恋愛小説の入口って、思ったよりも広くて面白い世界だよね。いくつかの作品を読んできた経験から、初心者に手に取りやすくて心に残りやすいものをピックアップしてみたよ。分かりやすい語りと芯のある感情描写がある作品を中心に選んだので、気分や好みに合わせてまずは一冊から始めてみてほしい。
まず一押しは、読みやすさと感情の振れ幅がちょうど良い『君の膵臓をたべたい』。短めでテンポが良く、登場人物の関係性が丁寧に描かれているから、恋愛小説の感動や切なさをストレートに味わいたい人に向いている。次に、日常の温かさとほろ苦さが混ざった『阪急電車』は、軽やかな読み心地で恋愛のきっかけや些細な瞬間の大切さを教えてくれる。もう少し古典的な恋愛の定番に触れたいなら、『
高慢と偏見』がオススメ。テンポは落ちるけれど、会話劇の面白さと人物の魅力で恋愛小説の基本構造が学べる。
異なる色合いを楽しみたい人にはこういう選択肢もある。胸がぎゅっとなる
純愛系なら『世界の中心で、愛をさけぶ』、大人の複雑な恋が読みたいなら『ナラタージュ』が深みがあって充実感がある。コメディ寄りでライトに楽しみたいときは、翻訳作品の『ロージー・プロジェクト』が便利。ユーモアが効いていて恋愛の不器用さが愛おしく感じられる一冊だ。どれも描き方やリズムが違うから、最初は短めの作品やテンポの良いものを選ぶと続けやすいよ。
読むときのちょっとしたコツを最後に。登場人物の会話や行動に注目すると、恋の“理由”や“距離感”が見えてきて感情移入しやすくなる。テンポが合わないと感じたら無理に完走しなくてOKで、別の作風に切り替えることで恋愛小説の多様さが実感できるはず。僕も最初は一冊でハマったり、別の一冊で心を掴まれたりしたから、気楽に手に取ってみてほしい。読後の余韻が心地よい作品にきっと出会えるよ。