เข้าสู่ระบบ鹿児島の片田舎で暮らす、気高く聡明な三毛猫・あずき。 愛護センターから佐々木家に迎えられた彼女は、ドッチャリ体型とふっとい眉毛のような顔模様を持つ、一歳の女の子。 口数は少なく、目力は強い。 言動はまるで侍。 そして、ちょっぴりツンデレ。 そんなあずきと、気の弱いハスキー犬の佐助、そして佐々木家の人々が織りなす、何気ない日々。 海へ行ったり、町を歩いたり、季節を感じたり。 ときには馴染みの猫たちと出会い、のんびり過ごしたり。 一話完結で綴られるのは、特別ではないけれど、どこか心に残る一日。 桜島、町並み、食、季節の風景、鹿児島ならではの暮らし。 そんなあずき達のハートフルな日常をのぞいてみませんか。
ดูเพิ่มเติมここは薩摩の国――。鹿児島県は姶良市。錦江湾には桜島を望む。そして――ここに一匹の、気高く聡明なにゃんこがいる。その名は――あずき。*十月。朝晩の風に、少しずつ秋の気配が混じるようになった。夏の頃は朝から元気だった蝉の声も、今ではすっかり聞こえなくなっている。代わりに庭から聞こえてくるのは、どこか涼しげな虫の声。佐々木家の窓辺では、あずきが外を眺めていた。一歳の三毛猫。ふっとい眉毛のような模様を浮かべた顔に、今日も変わらぬ貫禄。そして――どっしり。ドッチャリ。窓辺に収まる、その姿。ナァ……。あずきの毛並みを撫でる風が、以前より少し涼しくなっていた。あずきは目を細める。チラッ。庭を見る。木の葉が一枚、ひらりと落ちた。その葉を目で追い――ぷいっ。興味をなくした。昼過ぎ。台所から、いつもとは違う匂いが漂ってきた。あずきの耳が動く。鼻がひくひく。ナァ……。(何やら、良い匂いがする)匂いの正体を確かめるべく、あずきは窓辺から降りた。どすん。床に足をつける。そして、ゆっくり台所へ向かう。てくてく。廊下を進む。角を曲がる。すると――由乃が台所で何かをしていた。「今年も栗が出てきたね」テーブルの上には、秋の味覚。栗。いくつもの栗が並んでいる。瑞稀も手伝っている。「結構あるね」「今日は栗ご飯にしようか」「いいね」その会話を聞きながら、あずきは少し離れた場所に座った。チラッ。栗を見る。ナァ。さらに近づく。くん。くん。鼻を近づける。硬い。丸い。そして、ほんのり土と木のような匂いがする。前足でチョイチョイとつついてみる。、ナッ。由乃が笑う。「あずき、栗が気になるの?」あずきは顔を上げる。チラッ。由乃を見る。ナァー。由乃は栗を一つ持ち上げた。「これ、栗だよ」あずきの目が栗を追う。右へ。左へ。栗が動くたび、あずきの頭も動く。瑞稀が笑った。「すごい見てる」あずきは少しだけ姿勢を正した。ギラリ。栗を見る。まるで獲物を見定める武士のようだ。しかし――栗は動かない。しばらく見つめたあと、ぷいっ。あずきはその場を離れた。どうやら、興味を失ったらしい。*夕方。台所から、また良い匂いがしてきた。今度は先ほどとは違う。あずきは再
ここは薩摩の国――。鹿児島県は姶良市。錦江湾には桜島を望む。そして――ここに一匹の、気高く聡明なにゃんこがいる。その名は――あずき。*それは、あずきがまだ一歳になる前のこと。生後半年ほどだった。場所は、霧島市隼人町。少し高い丘の上にある、鹿児島県の動物愛護センター。その日、佐々木家は家族でそこを訪れていた。「ここが愛護センターなんだね」瑞稀が建物を見上げる。「いろんな事情で保護された猫や犬がいるんだって」由乃が答える。孝介は辺りを見回した。「犬とか猫がいるの?」「ああ、そうだよ」孝史が答えた。この日は日曜日、孝史と由乃は子供達の社会見学を兼ねて家族で来ていた。*施設の中へ入る。職員から説明を受けながら、家族は犬や猫たちの様子を見て回った。元気な犬。静かにこちらを見つめる猫。人の気配を感じると、そっと近づいてくる子もいる。それぞれに事情があり、ここで新しい家族との出会いを待っている。そんな中――。瑞稀の足が止まった。「……あれ?」視線の先。そこに、一匹の三毛猫がいた。まだ幼い。生後半年ほど。それでも、顔には特徴的な模様があった。ふっとい眉毛のような模様。そして――妙に鋭い目。チラッ。三毛猫がこちらを見る。瑞稀と目が合った。「……」瑞稀も見つめ返す。三毛猫は逃げない。ただ、じっと見ている。ギラリ。その目には、幼猫とは思えない妙な貫禄があった。「この子……」瑞稀が小さく呟いた。由乃も近づいてくる。「三毛猫ね」「かわいい」孝介も覗き込む。三毛猫は、孝介を見る。チラッ。そして――ぷいっ。「無視された」孝介が苦笑する。由乃も笑った。「人見知りなのかな?」すると職員が声をかけてくれた。「その子は人には慣れていますよ」「そうなんですか?」「はい。今はふれあい猫として、人と触れ合う活動をしています」家族が顔を見合わせる。「ふれあい猫?」「はい。来館された方に触れてもらったり、人と過ごす経験を積んでもらっています」そう言われると、三毛猫はまるで聞こえていたかのように立ち上がった。そして、こちらへ歩いてくる。小さな身体。短い足。まだ幼い体つき。けれど、その歩き方だけは妙に堂々としていた。てくてく。てくてく。佐々木家の前まで来る。そし
ここは薩摩の国――。 鹿児島県は姶良市。 錦江湾には桜島を望む。 そして―― ここに一匹の、気高く聡明なにゃんこがいる。 その名は――あずき。 * 朝から、あずきは玄関にいた。 いつもならお気に入りの場所で丸くなっている時間なのに、今日は玄関のたたきに座り、外をじっと眺めている。 三毛猫らしい模様の顔。 その中にある、ふっとい眉毛のような模様。 そして、一歳の雌猫とは思えない、堂々たるドッチャリ体型。 座っているだけなのに、妙な貫禄がある。 ナァー。 その声に、由乃が振り向いた。 「今日はお天気もいいし、あずきも一緒に行こうか」 あずきの耳がぴくりと動く。 チラッ。 由乃を見る。 それから、何事もなかったように外へ視線を戻した。 ナッ。 そのすぐ後ろでは、佐助が大喜びしていた。 ワン! (お出かけ! お出かけ!) 尻尾をぶんぶん振りながら、玄関を行ったり来たりする。 あずきが横目で見る。 ギロリ。 佐助の動きが、一瞬だけ止まった。 ワン……。 あずきは満足したように、再び外を見る。 * 車で向かった先は、なぎさ海浜公園。 錦江湾に面した海辺の公園である。 車から降りると、潮の香りがした。 風が心地よく頬を撫でていく。 あずきはキャリーから出ると、すぐには歩き出さなかった。 鼻をひくひく。 耳を動かす。 草の匂い。 海の匂い。 鳥の声。 遠くから聞こえる人の話し声。 そして―― かすかに混じる、猫の匂い。 あずきの目が変わった。 ギラリ。 ナァ……。 瑞稀がその様子を見て笑った。 「あずき、何か見つけたの?」 もちろん、人間にその意味は伝わらない。 あずきは答える代わりに、歩き始めた。 てくてく。 ゆっくりとした足取り。 その後ろから佐助がついてくる。 ワン! (待ってよ、あずき!) あずきは振り返らない。 ただ、ほんの少しだけ歩く速度を落とした。 * 公園の木々が並ぶ一角。 あずきが突然、足を止めた。 少し先に、一匹の茶白猫がいる。 茶白猫も、あずきを見ていた。 互いに近づくこともなく、しばらくその場にいる。 やがて茶白猫がゆっくり歩いてきた。 あずきも一歩進む。 鼻先を近づけ、互いの匂いを確かめる。 そして―― 額が、そっと触