あの銃の音について考えると、制作チームは
ドミネイターのサウンドデザインを音響監督の岩浪美和に依頼していました。
僕は初めてその音を劇中で聞いたとき、単なる効果音以上の“キャラクター付け”を感じたのを覚えています。岩浪さんは銃という物理的な存在だけでなく、装置の持つ倫理的重みや緊張感まで音で表現することを重視していました。鋭いトリガー音や低域の押し出し、機械的なクリックと合成音の混在によって、聴覚的に即座に「これが判決を下す道具だ」と認識させる工夫が随所に見られます。
現場では実録の金属音や機械音をベースに、電子合成や加工を重ねて独特のタイミングを作り出したと聞きました。僕にはその音が物語の緊張を倍増させる“もう一人の演者”として働いていたように思えます。そういう意味で、ドミネイターの音は岩浪美和さんの手腕が大きく反映された重要な要素でした。