エリート両親は俺の死に気付かない
俺が犯人に惨殺されているその時、犯罪捜査のエキスパートである父と、首席監察医の母は、義理の弟の試合の応援に行っていた。
かつて父に逮捕された犯人は、その復讐として俺の舌を切り落とした後、俺のスマホで父に電話をかけた。
だが、父はたった一言だけ言い放って、電話を切る。
「お前が今何をしているかなど知らん。今日は竜の試合が一番大事なんだ!」
犯人は鼻で笑う。
「どうやら人選を間違えたらしいな。実の息子のほうが愛されていると思ったんだが」
その後、現場に駆けつけた両親は、死体の惨状に息を呑んで、犯人の残虐さを激しく非難する。
しかし彼らは気づいていない。この無惨な死体こそが、自分たちの実の息子であることに。