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第7話

Author: 年華
翌朝、まだ夜が明けないうちに、雪は電話で起こされた。

「お前の娘を連れて病院に来い。今すぐだ!」

「彼女は昨日怪我をして、安静にしている必要があるんだけど……」

「俺の我慢にも限界がある。30分後、病院に来なければ、どうなるかわかっているだろうな」

彼女の返事も待たず、礼は電話を切った。

まだ眠っている娘を見ながら、雪は少し迷ったが、一人でタクシーで病院へ向かうことにした。

病室に入ると、顔色の悪い美羽が礼に寄りかかり、手には包帯を巻いていた。

雪が入ってくると、礼の優しい表情は一瞬にして険しくなった。

「あの嘘つきはどこだ?」

「私の娘は嘘をついていない。私には何をしてもかまわないけれど、娘は巻き込まないで」

礼は嗤った。

「巻き込む?雪、お前の可愛い娘のおかげで、美羽は手の腱を怪我したんだ。医者は少なくとも半年はかかるって言ってたぞ。

この責任、お前がとるか、それともお前の娘がとる?」

勝ち誇ったような表情を浮かべる美羽を見て、雪は全てが彼女の策略だと悟った。

「もし、全て柳さんが仕組んだことだと言ったら、あなたは信じる?」

彼女は顔を上げて、かつて自分を無条件で信じ、守り、世界中の誰とでも戦ってくれると言った男を見つめた。

「雪、お前は何様のつもりだ?二股かけて、約束を破った女の言葉を、俺が信じると思うのか!」

彼女は自嘲気味に笑った。

そうだった。私は彼の記憶の中で、ただの恥として刻まれてるだけ。今、彼の心にいるのは美羽なのだ。

きっと神様はこの再会で、自分にけじめをつけろと言っているのだろう。

「では、神楽坂さんは私にどう責任をとってほしいの?

私の腱でも切る?」

そう言って、彼女が手を差し出すと、彼はテーブルの上のフルーツナイフを掴み、歯を食いしばりながら彼女を見つめた。彼女の目に、少しの後悔や悲しみの表情を探したが、そこには何もなく、ただ虚ろな瞳があるだけだった。

彼の胸に、鈍い痛みが走った。彼女を憎み、この仕打ちは当然の報いだと思っていたはずなのに、なぜだか、ナイフを振り下ろすことができなかった。

彼の迷いを察したように、美羽が軽く咳払いし、ナイフを持っている彼の手を優しく包み込んだ。

「礼、小林さんも彼女の娘もきっとわざとじゃないわ。そうだ、南山寺でもう一度、同じ翡翠のペンダントを手に入れてもらうというのはどうかしら?」

礼はナイフを置き、美羽の頭を優しく撫でた。

「お前は本当に優しいな」

「お前の娘を連れて、早く行け。日没までにはペンダントを持って来い」

雪が娘と南山に着いた時、空は今にも激しい雨が降り出しそうなほど、どんよりと曇っていた。二人は苦労して山頂まで登ったが、寺の門は閉ざされていた。

「南山寺の翡翠ペンダントは、そう簡単に手に入るものではありません。まずは門前で一晩中坐禅を組みなさい。明日の朝まで坐禅を組み続けていられたならば、寺への入山を許可します」

寺の僧侶はそう言うと門を閉めた。雷鳴が轟き、娘は怯えて雪に抱きついた。

「大丈夫よ、お母さんがいるから」

大粒の雨と霰が降り注ぐ中、雪は娘をかばいながら、寺の門前で坐禅を組み続けた。

ここ数日の心身への負担が重なり、彼女は徐々に意識を失っていきそうになったその時、足音が聞こえてきた。

振り返ると、傘を差した礼が立っていた。娘は駆け寄って彼の前で土下座をした。

「おじさん、私が悪かった。あのおばさんに謝りに行く。私にどんなお仕置きをしてもいいから、ママを許してあげて」

「ほう?ようやくわかったか」

礼はしゃがみ込み、彼女の顎を持ち上げた。そして、彼はその場に立ちすくんだ。

彼女の目、自分と全く同じ目を見てしまったのだ。

雪は娘に駆け寄り、抱きしめた。

「あなたに何の罪もないのよ。全部お母さんが悪い。お母さんが愛する人を、選ぶ道を間違えたの」

彼女の声は次第に小さくなり、最後には娘を強く抱きしめたまま、気を失って倒れた。

「ママ!」

「雪!」
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