意外と細かい作業が勝負になるキャラだと感じている。自分が最初に挑戦したときは、シルエットと色の再現に時間をかけた。
くるまるの特徴的な丸みやラインを出すために、パターンを何度も修正して体のラインにフィットさせ、必要な箇所には薄いフォームでわずかな膨らみを作った。布は光沢の少ない中厚手のポリエステル混を選び、動いたときにだらしなく見えないように重みを出すのがコツだと思う。
顔まわりはウィッグのカットで印象が大きく変わるから、色の階調と毛先の処理を重視した。前髪は少し透け感を残して目元を柔らかく見せ、後ろは軽くレイヤーを入れて動きが出るように整えた。メイクはアニメ寄りにすると人形っぽくなりすぎることがあるので、実際の肌質感を活かしつつポイントだけ強調する。その結果、写真でも動いているときでもキャラクターらしさを保てた。
小物は自作した方がバランスが良くなると気づいたから、見え方を優先して素材を選んだ。金属パーツは軽いものにしてベースに塗装で風合いを出し、縫い合わせ部分は内側でしっかり補強しておく。イベントでは視線を引く細部の作り込みが評価されることが多かったので、手間を惜しまないのが自分流の再現法だと感じている。