ルール作りに取り掛かるとき、まず参加者全員が楽しめる土台を優先に据えた方がいいと感じる。
水平思考クイズは曖昧さを楽しむ遊びだから、ルールでその曖昧さの扱い方を明確にしておくと混乱が少ない。私がこれまで運営してきた中で有効だったフォーマットは次の通りだ。
各ラウンドは出題者(ホスト)と解答者グループで分け、出題は事前提出制にして審査で採用可否を決める。出題は一問ごとに「事実(答え)」「出題文」「想定される余地」「禁則事項(例えば倫理的に問題のある設定、説明不能な超常現象)」をセットで提出させる。出題の採用基準を決めると、突然理不尽な負け筋が出るのを防げる。出題は必ずもう一人のジャッジが確認すること。私は公正さを保つために、いつも第三者ルールでチェックを入れている。
ゲーム進行はイエス・ノーのみで質問を受け付ける方式を基本にする。時間制は質問フェーズが3分〜5分、最終推理に30秒〜60秒。ヒントは段階制にして、最初のヒントで得点が減る(例:正解=10点、ヒント1使用=7点、ヒント2使用=4点)。部分点ルールも設けて、会話の中で核心に迫る質問をしていれば追加ポイントを与える。論争になった場合は出題者の想定と事前提出の「想定される余地」を照合して判定。最後に解答発表と短い解説を必ず入れて、学びと納得を残すようにしている。こうすると、遊びとしての驚きとフェアネスが両立するんだ。参考にしたスタイルは
推理小説の論理整理の流儀で、昔読んだ'シャーロック・ホームズ'の解説を真似たこともある。
これらのルールを基本に、慣れてきたら変化球のラウンド(例えば制限質問あり、逆出題、点数賭けフェーズなど)を導入すると盛り上がる。何よりも、勝敗だけでなく「どう考えたか」を共有する時間を大事にすると、毎回が学びにもなるよ。