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第13話

Author: ミントソーダ
迎えの車は街を離れ、空港へ向かっていた。

担当者の案内で、直樹は手配された便に乗り込んだ。

約2時間後、研究センターのある街に着いた。

飛行機を降りると、少し離れた場所に待っている人影が見えた。

どこか見覚えがあった。

近づくと、研究室の先輩だった森野千尋(もりの ちひろ)だと分かった。

7年ぶりの再会に、直樹は何から話せばいいか迷った。

千尋はその戸惑いを察したように、荷物を受け取り、自分から口を開いた。

「直樹、やっと来る気になってくれたんだね」

研究センターへ移動すると、千尋は歩きながら各研究室を案内してくれた。

学生時代、同じ研究室で何年も過ごした仲だ。ぎこちなさはすぐに消え、自然に話せるようになった。

気づけば、石田先生の部屋の前に着いていた。

だが、直樹はドアをたたけなかった。

7年前、自分は先生から誰よりも期待をかけられていた。

いつか私を超える研究者になる。そう言ってもらったこともある。

それなのに、期待を裏切った。

博士課程を修了した年に怜奈と結婚し、その後は家庭を選んで、研究センターからの誘いを断った。

先生に決断を伝えたときのこと
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