声の振幅と静寂の使い方にまず注目している。声だけで内面の揺れを伝えるのは簡単に見えて難しい仕事で、'ユーリ!!! on ICE'の主人公に施された演技は、その難関を幾度も乗り切っていると私は感じる。
高揚する場面では声の張りが程よく、技術的に安定している一方で、落ち込む瞬間の息遣いや途切れには生々しい脆さが滲む。滑らかな発声と、微かな震えを混ぜるバランスが絶妙で、特に独白シーンでは台本の言葉以上の情報を耳に与えてくれる。演出との相性も良く、カット割りやBGMに合わせて呼吸を調整しているのが聴き取れる。
批評者として気になる点を挙げるならば、ときに抑揚が噛み合わず過剰に聞こえる場面があることだ。感情を強く出すあまり、周囲のキャラとのダイナミクスを損なう瞬間がある。だが総じて見ると、感情の細かなニュアンスを声で組み立てる力は高く、視聴者をキャラクターの心理に引き込む説得力がある。長尺のスケートシーンや内省シーンでこそ、その力が最大限に光る演技だと評したい。
『ユーリ!!! on ICE』の主人公である勝生勇利を演じたのは、豊永利行さんです。彼の演技は本当に素晴らしくて、勇利の繊細な感情の揺れや成長を見事に表現していましたね。特にスケートシーンでの息遣いや、緊張感のある場面での声の震えがリアルで、作品の臨場感を大きく引き立てていたと思います。
豊永さんは声優としても歌手としても活躍しているマルチタレントで、『僕のヒーローアカデミア』の洸汰役や『デュラララ!!』の竜之峰帝人役など多彩な役をこなしています。『ユーリ!!! on ICE』ではスポーツアニメならではの身体表現と声の演技を完璧に融合させていて、ファンの間でも高く評価されています。この作品がきっかけで、豊永さんのファンになった人も多いんじゃないでしょうか。