物語のトーンをどうするかも重要で、暗い雰囲気でじわじわ迫るか、スピード感重視でパズルを連続させるかで錠前の使い方も変わる。ここでは中世の修道院で禁書を守る役割を持つ鍵の描写が印象的な'The Name of the Rose'のような作品の手法を参考にしている。最終的には鍵がただの道具でなく、人物同士の関係性を問う装置になっていることがベストだ。
最後に、鍵の開錠が情報解禁につながる場合、その“開く瞬間”に観客が得る情報量を計算しておくと良い。私は'The Girl with the Dragon Tattoo'のように、鍵(や安全装置)が秘密を暴く装置として機能する扱い方を参考にすることが多い。こうして鍵は物語の小さな駆動輪として自然に働く。