面白い視点だね。
鳥目のキャラは単に“暗いところが見えない”という問題以上に、物語の中で多彩な役割を与えられることが多い。物理的な描写としては、瞳孔の反応やまばたきの頻度、夜に目を細めるしぐさ、視界が白っぽく霞む描写などで読者に直感的に伝える手法がよく使われる。そうした細かい身体描写は、その人物が瞬間的に世界を誤認したり、危機に陥るリアリティを補強する。
感覚の補完という観点では、作家はしばしば聴覚や嗅覚、触覚を強調することでバランスを取る。例えば足音の微妙な違いを聞き分ける描写や、道具に頼る描写(ランタン、夜用メガネ、光を放つ石など)で、視覚の弱さを単なる欠点で終わらせず、そのキャラ固有の強みや工夫として表現することが多い。内面描写では不安や孤立感、他者への依存が描かれやすく、そこから人間関係のドラマが生まれる。
物語上の使い方も多様で、サスペンスでは誤認が伏線になり、ユーモア寄りの作品ではドタバタの原因になる。ファンタジーなら魔法や変異で“鳥目”が特殊能力と絡められ、成長譚では訓練や工夫を経て克服する過程が描かれることもある。要するに、単なる身体的特徴として描くだけでなく、性格形成やプロットの起点、テーマの象徴として巧みに利用されることが多いと感じるよ。