最後にボイスと効果音の重なり方に触れておくと、そこが戦闘演出の“心臓”になっていると感じる。
掛かるセリフが短く、間に効果音を差し込むことで打撃の質感が増す。僕はスオウの一撃が音だけで体に届く瞬間を何度も経験した。声優の吐息や歯ぎしりといった微小な音が、引き算の美学で戦闘の生々しさを作る手法は非常に効果的だった。
また、音響チームの工夫で、同じパンチでも接地音や金属音など素材に応じて音色が変わる。これにより視覚で見えない細部まで想像させる余地が生まれる。たとえば一発の決めで一瞬だけ静寂が挿入され、その後に低音がドンと来ることで振動が擬似的に伝わる演出は、個人的にとても刺さった。こうした音と絵の綿密な連携が、スオウの戦いをただ“派手”にするのではなく“説得力のある”ものにしている気がする。