庵野秀明監督の『新世紀エヴァンゲリオン』の旧劇版サウンドトラックは、90年代アニメ音楽の金字塔とも言える傑作揃いです。特に印象的なのは『残酷な天使のテーゼ』のインストゥルメンタルバージョン『B-17』。この曲は第壱話の初号機起動シーンで使われ、シンセサイザーの不気味な旋律と重低音が、エヴァの不穏な世界観を完璧に具現化しています。
もうひとつの隠れた名曲は『THANATOS』。使徒戦の緊迫感を倍増させるこの曲は、弦楽器の不協和音と打楽器の連打が絶妙にミックスされ、視聴者に生理的な不安を植え付けます。鷺巣詩郎さんの作曲テクニックが光る、サウンドデザインの教科書的な作品です。最後に『FLY ME TO THE MOON』のインストゥルメンタルアレンジも外せません。エンディングでお馴染みのこの曲が、劇中では意外なシーンで使われ、独特の情感を生み出しています。
庵野秀明の『エヴァンゲリオン』のサウンドトラックは、物語の感情的な深みを引き立たせる傑作ぞろいですね。特に「次回予告」で使われる『魂のルフラン』は、そのミステリアスなメロディと高橋洋子の透き通った歌声が、視聴者を不思議な感覚に誘います。
1995年版のTVシリーズと比較して、'199'のサウンドトラックはより洗練されたアレンジが特徴。『残酷な天使のテーゼ』のインストゥルメンタル版は、日常シーンと戦闘シーンのギャップを鮮やかに描き出しています。鷺巣詩郎の作曲技術が光る『Borderline Case』では、不安定な弦楽器の音色が碇ゲンドウの複雑な心理を巧妙に表現。
意外と見逃せないのが劇中挿入歌『Fly Me to the Moon』の各バージョンです。特にクラシックアレンジのものは、シンジの孤独な心境と見事にシンクロします。