アニメ『3月のライオン』で描かれたチェスのシーンを思い出しながら、現実の棋譜を探していた時に見つけたのが『Carlsen vs. Anand 2013』です。マグヌス・カールセンがビショップを中心に据えた独創的な陣形を構築しました。このゲームの面白いところは、ビショップが直接的な攻撃に使われるのではなく、敵の動きを制限する『抑止力』として機能している点です。序盤から中盤にかけてビショップが盤面の隅々まで影響力を及ぼし、最終的にアナンドをジワジワと追い詰めていく様子は、まるで蜘蛛の巣に獲物がかかるようです。
チェス史に残るビショップの名局を探しているなら、『Morphy's Opera Game』(1858年)を分析してみるのがおすすめです。ポーリ・モーフィが2つのビショップを対角線上に配置し、相手のキングを追い詰めた終盤戦は芸術的です。ビショップの長距離攻撃能力が最大限に発揮されており、特にゲーム後半のビショップとクイーンの連携プレイは今見ても鮮烈です。古典的なゲームですが、現代でも通用する戦略の宝庫と言えるでしょう。