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月城友麻
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Romances de 月城友麻

アラフォーだって輝ける! 美しき不死チート女剣士の無双冒険譚 ~仲良しトリオと呪われた祝福~

アラフォーだって輝ける! 美しき不死チート女剣士の無双冒険譚 ~仲良しトリオと呪われた祝福~

長年の冒険でつちかった、きずなと経験。それがアラフォーの彼女たちの唯一の武器だった。 大剣を軽々と振り回す美しき女剣士ソリス。丸眼鏡の魔法使いフィリア。おっとり系弓使いイヴィット。 世間から"余りもの"と呼ばれた彼女たちが、20年以上もの間、ダンジョンで生き残ってきた理由。それは、"安全第一"を貫く慎重さと、誰にも負けない強いきずなだった。 しかし、運命はそのきずなを引き裂いていく――――。 謎の"祝福"が初めて発動した時、ソリスは泣いた。 「もし、私が先に死んでいれば.……」 後悔と罪悪感に苛まれるソリス。しかし、彼女の戦いはまだ終わらない。 失われた仲間を取り戻すため、彼女は再び剣を手に取った――――。
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Chapter: 68. 限りなくにぎやかな未来
「ここが上位世界……なのかしら?」 ソリスは恐る恐る黄金の花畑に足を下ろし、辺りを見回した。しかし、視界を埋め尽くすのは、風に揺れる黄金の花ばかり。人の営みを示す建物の影すら、この神秘の楽園には見当たらなかった。 女神を生み出し、自分たちの世界の根幹を形作った驚異的な科学技術の聖地を思い描いてやってきたソリスは、目の前に広がる牧歌的な風景に困惑の表情を浮かべる。上位世界とは超文明の未来都市ではなかったのか? 少なくともどこかにジグラートを超える壮大なサーバー群があるはずだが……コンピューターどころか建物一つ見当たらない。「ねぇ? パパはどこにいるのかなぁ……」 セリオンの瞳に不安の影が宿る。まるで迷子の子猫のようにおずおずと周囲を探るが、花畑が広がるばかりで困惑してしまっていた。「どこかなぁ……? テロリストのアジトもどこなんだろう……。ん……? あれは……?」 ソリスは、風景の中にわずかな異変を感じ取り、少し盛り上がった岩場へと足を進めた。 すると何かにつまずいた――――。「いたたた……、何かしら?」 ソリスの足元で、何やら異質な丸いものがゴロリと転がり、黄金の花々が悲鳴を上げるように押しつぶされる。瞳を凝らすと、そこには人の手によって生み出されたとしか思えない、精緻な彫刻のような造形が見えた。まるで太古の秘密が、この花畑の中に眠っていたかのようだ。「え……? 何……?」 震える指先で、ソリスは恐る恐るそれに手を伸ばした。ゆっくりとひっくり返した瞬間、息が止まった。眼前に現れたのは、ブロンズの輝きを纏った女神像の首だったのだ。 美しく均整の取れた目鼻立ちに流れる長い髪の毛、それは見まごうことの無い女神様、その像だった。優美な曲線を描く顔立ち、繊細な造作が見て取れる瞳には、かつての栄光を偲ばせる。
Última atualização: 2025-12-30
Chapter: 67. 黄金の丘陵
「セ、セリオン……」 ソリスはその小さな味方をハグし、サラサラの金髪にほほを寄せた。「あー、子龍ちゃんね、パパも上にいるからいいかもね」 シアンはニヤッと笑い、セリオンの肩をポンポンと叩く。「え!? パ、パパ……?」 驚いたように碧い目を見開くセリオン。「そうだよ? キミは上の世界からやってきたのさ。良く知らないけど地球で成人まで過ごすのが龍族の掟だとか何とか……。あ、言っちゃマズかった……かな……」 シアンは失敗したという顔をして顔をゆがめた。「そ、そうなんだ……。パパ……」 言葉にできない感情がセリオンの喉をつまらせ、長い|睫毛《まつげ》に覆われた瞳を伏せた。 ソリスは胸に広がる切なさを抑えきれず、震えるセリオンを優しくその腕に包み込んだ。どんな事情があるか分からないが、家族と離れ一人でずっと暮らすことの寂しさは相当のものがあるはずだった。 震えが収まるのを待ってソリスはセリオンの青い瞳をのぞきこむ。「どうする? 行く……?」 しばらく口を結んでいたセリオンだったが、決意を秘めた瞳でソリスを見上げた。「行く……行くよ! 僕の成長をパパに観てもらうんだ!」 セリオンはギュッとこぶしを握って見せる。「オッケー! じゃぁすぐに出発! そこの二人は後方支援。ミッションが成功できるかどうかは君らにかかってる。いいね?」 ニヤッと笑ったシアンは、極薄のタブレットを二枚取り出し、フィリアに渡した。「ま、任せとき!」「わ、わかりましたえ」 テロリストの拠点を叩くなど、本来初心者がやるようなものじゃない特級の任務である。二人は責任の重さにビビりながらも気丈に返す。「よーし! タブレットの中にテロリストの通信履歴が
Última atualização: 2025-12-29
Chapter: 66. 光翼の舟
 チャン、チャン、チャランチャ♪ ソリスのスマホがけたたましく鳴った――――。「誰かしら……」 ソリスは怪訝そうな顔で画面をのぞきこむ。「やぁ! お疲れー!!」 勝手にスピーカーフォンがつながって、シアンの声が響いた。「お、お疲れ様です……」「手練れ相手にフォーメーションCはダメだって教えたよ?」 シアンは不満そうな声を響かせる。 まさか戦闘をチェックされていたとは思わなかったソリスは、うつむき加減で顔をしかめた。「ま、まさかあんなチート防具があったなんて思わなかったんです……」「まだまだ甘いな。おっと……」 ズン、ズンと激しい爆発音が次々と電話の向こうから聞こえてくる――――。 どうやら戦闘中にかけてきたらしい。 ソリスは眉をひそめ、セリオンと顔を見合わせる。「シアンさんはいつも戦っているねぇ……」「お忙しいのね……」 その時、ひときわ激しい爆発音が電話越しに伝わって、スマホがビリビリと震えた。「きゃははは! 成敗! ざまぁみろってんだい! あー、ゴメンゴメン。で、そのテロリストはどうやら上位世界とつながってるみたいなんだよね」 会心の勝利で上機嫌のシアンは予想外のことを口にする。「えっ!? じょ、上位世界……ですか!?」 ソリスは色めき立った。女神を創った上位世界、それが本当にあって、あのテロリストも関係しているらしい。「そうそう、キミが行きたがってた所じゃん?」「え、ま、まぁ……」「行ってくる? んぐんぐんぐ……ぷはぁ!」 何かを飲みながら気軽にすごいことを言うシアン。「えっ!? そ、それは、行ける
Última atualização: 2025-12-28
Chapter: 65. もっと強く
 ソリスは燃えるような灼熱の痛みを背中に感じながらギリッと奥歯を鳴らした。なぜそんな女神も持っていないようなチート防具を持っているのか? テロリストとは一体何なのか? 疑問を感じながらガクリと力を失い、意識が遠くなっていく。 くぅぅぅ……。 ソリスは力尽き、花々の中に身を預けると、意識は闇の中へと沈んでいった。「あぁっ! おねぇちゃーん!!」 涙をこぼすセリオンがソリスへと駆け寄ろうとしたが、フィリアの手が強く引き留める。「アカン! 今はあかんで!」「離してっ!」 セリオンはもがくがフィリアは毅然とした態度でそれを制した。「はっ! 『今』だと? お前らに次はない。すぐに全員死ぬんだよ!」 男は嗜虐的な笑みを浮かべながら両腕を高く掲げる。 刹那、天空を染め上げる巨大な紅い円環が頭上に展開した。直径数十キロはあろうかという輪は雲をも超える高空に鮮やかに輝き、息を呑むほどの威圧感を放つ。 それは、まるで彼らを狙っているのではなく、この星全体を破壊しようとするような途方もない悪意を感じさせた。「な、なんや!?」「べらぼうどす……」「ひぃぃぃ!」 世界の終焉を予感させるその光景に、彼らの心は凍りつく。 そうこうしている間にも、巨大な円環の中に六芒星が息づくように浮かび上がり、その周りを幾何学模様が星座のごとく彩っていく。それは大地を覆う、途方もない規模の魔法陣。その姿は、人知を超えた力の結晶のようだった。 あわわわわ……。ひぃぃぃ……。いやぁぁぁ! 三人はギュッと身を寄せ合う。 やがて魔法陣は息を吹き込まれたかのようにまばゆく輝き始めた。稲妻のような閃光が飛び交い、まるで生き物のように脈打つエネルギーが周囲を包み込んでいく。その威力は、太古の地球に激突し恐竜を絶滅させた隕石すら凌駕するかのようだった。「くっくっく……この星ごとお前らを滅ぼしてやる。も
Última atualização: 2025-12-27
Chapter: 64. 次元牢獄
「ハーッハッハッハ! 女神の手下どもめ、我らの怒りを思い知れ!」 漆黒のサイバースーツに身を包んだ大柄な男が、紫色の光に包まれながら上空からゆっくりと降りてくる。その禍々しい姿はまるで魔王が降臨するかのようにすら見えた。 あっ……。 ソリスは男の顔を見てつい声を漏らす。それはジグラートで戦ったテロリストだった。確かにシアンが息の根を止めたはずなのに、なぜ復活しているのだろうか? ソリスはその得体の知れない邪悪な存在の復活に、冷や汗がじわりと額に浮かぶのを感じた。「休んでもらおかしら」 珍しく怒りを露わにしたイヴィットは、空間を裂いて黄金に輝く弓矢を取り出すと、ためらうことなく男の心臓に向けて放つ――――。 バシュッ! 美しい緑色の微粒子を振りまきながら、風を切って男へと一直線に突き進む黄金の矢。その輝きはまるで、煌めく彗星のようだった。 しかし、男はニヤリと笑うとフッと消えてしまった。一瞬辺りにチラチラと無数の気配を感じたが、それもまた消えてしまう。「えっ!?」「ど、どこ……?」 突然の消失に一行は動揺し、顔色を失った。戦闘中に敵を見失うなんてことは、あってはならない重大なミスだった。訓練中に何度もシアンのゲンコツで戒められたのに、実戦でやらかしてしまった自分の不甲斐なさに、ソリスは口をキュッと結んだ。「なんだ、どうしようもないド素人だな……」 男は一行の背後で腕を組み、仁王立ちして不敵に鼻で嗤っていた。その表情には明らかな余裕が見受けられる。これはいつでも自分たちを瞬殺できる、という意味なのだろう。「くっ……」 驚いて振り返ったソリスは奥歯をギリッと鳴らした。 確かにシアンとの戦闘訓練ではよくやられた技ではあったが、実戦の緊張の中ではそれを生かすことができなかった。「女神はこんなおばさんたちをどうしようって言うんだ? 余程の人材難だな、ハッハッハ」 ソリスはそんな挑
Última atualização: 2025-12-26
Chapter: 63. 波乱のスローライフ
 翌日、早速家を建てることにした三人。 隣の空き地の上空には、イヴィットがデジタルな操作で創り出した巨大な二階建てロッジがフワフワと浮かんでいる。「はい、おろしますえ?」 モスグリーンのチュニック姿のイヴィットは、眉間にしわを寄せながらいつになく真剣な表情で両腕をロッジに向け、ゆっくりと下ろしていく。「ハイ! オーライ、オーライ! あっ、もうちょっと奥やで!」 フィリアは横から眺め、基礎にしっかりと下りるように調整している。「ほな、いきますえ? それーー!」 轟音と共に大地が揺れ、土煙がゆったりと立ち上る中、神秘の花園に立派なロッジが立ち上がった。「おぉぉぉ!」「いいね、いいね!」「すごーい!」 湧き上がる歓声。 |古《いにしえ》の巨木から切り出されたかのような太い丸太が支える大きな切妻屋根が威風堂々と空を覆っている。壁もまた森の豊かさを感じさせる立派な丸太が組み合わされてできていた。そこから漂う芳醇なヒノキの香りは、まるで森の精霊たちの歓迎の調べのように、みんなの心を包み込む。「いやぁ、最初っからこんな立派な建物を建てられるなんて才能あるわ……」 ソリスはロッジを見上げながらポンポンとイヴィットの肩を叩いた。物体をデータから|顕現《けんげん》させる方法はシアンから教わってはいたものの、こんな巨大な建造物をいきなり生み出すことはそんな簡単な事ではない。「せっかくのスローライフやろ? 精を出しましたわ」 はんなりとほほ笑み、得意げなイヴィット。「すごいなぁ……。これ、どないやるん?」 フィリアはポカンと口を開けながら首をかしげた。「ふふっ、フィリアはまだまだやね。ちゃんと情報理論学んどはったんかしら?」 ちょっと意地悪な顔でイヴィットは笑う。「もー、イヴィットまでそないなこと言うん?」 フィリアは口をとがらせる。「イヴィットさん! すごいよぉ!」 セリオンは目を
Última atualização: 2025-12-25
追放令嬢のスローライフなカフェ運営 ~なぜか魔王様にプロポーズされて困ってるんですが?~

追放令嬢のスローライフなカフェ運営 ~なぜか魔王様にプロポーズされて困ってるんですが?~

国を追放された悪役令嬢シャーロットの夢は、平穏なスローライフを送ること。彼女は、王都の公衆衛生を陰から支えていた過去を捨て、辺境の町で念願のカフェを開店する。 前世の知識を活かした温かい料理は、すぐに町で評判となった。特に、毎日通ってくる無口な常連客は、それを心から愛しているようだった。 しかし、シャーロットを追放した王都では、彼女がいなくなったことで疫病が大流行し、国は滅亡の危機に瀕していた。元婚約者の王子が助けを求めに現れるが、時を同じくして、あの常連客が正体を現す。彼の名は魔王ゼノヴィアス。 「俺の妃になれ」 これは、スローライフを死守しようと奮闘する、元悪役令嬢の物語。
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Chapter: 56. 限りなくにぎやかな未来
「え?」 ゼノヴィアスの顔が、みるみる青ざめていく。「こ、この前、愛を確かめ合ったではないか!」 必死の形相で訴える。あの白い空間での熱いキスを思い出しているのだろう。「へ? 何のことですか?」 シャーロットは首を傾げ、きょとんとした顔を作る。「夢でも見てたんじゃないんですか?」 ツンと澄まして、またウーロン茶のジョッキを傾ける。 でも、よく見ればその耳は真っ赤に染まっているのだが、ゼノヴィアスは気づかない。「夢?! ほ、ほんとに夢?! そ、そんなぁ……」 ゼノヴィアスの魂が、口から抜けていきそうになる。「くぅぅぅ……」 失意と悔しさと、そして燃え上がる闘志。 すべての感情を飲み込むように、新しいピッチャーをガッと掴む。 ゴクゴクゴクゴク! 今度は怒りと悲しみを紛らわすような、自暴自棄な飲み方。 そして――――。 ガクッ。 空になったピッチャーをテーブルに置くと、そのままうなだれて動かなくなった。 肩が荒い息に震えている。「おぉ、いい飲みっぷりだけど……」 シアンは楽しそうに自分もピッチャーを空ける。 頬がほんのりと赤いが、まだまだ余裕の表情。「僕の勝ちね?」 そう宣言しながら、次のピッチャーに手を伸ばす。 勝者の余裕が、全身から漂っている。「あぁ……ゼノさん……」 シャーロットはそっと、うなだれるゼノヴィアスの広い背中に手を置いた。 優しく、ゆっくりと円を描くように撫でる。(ごめんなさいね、結婚よりも今はカフェなの……) 背中を撫でる手には、確かな愛情が込められていた。      ◇「ゼ
Última atualização: 2025-12-16
Chapter: 55. 衝撃の根性比べ
「何よ、やるの……?」 シアンは極上カルビをもぐもぐと味わいながら、挑発的な笑みを浮かべ――――。 ブワッ!とシルバーのボディースーツに包まれた体から、鮮烈な青いオーラを放つ。 上位神の持つ、圧倒的な力。 魔王対、大天使――。 二つのオーラがぶつかり合い、部屋の空気がビリビリと振動する。 テーブルの上の皿がカタカタと踊り始めた。「あわわわ……」「ひぃぃぃ……」 誠もレヴィアも自分の皿とジョッキを持ち上げて退避する。 二人の気迫が最高潮に達した瞬間――――。「やめなさい!」 美奈の鋭い一喝と同時に、 ピシャーン!! 天井から黄金色の稲妻が二本、まっすぐに落ちてきた。「ごはぁ……」「ふへぇ……」 魔王も大天使も、等しく感電の洗礼を受ける。 髪の毛が逆立ち、全身から煙を吐きながら、二人同時に椅子へとへたり込んだ。「全く! 子供じゃないんだから!」 美奈は呆れたようにため息をつき、手にしたジョッキをグイッと傾ける。 琥珀色の液体が、喉を潤していく。「あぁっ! ゼノさぁん……大丈夫?」 シャーロットは慌てて、煤だらけになったゼノヴィアスの顔を覗き込んだ。 そっと手に取ったおしぼりで、彼の頬についた煤を優しく拭き取っていく。 その手つきには隠し切れない愛情がこもっている。「う、うむ……大丈夫だ……」 ゼノヴィアスの頬が、ほんのりと赤く染まった。「喧嘩するなら、飲み比べでもしてなさい!」 美奈がふんっと鼻を鳴らし、ジト目で二人を睨みつける。「の、飲み比べ!?」 ゼノヴィアスがゴホゴホと煙を吐きながら、首筋を押さえ、身を
Última atualização: 2025-12-15
Chapter: 54. 二人の門出
「い、いいんですか?」 シャーロットの声が震えた。 瞳から涙が溢れ出す。「よ、良かったぁ……」 全身から力が抜ける。 長い、長い戦いが終わったのだ――――。「その代わり……」 美奈の琥珀色の瞳が、まるで魂を見透かすようにシャーロットを貫く。「自分の地球は、自分で管理しな!」「へっ!? か、管理ですか!?」 予想外の条件に、シャーロットは目を丸くした。 地球を管理? システムも分からない自分に、そんな大それたことが――。「そ、そんな……私にできるわけが……」「『できない』じゃ済まないわよ」 美奈はダン!とジョッキをテーブルにたたきつける。「復活させるのはいいけど、誰かが管理しなければならないのよ? 地球は放っておけば回るようなもんじゃないわ」 確かにそうだ。|万界管制局《セントラル》の仕事の様子を見て来た自分にはその大切さが良くわかっている。「わ、分かりました」 シャーロットは震える声で答えた。「仕方ないですよね……やるしかない……」 ここで断る選択肢など、あるはずもない。 たとえ無理難題でも、受け入れるしかない。「分かんないことはレヴィアに聞いて」「へ? わ、我ですか!?」「文句……あるの?」 美奈は琥珀色の光をギラリと光らせる。「そ、そんなことないです! やらせていただきます!」 レヴィアはガタン!と立ち上がると、冷や汗を流しながら直立不動で敬礼をした。「うむ、よろしい。それでも……一人じゃ大変よね?」 視線が、ゼノヴィアスへと移る。「魔王も協力してやって!」
Última atualização: 2025-12-14
Chapter: 53. 女神の宣告
「いやぁ、悪い悪い、東京の|恵比寿《えびす》だったか……」 レヴィアは小さな足で、商店街の小径をタタタと小走りに進んでいく。「なんで大阪の新世界なんて行っちゃったんですか!?」 シャーロットは白いワンピースの裾を押さえながら、涙目で後を追った。 せっかくの晴れの日なのに、汗だくになってしまっている。「あそこは|恵美須《えびす》町って言うんじゃ! 紛らわしいったらありゃしない!」「普通、間違えませんって! みんな待ってますよぉ……」 シャーロットの声が震える。「せっかくのお祝いなのに……」 【|黒曜の幻影《ファントム》】を捕獲した功績を称える祝賀会。 まさか主賓の自分が遅刻するなんて――――。「大丈夫じゃ、焼肉は逃げんよ!」「そういう問題じゃないんです! もう……」 角を曲がると、目指す店が見えてきた。 こじゃれた木造二階建ての焼肉屋。 黒板にはチョークで丁寧に描かれた、美味しそうなメニューの数々。 炭火の香ばしい匂いが、通りまで漂ってくる。 二人は肩で息をしながら店に飛び込んだ。 古い木の階段が、ギシギシと音を立てる。 炭火の香りと笑い声が、二階から漏れ聞こえてくる。 シャーロットは胸の高鳴りを抑えながら、個室の扉に手をかけた。 その瞬間――――。「無礼者! お主、何をしてくれる!!」 雷のような怒号が、扉の向こうから轟いた。「……へ?」 シャーロットの全身が、稲妻に打たれたように硬直する。 この声は――。 この懐かしい響きは――。(まさか……まさか……!) 震える手で、そっと扉を開けた。 心臓が早鐘を打つ。手のひら
Última atualização: 2025-12-13
Chapter: 52. 奇跡のオムライス
 祭りの喧騒も、人々の動きも、風さえも。 すべてが静止した世界で、女性だけが必死にもがいている。「くそっ! |万界管制局《セントラル》か!」 女性は拘束されたままふわりと宙に浮かび上がり、光の拘束を振り払おうと、激しく身をよじる。 この凍りついた世界で、動けるというのは――。 女性が管理者権限を持っている証しだった。「させるかぁ!」 誠の咆哮が、静寂を破った。 あちこちの宙が裂け、その向こうから|万界管制局《セントラル》の精鋭たちが、まるで忍者のように現れる。 手にしているのは、虹色に輝く特殊な装置。 それらが一斉に起動し、空間に幾何学的な光の紋様を描き出す。 ヴゥゥゥン……。 光でできた巨人の手が、アルゴを掴んだかのように見えた。 刹那――――。 ぐはぁ! 彼女の体が、凄まじい勢いで地面へと叩きつけられる。 容赦ない衝撃が、広場に響いた。「今だ! 確保! 確保!」 号令と共に、特殊な拘束具を手にスタッフたちが四方から飛びかかる。 一人がアルゴの腕を押さえ「確保ぉ!」、 一人が脚を封じ「確保ぉ!」、 一人が胴体に覆いかぶさる「確保ぉ! 確保ぉ!」。 まるで統制の取れた狩人たちが、獰猛な獣を押さえ込むかのような光景。「ぐぁぁぁぁ! 離せ! 離せぇぇ!」 アルゴは獣のような叫び声を上げた。 次の瞬間、彼女の体から黒い霧が噴出する。「ぐはっ! 吸うな!!」「くぅぅぅ……」 アルゴの最後の抵抗であった。 しかし――。「無駄だ!」 誠が新たな拘束装置を投入する。 それは生きているかのように、グルグルとアルゴの体に巻き付いていく。 腕に、脚に、胴体に――銀色の帯が、幾重にも幾重にも。 そして――――、まるでミイラ状になり、
Última atualização: 2025-12-12
Chapter: 51. 小銀貨一枚です!
『いやまぁ、我々にはこんな作戦、思いつかないからねぇ……』 誠は苦笑いを浮かべた。『上手くいくといいんだが……』「ぜーーったい、上手くいきますって!」 シャーロットは力強く断言する。「誠さんだって、トマトのない世界でしばらく暮らしたら、禁断症状出ると思いますよ?」『あー、まぁ……食べたくはなるだろうなぁ……』「ほらほら! ふふっ、【|紅蜘蛛の巣《トマト・トラップ》】大作戦、開始ですよ!」『オッケー! 俺たちは密かに監視してるから頑張って! グッドラック!』「ちゃんと捕まえてくださいよ! グッドラック!」 やがて、フードコートに人が集まり始めた。 家族連れ、若いカップル、老夫婦――皆、祭りの雰囲気を楽しみながら、思い思いの屋台へと向かっていく。 しかし――。「美味しいオムライスですよ~! 真っ赤なソースが美味しいですよ~!」 シャーロットがいくら声を張り上げても、人々の反応は冷たかった。 サンプルを一瞥して、顔をしかめる。 真っ赤なソースを見て、驚いて首を振る。 そして足早に通り過ぎていく。(あぁ……) シャーロットは口を尖らせた。 予想通りとはいえ、やはり寂しい。自慢の料理が避けられるのは、料理人として心が痛む。「あのぉ……」 若い男たちが恐る恐る近づいてきた。「これは何なの?」「あ、これはですね」 シャーロットはかごに山積みにしていた真っ赤なトマトを一つ取り、最高の営業スマイルを浮かべる。「この赤い野菜を煮込んだソースを使った料理なんです」「何この野菜……、甘いの?」 男の一人が顔をしかめた。「いや、甘いというよりは酸っぱい……かと」 確かに果物なら真っ赤になれば甘いものだが……。「酸っぱいの!? ちょっとグロいね」「まるで血みたい」「俺、から揚げんとこ行ってるから」「あ、俺もから揚げにしよ!」 あっさりと背を向けられる。「まぁ、そうなるわよねぇ……」 シャーロットはため息をつく。「狙い通りなんだけど、ちょっとムカつくわ」 シャーロットはキュッと口を結んだ。      ◇ 開場から二時間――――。 売り上げは、完全にゼロ。 周りの屋台が次々と料理を売りさばく中、シャーロットの屋台だけが取り残されている。(くぅぅぅ……【|黒曜の幻影《ファントム》】どころか、一人も来ない……。こ
Última atualização: 2025-12-11
【金こそパワー】ITスキルで異世界にベンチャー起業して、金貨の力で魔王を撃破!

【金こそパワー】ITスキルで異世界にベンチャー起業して、金貨の力で魔王を撃破!

元プログラマーである転生者のタケルが付与されたスキルは【IT】。これは精緻な魔法陣をプログラミングできるというものだった。 早速テトリスマシンを作る。これができるのであればスマホも作れるのではないだろうか? と、気づいたタケルは異世界でAppleのような巨大ITベンチャーを起業しようと思いつく。 世界を一変させ、世界一の大金持ちになって、圧倒的な金の力で魔王を打ち倒してヒーローになってやると燃えるタケル。 会長令嬢のクレアも巻き込み、一気にIT革命を実現していくタケルだったが、急激な変化に快く思わない勢力も出てきてしまって……。 異世界IT起業家の未来はいかに!?
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Chapter: 72. 限りなくにぎやかな未来
「もちろん、私は作られちゃった側だから本当のことは分からないわ。でも、そのストーリーが一番|蓋然《がいぜん》性が高いのよ」 女神は肩をすくめるとジョッキをグッと傾けた。「いやいや、妄想一発で異世界に飛べるならみんな飛んでますよ!」「あら、きっとみんな飛んでるわよ? ただ、それは枝分かれした別の宇宙になっちゃうので私たちには見えないけどね。ふふっ」「そ、そんな……」「宇宙の数は無限。些細な妄想一発で新たな宇宙が作られ、その妄想に合わせて過去に|遡《さかのぼ》って辻褄が合わされてそこに飛ばされるのよ。宇宙は妄想に飢えてるんだわ」 タケルはさすがに冗談かと思ったが、女神の琥珀色の瞳はいたって真剣であり、とてもからかっているような雰囲気でもない。「この世界が僕の妄想でできた僕の世界……。なら僕が最強……ってことですか?」「はっはっは! そんな訳ないじゃない。最強になりたかったら『僕は最強! 僕は最強!』って妄想しなおしなさい。でも……、そんな世界、楽しいかしら?」 女神はニヤッと笑い、またビールを傾けた。「いや……。今が最高なんで、妄想はもういらないっす」 タケルはチラッと、楽しそうにネヴィアたちと話しているクレアを見た。「ならいいじゃない。おめでとう」 女神はジョッキをタケルの前に差し出し、ニコッと優しく笑ってカチンと乾杯をした。 苦しかった社会人生活から紆余曲折を経て今、タケルはついに新たな人生の地平に立っている。深い感慨に浸りながら周りを見回し、目を細めて、タケルは一人一人との絆を胸に刻み、じっくりと噛み締めた。       ◇「今晩はホテルに泊まりな。これ、キーね。明日から地獄の特訓だよっ!」 シアンはカードキーをタケルに渡す。「あ、ありがとうございます。あの……、クレアの分は?」
Última atualização: 2026-01-01
Chapter: 71. やっぱり和牛
「んほぉ……。美味い……。肉はやっぱり和牛に限るねぇ……」 シアンは恍惚とした表情でうっとりと目を閉じる。「焼かないとお腹壊しますよ……」 そんなシアンをジト目でにらみながら、ネヴィアは甲斐甲斐しく肉をロースターに並べていった。「大丈夫だってぇ!」 シアンは目を輝かせながら次を取ろうと箸を伸ばす。 カッ! シアンのステンレスの箸を、衝撃音を放ちながら女神が箸でつまんで止める。「あんた! 一人で全部食べる気なの?」 女神は琥珀色の瞳をギラリと光らせ、シアンをにらんだ。「肉は早い者勝ち……」 シアンはキラリと碧眼を輝かせると、目にも止まらぬ速さで次々と箸をロースターめがけて繰り出し、女神は負けじと防衛し続けた。 カカカカカッ! 激しい攻防の衝撃音が部屋に響きわたる。「へっ!?」「ひぃぃぃ」「またか……」 一同は唖然として、この世界の創造者と宇宙最強の二人の、世界を揺るがしかねない攻防を見守った。「隙ありっ!」 シアンは左手を素早く伸ばし、なんと手で肉をつかむ。「甘い!」 女神はテーブルをこぶしで叩き、ロースターの周辺から衝撃波を発生させた。 それはシアンの手を吹っ飛ばし、トモサンカクは宙を舞う――――。 へっ!? あっ!? うわっ! みんなが驚く中を、トモサンカクは光の微粒子を纏いながらクルクルと回り、ドアの方へとすっ飛んで行った。「ハーイ! ピッチャーお持ちしましたぁ!」 間の悪いことにガラララと、ドアが開く。 一同は青くなってそのドアへと飛んでいくトモサンカクを目で追った――――。 くっ! ソリスは瞬時に席からドア前まで移動すると、パシッとトモサンカクをはたいてロースター
Última atualização: 2026-01-01
Chapter: 70. 白雪姫?
「ク、クレア……? おい!」 必死に声をかけるタケルだったが反応がない。「これはキス待ちじゃな。カッカッカ」 ネヴィアはつまらない冗談を言って笑う。「な、何をふざけたことを!」 真っ赤になって怒るタケル。「いやいや、太古の昔からお姫様はキスで目覚めるって決まってるんだゾ!」 シアンもニヤニヤしながら、唇を突き出してキスのしぐさを見せる。「えっ!? 本当……なんですか? 嘘だったら怒りますよ!」「あっ! 急がないとクレアちゃん消えちゃうよ! 早く早くぅ!」 いたずらっ子の笑みを浮かべてシアンは煽った。「えっ!? ちょ、ちょっと!」「キース! キース!」「キース! キース!」 ネヴィアもシアンもニヤニヤしながら手拍子で煽った。「ちょっともう! 嘘だったら怒りますからね?!」 タケルは何度か深呼吸し、じっとクレアの整った小さな顔を見つめる。愛おしいクレア……。 目をつぶるとそっと、クレアの唇に近づいて行くタケル……。 そのぷっくりと赤く熟れた唇に触れようとした時だった。「あれ? タケル……さん?」 いきなりクレアが目を覚ます。「うぉっとぉぉぉ!」 タケルは焦ってのけぞった。「ど、どうしたんです……か?」 クレアはタケルに抱かれている事に焦り、真っ赤になって聞いた。「い、生き返った……。よ、良かった……」 タケルは冷や汗を流しつつも、生き返ったことにホッとしてへなへなと座り込んでしまう。「なんじゃ、早くやらんから……」「つまんないの!」 ネヴィアとシアンはつまらなそうな顔をしたが、タケルは真っ赤に
Última atualização: 2025-12-31
Chapter: 69. 奇跡の御業
 虹色の光の洪水を浴びながら、しばらく通路を進むとやがて巨大なサーバーが見えてくる。それは十階くらいぶち抜いた、もはや巨大なタワーともいうべきサーバーだった。 ほわぁ……。 タケルはその精緻な虹色の光に覆われたタワーを見上げ、感嘆のため息をつく。光は漫然と光っているのではなく、一定のリズムを刻みながら、塔全体として踊るようにいくつもの光の波を描きながら現代アートのように荘厳な世界を作り上げていた。「ここがジグラートの中心部、|神魂の塔《サイバーエーテル》じゃ。お主の星の全ての魂はここに入っておる」 ネヴィアは|神魂の塔《サイバーエーテル》に近づき、そっとキラキラと輝くクリスタルでできたサーバーをなでた。「えっ!? 全員ここに? じゃあ、僕もクレアもここに……?」「そうじゃ、お主は……あれじゃ」 ネヴィアはキョロキョロと見回すと、少し離れたところのサーバーを指さした。「へっ……? こ、これ……?」 そこには他のサーバーと変わらず、微細にあちこちが明滅するクリスタルがあるばかりである。「よく見ろ! これじゃ!」 ネヴィアが指す光の点を見ると、黄金色の輝きがゆったりと眩しく輝いたり消えそうになったり脈を打っていた。それにとても親近感を感じたタケルは不思議に思ったが、よく見るとそれは自分の呼吸に連動していたのだ。息を吸うと輝き、吐くと消えるようだった。 えっ!? 驚いた刹那、黄金色の輝きは真紅に色を変え、鮮やかに光を放った。 こ、これは……?「どうじゃ? これがお主の本体じゃ」 ネヴィアは嬉しそうにニヤッと笑う。「こ、これが……僕……?」「信じられんなら引き抜いてやろうか?」 ネヴィアはクリスタルのサーバーをガシッと掴む。「や、止めて
Última atualização: 2025-12-30
Chapter: 68. クリスタルコンピューター
 シャトルは海王星の中へと降りていく。雲を抜け、深い碧へとどんどん降りていくと白い霧の層に入ってきた。それをさらに碧暗い奥へと降りていくとやがて闇に包まれていく。 ヘッドライトをつけ、まるで深海のような暗闇をさらに下へ下へと潜っていく。「こんなところに……本当にあるの?」 タケルは不安になってネヴィアに聞いた。「普通そう思うわな。何もこんなところに作らんでも……」 ネヴィアはグングンと数値が上がっていくモニターの深度計を見ながら、肩をすくめる。 さらにしばらく降りていくとモニターに赤い点が表示されはじめた。一列に並んでいる点にはそれぞれ四桁の番号が振られている。「あー、うちの星は3854番じゃったな……。お、あれじゃ!」 ネヴィアはそう言いながら点の一つへと近づいて行く。ヘッドライトにはチラチラと雪のような白い粒が舞って見える。「これが……、ダイヤモンド?」「そうじゃが、このサイズじゃ宝石にはならんな。カッカッカ」「これ、もっと深くまで行くと大きいのがあるんだよ? くふふふ……」 シアンは楽しそうに笑う。「ちょ、ちょっと待ってください。そんな深くまで潜れる船なんてないですよね?」 ネヴィアは怪訝そうな顔で聞いた。「僕の戦艦大和ならいくらでも大丈夫! エヘン!」 シアンは意味不明なことを言って自慢げに胸を張る。「ほら、もうすぐ見えてくるぞー」 ネヴィアは面倒くさい話になりそうだったので、聞かなかったふりをして前を指さした。 やがて、暗闇の中に青白い光が浮かび上がってくる。それはまるで深海に作られた基地のようにダイヤモンドの吹雪の中、幻想的に文明の明かりを灯していた。 近づいて行くと全容が明らかになってくる。漆黒の直方体でできた武骨な構造体は全長一キロメートルほどあり、継ぎ目から漏れる青白い光が表面に幾何学模様を
Última atualização: 2025-12-29
Chapter: 67. 死のジェットコースター
 タケルはその美しい輝きに魅せられる。「綺麗……ですね……」 しかし、シアンは余裕のない様子で眉間にしわを寄せ、何やら渾身の力を振り絞り始めた。 徐々に成長していく水の球……。やがて、それは直径数キロの巨大なサイズにまで膨れ上がっていく。 シアンは満足げな表情でふぅと息をつくと、水筒を取り出し、ゴクゴクとアイスコーヒーでのどを潤した。「水玉で……どうするんですか?」「まぁ見てなよ。面白いよ! くふふふ……」 見れば貨物船の輝きが一層増して、まぶしいくらいの閃光を放っている。全長三キロにも及ぶ巨大なコンテナの集合体はノズルスカートを前面に出し、大気と激しく反応しながらマッハ二十の超音速で海王星へと降りてきているのだ。 見る見るうちに大きく見えてくる貨物船。それは吸い寄せられるように一直線に水玉を目指した。「まさか、衝突させるんですか!?」 ネヴィアは叫んだ。マッハ二十とは銃弾の二十倍の速度である。そんな速度で水に突っ込んだら大爆発を起こしてしまう。「ピンポーン! そんなシーン今まで見たことないでしょ? くふふふ、楽しみっ!」 シアンはいたずらっ子の笑みを浮かべて笑う。「いやちょっと、マズいですって! こんなところに居たら巻き込まれますよ!!」「だーいじょうぶだってぇ! ネヴィアは心配性だな。がははは!」 パンパンとネヴィアの背中を叩くシアン。「乗務員はどうなるんですか?」 タケルは恐る恐る聞いた。「テロリストの話があった時点で退避済み。あれは自動運転だよ」「貨物は捨てちゃうってことですか?」「テロリストに汚染された貨物なんて恐くて使えないからね。焼却処分さ」 シアンは渋い顔で肩をすくめる。「でも、貨物船は……もったいないのでは?」「そん
Última atualização: 2025-12-28
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