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4-23 聖夜の奇跡 1

last update 최신 업데이트: 2025-05-14 21:58:01
「そうなんだ……副社長室で待ち合わせは無しになった。代わりに社の広場の噴水前に17:50に待ち合わせることにしたので調整を頼むよ。……ああ。それじゃよろしく」

翔は電話を切るとネクタイを緩めて背広を脱いだ。

(明日はイルミネーションの終わった後、店を予約してあるが朱莉さんは受けてくれるかな……)

翔は溜息をつくとバスルームへ向かった――

****

 PCが並べられた部屋で、京極は1台のモニターの前に座りながら電話をかけていた。

「……そうか。教えてくれてありがとう。え……? 行くのかって? 何言ってるんだ? 慎重に行動しろと言ったのはそっちだろう? 2人きりで行動させるのは癪だが仕方ないだろう。……落ち着け、分かってるって。何とか策を練るから……これからも奴の動向を逐一報告頼む。……ああ。それじゃ」

ピッとスマホの電源を切ると京極は背もたれ椅子に寄りかかりながらPCに触れた。

「どうするべきかな……。あまり俺が出てくるわけにはいかない……。彼に動いてもらうか……?」

京極はスマホを手に取り、じっと眺めた——

****

 翌朝——

 虎ノ門にオフィスを構える京極が出社してきた。

京極の会社はIT企業と言う事もあり、出社は自由となっている。東京本社には32名の社員がいるが、実際に出社してきている社員は10名にも満たない。

「皆、おはよう」

カジュアルスーツで出勤して来た京極はデスクで仕事をしている社員達の間をすり抜けながら、フロアの一番奥にある自分の席に座った。すると次々と社員達が京極の所へやって来て挨拶と支持を仰いだ。その中の1人、中途採用で入社してきた21歳になったばかりの女性が、コーヒーを持って京極の席へとやって来た。

「社長、おはようございます!」

「ああ、お早う。君は確か……」

「はい、2か月前に入社した前田美幸と申します。社長、コーヒーをどうぞ」

トレーに乗せたコーヒーを京極のデスクに置くと美幸は笑顔で返事をした。

「僕の為にわざわざコーヒーを淹れてくれるなんて有難う」

爽やかな笑顔で京極は答える。

「い、いえ! 私、まだまだ仕事で皆さんの足を引っぱってしまうばかりで……これ位当然です!」

そしてパッと頭を下げる。

「ハハハ……朝から元気があるのはいいことだよ。それじゃコーヒーのお礼だ。今何か行き詰っている仕事はあるのかい? もしよければ見てあげるよ
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  • 偽りの結婚生活~私と彼の6年間の軌跡 偽装結婚の男性は私の初恋の人でした   <スピンオフ> 第1章 安西航 17

    「それで具体的に俺は何をすればいいんだ?」航はコーヒーを飲みながら茜に尋ねた。「実は明後日の19時に彼と会うことになっているんです。その時に私には好きな人が出来たと彼に言うつもりです。もし万一彼が、だったらその人物を紹介しろと言ってくる可能性があるかもしれません」「フンフン。なるほど?」航は身を乗り出した。「そしたら、その時は安西さんに電話を入れるので、すぐに来て下さい!」「まあ別に行っても構わないが……出来ればこの周辺にして貰えると助かるな。そうじゃないとすぐに駆けつけられないからな」「はい、分りました。その辺は考慮しますね」「それで俺と恋人同士のフリをすればいいわけか?」「え、ええ。そうですね」少し困った顔で茜は頷く。その様子を見て航は溜息をついた。「何、そんな心配そうな顔するな。別に何もする気は無いよ。ただ普通に会話して、俺が恋人だって思わせればいいだけだろう?」「は、はい。そうですね」茜は頷いた。「よし、それじゃまずお互いの名前の呼び方から決めよう。俺は今からお前を茜って呼ぶから、茜は航って呼べよ」すると茜は顔を真っ赤にさせた。「え……で、でもいきなり……彼のことだって名前で呼んだこと……無いのに……」「え!? マジかよ!? それじゃ、何て呼んでいたんだよ?」「あの……彼は『南大輔』と言う名前で、私は『南君』って呼んでたんです」「ふ~ん。そうか、でも俺のことは航って呼べよ」「で、でも……いきなり呼び捨ては……!」「何だよ、そんな恥ずかしがりでよく3年も男と付き合っていたよな? それじゃ、君付けで構わないから呼んでみろよ? 後敬語も無しな?」「う、うん。わ、航君……」「ほら、やればできるじゃないか?」航は笑顔で答える。「うん……そうだね……」茜は恥ずかしそうに頷く。その姿が何となく朱莉と被って見えた。「俺と茜は……そうだな。まだ知り合って間もないって設定にしよう。出会いはやっぱりコンビニでいいな? 下手に嘘をつくよりは余程ましだからな。猫の話もしておけば、それらしく聞こえるだろう?」「……」茜はポカンと口を開けて航を見ていた。「どうした? 茜」「あ、あの……航君が何だかとても手慣れて見えたから……」茜は航に対する態度にまだ慣れず、もじもじしている。「当り前だ。俺を誰だと思ってるんだ? プロの調

  • 偽りの結婚生活~私と彼の6年間の軌跡 偽装結婚の男性は私の初恋の人でした   <スピンオフ> 第1章 安西航 16

     17時50分――「ふぅ~……今日は疲れたな……」航が単車を引っ張りながら事務所に向かって歩いていると、茜が空を見ながらぼんやりとベンチに座っていた。茜の今日の服装はクリーム色のブラウスに紺色のフレアスカート、そしてピンク色のパンプスを履いていた。その装いは普段とは違い、デート帰りを彷彿させるものだった「あれ? お前、もう来てたのか?」声をかけると茜はパッと顔を上げた。「え……?」航はその表情を見て戸惑った。茜の目は真っ赤に染まっていた――****「ほら、コーヒー入れたぞ」航は乱雑とした事務所に茜を招き入れ、ベンチソファに座った茜の前のテーブルにマグカップを置いた。「あ、ありがとうございます……」茜は鼻声で答えた。「ん……」何と返事を返せば良いか分らず、曖昧に答えると茜の向かい側の席に座った。「「……」」2人の間に気まずい沈黙が降り、カチコチと時計の音だけが事務所に響き渡る。「あの……さ……」とうとう痺れを切らした航が口を開いた。「は、はい!」茜はパッと顔を上げて航を見た。「俺に何か用があって連絡入れてきたんだろう?」「は、はい……そうです……」茜は俯くと肩を震わせた。その様子を見て航は心の中でため息をついた。(はぁ~全く勘弁してくれよ……)航はコーヒーの入ったマグカップに手を伸ばすと一口飲んだ。「あ、あの……安西さん……」ようやく茜が何かを決心したかのように口を開いた。「何だ?」「今日はお願いしたいことがあってこちらに伺いました。3週間……いいえ! 1カ月の間だけ、私の恋人になっていただけないでしょうか!?」「え……? ええええっ!?」航は突然の茜からの申し入れに驚いた。するとそこで航の慌てぶりに気付いたのか、慌てて茜は弁明した。「いえ、あの……ち、ちがうんです! 恋人と言っても本当に恋人になってもらいたいわけじゃなく、恋人のフリをしてもらいたいんです!」「ああ……フリね……」(まあ、フリ程度なら別に構わないが……)「だがな、依頼を引き受ける以上は理由が必要だ。何故恋人のフリをしなければならないのか、その理由は……ひょっとしてその涙が原因か?」すると茜は航の話に小さな肩をビクリと震わせ、俯くとポツリポツリと語りだした……。**** 茜には4歳年上の付き合って3年目の恋人がいた。彼は普通の

  • 偽りの結婚生活~私と彼の6年間の軌跡 偽装結婚の男性は私の初恋の人でした   <スピンオフ> 第1章 安西航 15

     翌日10時――航がホテルへ行くと、すでに琢磨はエントランスホールで窓側の席に座って海を眺めていた。「よぉ。お待たせ、琢磨」「ああ、来てくれたか、助かるよ」琢磨の向かい側のソファに座ると航は尋ねた。「どうだった? よく寝れたのか?」「え? 何でそんな事聞くんだよ?」琢磨は不思議そうに首をひねる。「だって……お前、目の下にクマが出来てるぜ?」「え? そ、そうか?」琢磨はぽかんとした様子で航を見ると深い溜息をついた。「ああ……実はそうなんだ。昨夜は朱莉さんの結婚式に参加した二階堂社長から色々朱莉さんの話を電話で聞かされたものだから……気になって仕方がなくて……」「朱莉について……? 一体どんな話を聞かされたんだ?」本当は今や人妻になってしまった朱莉のことは忘れないといけないと思っているのに、それでも航は朱莉の話は聞きたいと思ってしまうのだった。「う~ん……あまり気乗りはしないが、それでも聞きたいと言うなら聞かせてやる。ただし、悪いが飛行機の時間があるから空港に向かってくれるか?」「ああ、分かった。それじゃ車の中で話を聞かせてもらうからな?」航は車のキーを取り出した。**** 青い空の下、ヤシの木が連なる美しい海の景色が広がっている。その景色を背景に走る1台の車。まるでお通夜のような状態の2人の男が車に乗っていた。「それで……二階堂先輩の話だと2人は新婚旅行にモルディブへ行くらしいんだ……。朱莉さんにとってはある意味思い出の地で、会いたい人が住んでいるらしい。多分あの現地の女性ガイドのことだろうな……。くっそ……俺が代わりにモルディブに行きたかった……」「え? 琢磨。お前、モルディブに知り合いがいたのか?」航がハンドルを握りながら琢磨を見る。「いや……知り合いって程の物じゃない。ただ……朱莉さんが翔と仮のハネムーンに行った時……」「何だって!? あの鳴海翔の奴……偽装婚のくせにハネムーンに朱莉を連れ出したのか!?」航の声には怒気が混ざっていた。「だが、2人きりじゃないぞ? 明日香ちゃんと3人で行ったんだ。朱莉さんをないがしろにして、明日香ちゃんと翔は高熱が出た朱莉さんを放っておいて2人で観光に行ったらしい。現地女性から電話がかかってきて酷く叱られたよ。当然だよな……叱られるのは。俺がこんなだから朱莉さんは俺を選んでくれな

  • 偽りの結婚生活~私と彼の6年間の軌跡 偽装結婚の男性は私の初恋の人でした   <スピンオフ> 第1章 安西航 14

     22時半――「それじゃあな、琢磨」航は居酒屋の前で琢磨に手を振った。「ああ、それじゃあな」そして2人は互いに背を向けて歩き出し……航は振り返ると琢磨に呼びかけた。「おい! 琢磨っ!」「何だ?」歩きかけていた琢磨は振り返り、航を見た。「琢磨、お前いつまで沖縄にいるんだ?」「ああ、明日の昼には帰る」「はぁ? お、おい……その話本当か?」航は琢磨に駆け寄った。「ああ、そうだ」「冗談だよな?」「冗談を言ってどうするんだよ」「だって……あんなに荷物を持ってきていたじゃないか」「それなんだが……本当は2、3日は滞在予定だったんだが会社でちょと取引先とトラブルがあったらしくて二階堂社長から電話が入ったんだよ。だから明日戻ることにしたのさ。悪かったな、肝心な事言い忘れて」「ったく……何だよそれ。折角明日は何所か観光案内してやろうかと思っていたのに」「ああ、悪かったな。なーに、又来るさ。その時はよろしくな?」琢磨は航の背中をバンバン叩いた。「ああ。よし、それじゃ飛行場まで送ってやるよ」「そうだな。頼めるか?」「ああ、勿論だ。10時にホテルに行くから待っててくれ」「分った、それじゃ明日な」2人は今度こそ、手を振って別れを告げた――****  事務所までの道のりを航は酔い覚ましも兼ねてブラブラと歩いていた。空を見上げれば満点の星空が輝いている。「やっぱり沖縄の夜空は綺麗だな~こんな星空を朱莉と2人で見れたら……」しかし、そこで航は首を振った。「駄目だ……もう朱莉は今度こそ本当の人妻になってしまったんだ……。諦めなくちゃいけないって言うのに……」航は深いため息をつきながら事務所まで歩き続けた―― 事務所に到着したのは23時になる頃だった。航は欠伸を噛み殺しながら電気をつけると、まず始めにPCの電源を入れた。仕事の依頼が届いていないか見る為である。スマホでも見る事があるが、中には添付ファイル付きのメールが届くときもある。なので航は仕事の依頼は必ずPCでチェックするようにしていた。「あれ……?」その時、航は1通のメールに気が付いた。それは茜からであった。『安西さん、依頼したいことがあります。メールではお話しにくいので、明日の18時に事務所に伺ってもよろしいでしょうか?』「……?」航はそのメッセージを読んで首を捻った

  • 偽りの結婚生活~私と彼の6年間の軌跡 偽装結婚の男性は私の初恋の人でした   <スピンオフ> 第1章 安西航 13

     19時―― 琢磨はエントランスのソファでスマホを見ながら航を待っていると、突然背後から航に声をかけられた。「琢磨、来たぞ」「待っていたぞ、航。それでどこで酒を飲む? このホテルのバーにでも行くか?」「いやぁ……俺にはバーみたいなかしこまった店は似合わないって。大体見ろよ、俺の格好」琢磨は航の格好を見た。真っ黒のTシャツに『海人』とでかでかと白抜きの文字で書かれたTシャツを着ている。上には縦じまのストライプ柄のシャツを羽織り、ジーンズにスニーカーというラフな格好である。一方の琢磨はTシャツに黒のジャケット、紺のボトムスにカジュアルシューズという出で立ちだ。「う~ん……確かにその服装はバー向きではないかな?」「だろう? そういうわけだから居酒屋行こうぜ。ここから歩いて10分ほど行ったところに繁華街があって、そこに居酒屋が何件かあるんだ」「よし、やっぱり俺達には居酒屋があってるかもな。早速行こう」琢磨はソファから立ち上った――**** 航と琢磨は居酒屋に来ていた。この居酒屋は古くからある店で、メニュー表などに写真は無く、全て御品書きは木の札に手書きされて壁にぶら下げられている。店内は古くからある沖縄民謡の歌が流れており、店内にいる客は見るからに観光旅行客らしい人物ばかりだった。航と琢磨は当然いつものごとく、お座席テーブルに座っていた。すでに2人の前には沖縄名物料理に、オリオンビールのジョッキが目の前に置かれている。「よし、それじゃ乾杯するか?」航はジョッキを持った。「乾杯? 何に? まさか朱莉さんと各務修也の結婚を祝ってか?」琢磨の言葉に航は顔をしかめた。「はぁ? そんなわけないだろう? 今だって飛行機に飛び乗って朱莉と2人、誰にも知られない場所に連れて逃げ出したい位なのに……」航は溜息をついた。「随分ロマンチックなことを言うな……。けど俺だって同じだ。生まれて初めて自分から好きになった女性に振られるんだからな。朱莉さんに会いでもしたら……各務と別れてくれって縋りついてしまいそうだ……」そして琢磨も深いため息をつく。「うわ! 女々しい奴だな。よし、それじゃ俺とお前の再会を祝して乾杯しようぜ」航は割り切った笑顔でジョッキを持った。それを見て琢磨は呆れたように肩をすくめる。「航。お前随分踏ん切りがつくの早いな? ひょっとして誰

  • 偽りの結婚生活~私と彼の6年間の軌跡 偽装結婚の男性は私の初恋の人でした   <スピンオフ> 第1章 安西航 12

     琢磨が手配したホテルは海辺に建つホテルで全室オーシャンビューになっていた。「へぇ~すごい部屋だな。さすが琢磨が手配する部屋だけある。お? しかもあそこに見えるのは『美ら海水族館』じゃないか。懐かしいな~朱莉とも行ったっけな……」航はホテルの部屋の大きな窓から海を見つめた。「何!? お前、あの水族館で朱莉さんとデートしたのか!?」キャリーケースから荷物を出していた琢磨が驚いたように顔を上げて航を見た。「ああ、行ったぞ? 楽しかったなぁ~くっそ……あの頃に戻れたら……俺は迷わず朱莉にプロポーズしたのにな」航は悔しそうに唇を噛んだ。「おい、航……その前に肝心なことを忘れてるぞ? 先に告白からするべきだろう?」琢磨がからかう。「うるせぇな……そんな告白なんて、まどろっこしい。大体グズグズしていたから他の男に朱莉を取られてしまうじゃないか」「なるほど……確かにそうだな。俺もそうすることにしよう」琢磨も妙に納得したように首を縦にするが……2人は一番肝心なことを忘れている。全ては手遅れだと言うこと、あの頃に戻ることは決して起こりえないということも――「ありがとう、航。お前が迎えに来てくれて助かったよ。お礼にここのホテルで一緒にコーヒーでも飲みにいかないか?」全ての荷物を片付け終わると琢磨が言った。「お? いいな~、それ。是非奢ってくれよ」航は琢磨の歩を振り向くと笑みを浮かべた。**** 琢磨が宿泊しているホテルの1Fのカフェレストランで2人は大きな窓際のテーブル席に座り、アイスコーヒーを飲んでいた。「それにしても沖縄に来るのも久しぶりだな……。朱莉さんが沖縄に住んでいた時以来だ」琢磨は窓の外から見えるヤシの木を見つめながらポツリと言った。「そうか。まぁ……ある意味琢磨には感謝もしてるし……恨みもあるかな?」航はストローでアイスコーヒーを飲んでいた。「おい、何だよ。感謝って言葉は分かるけど、何故恨みもあるんだ?」琢磨は不服そうに航を見た。「そんなの決まってるだろう? お前が朱莉を沖縄に連れて来なければ俺は朱莉と出会えなかったし、あんな辛い別れを経験することにもなったんだからな」「うるさい。それを言うなら翔が契約結婚の相手を朱莉さんに選んだから……。いや、でも一番悪いのは俺か……。書類を受け取って人選の段階で朱莉さんを選んだのは他

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