記憶をなくしたフリで結婚私は高熱で何日も意識を失っていたけど、目を覚ましたとき、目の前には彼氏とその親友が並んで座っていた。
場の空気が重かったから、私は冗談めかして言った。
「あれ?あなたたち、どちら様?」
斎藤哲也(さいとう てつや)は一瞬きょとんとして、私は思わず吹き出しそうになった。
哲也は隣の友人を指さして言った。
「覚えてないの?お前の彼氏が焦ってるってのに、僕だって親友として付き添うだろ?」
私はその言葉に固まった。
すると、神谷風真(かみや ふうま)が一歩前に出てきて、こう言った。
「そう。僕はお前の彼氏、風真だよ」