く知られている場面だけれど、物語の核となるのは'白雪姫'で、その原典をまとめたのはヤーコプとヴィルヘルム・グリムという兄弟だ。彼らは単に自分たちで作ったわけではなく、口承で語られてきた民話を収集し、1812年に初版が出た『Kinder- und Hausmärchen』という作品集に収めた。
研究を進めると、オリジナルの語り手や地域差も見えてくる。例えば兄弟はドイツ各地で聞き取りを行い、物語に手を入れて読者向けに整えたことが知られているので、今日わたしたちが親しむ形は彼らによる編集作業の結果でもある。だから元の語り手たちへの敬意を忘れずに楽しむのが個人的には好きだ。