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第11話 ダリア、ルピナスを心配する

Author: 天咲琴乃
last update publish date: 2026-06-05 21:38:50

「ルピナス様」

翌日。

珍しくダリアの方から声をかけた。

ルピナスは驚いた。

「どうしたの?」

「少しお時間を頂けます?」

「もちろん!」

ダリアは少し言いづらそうだった。

珍しい。

いつも堂々としている彼女が言葉を選んでいる。

人気のない中庭。

二人だけになったところで。

ダリアが口を開く。

「本当に大丈夫ですの?」

ルピナスは首を傾げた。

「何が?」

「全部ですわ」

意味が分からなかった。

全部とは何だろう。

ダリアはため息をついた。

「殿下のことです」

ああ。

そっちか。

ルピナスは納得した。

「大丈夫よ」

「本当に?」

「本当に」

「強がりではなく?」

「違うわ」

ルピナスは笑った。

前世なら。

強がりだったかもしれない。

でも今は違う。

「ダリア」

「なんですの」

「私ね」

ルピナスは空を見上げた。

青空だった。

「昔は誰かに好かれることばかり考えていたの」

ダリアは黙って聞く。

「嫌われたくなくて」

「認められたくて」

「必要とされたくて」

「ずっと頑張ってた」

ルピナスは少し笑う。

「でも疲れちゃったの」

その言葉に。

ダリアの胸が少し痛んだ。

ルピナスはいつも笑ってい
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