三国志演義を読むと、徐庶の離脱は複雑な事情が絡んでいるのがわかります。曹操が徐庶の母親を人質に取ったことが直接のきっかけですが、その背景には当時の忠孝思想の重みがあります。
孝行を何よりも重んじる時代において、母親の命を救うためには主君を裏切るしかないという葛藤は想像に難くありません。『演義』では、このエピソードを通じて徐庶が単なる
参謀ではなく、人間味あふれる人物として描かれているのが印象的です。最後まで
劉備への忠義を忘れず、曹操陣営では「一言も献策せず」という結末も、彼の複雑な心情を物語っています。