糊塗という概念を考える時、『ドラゴンクエスト』のゲーム
叙事詩と『ダンジョン飯』のような現代ファンタジーを比較すると興味深い発見があります。伝統的RPGでは「勇者の力」で全てが解決するパターンが多いですが、これはある種の糊塗と言えるでしょう。
対照的に『ダンジョン飯』では、キャラクターが直面する問題を食事という媒介で解きほぐしていきます。魔法の論理さえ料理の化学的アナロジーで説明する緻密さ。糊塗を排したこの手法は、読者に「納得感」を与えるのに成功しています。
創作において、どこまで説明しどこで省略するかは永遠の課題です。良い糊塗は物語のリズムを生み、悪い糊塗は読者の不信感を招きます。